例え、 相手を想い、 相手に想われて居たとしても。
其の間で、 受け渡される感情は。
異なった物かも知れない。
求める想いと、 与える想いは。
同一の物に見えて、 相違した物なのかも知れない。
だからこそ。
互いの間に、 擦れ違いが生じ。
時として、 互いの想いに疵を負わせるのだけれど。
其れでも。
何の不信感や、 或いは、 何らかの違和感を。
互いに、 感知する事が無く。
恰も、 同一の感情を交換したかの様に、 想いが、 壁を擦り抜ける事が。
其処に在る絆の、 確かさの証拠なのだろうか。
俺が求めたのは。
恐らくは、 姫から届いた想いとは、 異なる物なのに。
恐らくは、 相談に対する客観的な返答で、 感情論では無いのに。
何故に。
「小坊主の人生に関わる立場になった時は相談に乗るね。」 「どんな道でも小坊主について行きたいって思ってる。」
先に届いた、 具体的な相談の返答よりも。
後に届いた感情の方が、 心強い助言に感じるのかな。 |