恐らくは。
悪戯心や、 或いは遊び心の類が、 産んだ行為で。
もしかしたら。
征服欲や、 或いは安心感も 其処に、 含まれるのかも知れないけれど。
想いの中を、 最大限に埋め尽くして居るのは。
きっと、 悔しさなのだ。
既に、 同意して居る筈の、 同居へ。
既に、 後に戻らぬ筈の、 春へ。
異を唱え。
未だに、 決意が揺らぎ続けて居る、 姫に対して。
そして。
手を拱いて、 決定打を打てずに惑う、 俺自身に対して。
何か一つ、 事実が欲しかったのだろう。
頃合いを見計らい、 自宅へ、 電話を掛けた。
「何で小坊主が電話して来るのよ!」
俺の家の電話口から。
確かに、 姫の声がする。
---------- References Mar.19 2005, 「想う相手は離れたのでしょうか」 Nov.29 2004, 「春は来ないのでしょうか」 |