普段なら、 真っ先に優先される筈の事を、 後回しにしてでも。
其の本を読めと。
彼処迄強い口調で、 言った訳は。
今も未確定だけれど。
普段にも増して、 自分の振る舞いを最優先に、 物事を動かし。
其の本を読めと。
言った口調は、 相変わらず強くて。
今も変わらないけれど。
彼の時より。
肩肘張らずに。
少しだけ、 前へ進んで来られたのだと。
そう解釈して良いだろうか。
「ほら。」 「此の犬も袋に入るんだよ!」
絵本に登場する、 其の犬の振る舞いが。
俺の膝で眠る猫と、 全く同一だと。
自慢げに話す姫が。
言葉に出来ず、 素直に贈れぬ想いを。
其の本に、 託して居るのなら。
少し早いけれど。
極上の、 誕生日の贈り物だよ。
---------- Books 「最後まで一緒にいたい人は誰ですか」 青春出版社
---------- References Sep.23 2003, 「運命は他に在るのでしょうか」 |