< 一つ一つを大切に出来ていますか >
携帯には一度に届けられぬ故、 外出先から発信された文。
想いの有りっ丈を包んで、 贈られた重い文。
新着を伝える表示が、 画面に映された瞬間に。
仕事の手を休め、 受信箱から手紙を開封した。
あの時貴女が、 何時もの様に混乱して、 想いを伝えられなかった事位は。
俺にも既に理解出来て居る。
其れでも許せぬ事だからこそ。
想いに刺さり、 想いに傷が付き、 必死に其れを覆い隠そうと、 試行錯誤するのだ。
きっと、 僅かな綻びなのだけれど。
ほんの僅かな擦れ違いだと、 想って居るけれど。
時々心が折れそうになる。
「何故?」
画面を睨め付け、 此が本当に僅かな綻びなのか、 自信を失う。
貴女らしいなと想いつつ。
新着を伝える表示に、 映し出された発信者の名前は。
旦那の所有物であった頃の、 貴女の名前。
---------- References Dec.13 2003, 「杞憂と一言で片付けるのですか」 Dec.18 2003, 「掘らずに想いで包めますか」 |
2003年12月22日(月)
---------- History
|