< 言葉の基本形は何れだったでしょうか >
一つの言葉を、 幾つもの視点から捉える。
一つの想いから、 幾つもの視点を浮き立たせる。
相手を想う故に、 時として身に纏わり付く想いの歪みを、 取り除く為に。
相手を想う故に、 時として一方向に傾く想いの極性に対し、 緩衝作用を産む為に。
何時でも其処へ舞い戻れる様に、 常に心に留め置くけれど。
迷いが産まれた時には。
自身を呼ぶ声が、 淵に潜んだ渦から聞こえた時には。
一本の筋を太く太く肉付けして、 確固たる自身の柱だけを、 見つめて行ければ良い。
惑わず素直に単純に、 其の対象を捉えれば良い。
筈なのに。
「珊瑚礁良かったね。」 「雰囲気も良くて。」
食事の御礼に届いた、 君からの手紙に。
添えられた一行。
「デートならなお良かったのになぁ。」
何処に礎が据えられた言葉なのか、 分からずに。
俺は未だ、 返答の筆を進められない。
---------- References Oct.29 2003, 「求める物は何れの物ですか」 |
2003年10月31日(金)
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