其の言葉が、 伝えられた時点で。
導かれる結論など、 既に決められて居るのだ。
敵は其れを、 本能的に理解して。
其の言葉を、 贈って来るのだ。
例え其処に、 違和感が残ろうと。
例え其処に、 噛み合わず擦れ違う想いが、 残ろうと。
俺には、 理由が無くなって終うから。
俺自身は、 俺の創った其の因に、 火が在ると主張し。
姫は、 規則に治まらぬ行為に、 非が在ると主張した。
姫の言葉は。
俺の想う火の存在を、 消し去って。
同時に、 姫の想う非など、 元々無かったのでしょうと、 ほくそ笑む。
本当はね。
姫らしさに、 想わず、 笑って了ったんだ。
謝罪の言葉も求めず、 謝罪の言葉も無く。
「許してくれないの?」
只、 容赦のみを、 要求して来たから。 |