一つ、 一つ。
想いは、 積み上げられて、 進む物で。
其の、 大小様々な想いの、 欠片が。
やがて、 大河の道筋を造り行くから。
其の欠片は、 何れも、 欠かす事の出来ぬ欠片で。
軽重の差など、 無い筈だけれど。
其れでも。
印象の深き欠片は、 在るのだ。
初めて故に。
初めて、 二人で出掛けた場所故に。
例え近所でも。
其の場所を、 意識するのだろうか。
きっと。
為すべき事を投げ捨ててでも、 辿り着く必要が在るのだ。
半ば、 何かに憑かれたかの様に。
夜半に掛かる予定の仕事を、 必死に片付る。
「もし小坊主と来られなかったら。」 「別れようと思ってたんだ♪」
「そんな気がした。」 「どれだけ焦って仕事したと想ってんの。」
今年も。
とある商店街の夏祭りが、 始まった。
---------- References Jul.20 2004, 「必要な時に居ない雄でしょうか」 |