< 本当に譲れぬ条件でしたか >
苛立ちの理由は、 其の姿を自身に置き換えて、 重ねたからだ。
置き換えた親友の想いが、 自身の胸に、 強く木霊したから。
苛立ちを抑えても、 湧き上がるのか。
想いは重なれど。 互いが其の先を望んで居ても。
日々の生活に求め、 自身の職務に求めた条件が、 永久に合致しない時。
想いに蓋をして。
別々の方角へ、 一歩進まねばならない。
其の壁の見極めを、 未だ終える事無く寄り添う、 自身と姫の間に。
もし。
結論など、 元から解って居たのかも知れない。
其れでも区切りを欲し、 一方で、 区切りを拒絶する想いが。 其処に在ったから。
携帯が震えたに違いないのだ。
「私、どうしたら良いでしょう。」
そして其処に、 自分を重ねたくは無いから。
「何時まで彼女の心算?」
其の決定打を言わず、 話を聞き流して。
「彼と話し合うしかないでしょう?」
親友の彼女の、 其の悩みを。
親友に向けて、 只丸投げしたんだ。
自身の愛する、 頼れる男は。
自身の選んだ職を、 奪う男。
自身の職を、 全う出来る相手は。
自身を、 強く引き上げてはくれぬ、 不十分な相手。
其れを今頃理解した所で、 手遅れだと。
本人も、 十二分に察知し、 後悔して居た筈なのに。
「玉砕でした。」 「自業自得です。」
結果を、 知らせてくれた其の彼女に。
何で此処迄、 苛つくのだろう。
---------- References Apr.16 2003, 「説教したのは間違いですか」 |
2004年07月18日(日)
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