きっと、 プリンを買って帰って来ると、 確信して居た。
きっと、 清涼飲料水を買って来てくれると、 確信して居た。
きっと、 呑み会を早く切り上げて来ると、 確信して居た。
其の一つ一つが、 何れ程、 想いに溢れた行為か。
逆立ちしたって、 其れを、 理解出来ぬ筈は無い。
其れでも。
何れだけ、 感謝して居ようとも。
怒鳴り付ける程、 堪忍袋の緒が切れた事に。
本当に、 気付けないのだろうか。
酔って、 寝床に飛び込んで来た姫は。
「酔って帰って来たんだか何だか知らねぇけど。」 「常識ねぇのか、この大馬鹿が。」
「良い気なもんだな。」 「高熱で呻いてる病人に飛び掛かる人間がどこに居んだよ。」
「自分のこと棚に上げて良く人に意見言えるもんだな。」 「てめぇの都合だけで動いてんのはてめぇだろ。」
滅多に産まれぬ、 暴発した言葉を浴びても。
如何して、 何も考えようとしないのだ。
何れ程、 俺の事を想いながら行動したか。
其の位の事すら理解出来ぬ鈍感だと、 俺を詰り。
自己防衛の為に、 厚顔無恥の逆切れを、 楯に据えて。
「何で私が怒鳴られなきゃいけないのよ!」 「小坊主だって呑みに行くじゃない!」 「私だけ呑みに行っちゃいけないの?」
姫は、 大声を張り上げ、 俺を非難する。
怒鳴った俺が悪いのか?
---------- References Mar.01 2005, 「祝うのが当たり前でしょうか」 |