想いには。 幾つも種類が在って。
只一つの形に、 定義出来る物では無い。
想う状況や、 想う対象に左右されながら、
其の姿を、 緩やかに変化させるけれど。
自身の眼前で、 相手の発する様々な想いが。
どの様な形の想いでも。
真っ直ぐ、 自身へ向かう想いでなければ許せぬのも、 自然な事。
嫉妬は、 二人の関係を彩る想いで、 良いとは想うから。
飼い猫に、 手遊びを仕掛け。
其の指を噛まれながら、 遊ぶ俺に。
姫はきっと、 自身に備わる知的な武器より、 敵の生命線である動物的本能で対抗しようと、 画策したんだ。
「がぶっ。」
「痛てっ。」 「何妬いてんの・・・」
猫に張り合って、 俺の指に噛み付く姫相手に。
猫に注ぐ想いと、 姫に注ぐ想いの違いを説いても。
無駄なんだろうなと諦めた。
---------- References Feb.19 2004, 「至福の時間を奪うのですか」 |