雲間の朝日に想うこと


< 時の進みが早過ぎませんか >


ほんの軽口を、
僅かにちょこっと載せただけ。

表面上の言葉に本意は無く、
逢えぬ寂しさと、
募る想いを、
少しだけ形にして、
僅かにちょこっと伝えたかっただけ。




 「何時から女の子だっけ。」
 「また全部搾り取ってね。」










受話器の切れる瞬間に、
一瞬耳に入って来た貴女の泣きべそ。





貴女の身に起きている異常から、
推測出来る事柄。

俺も貴女もこの腕に抱きたいと、
そう願っている二人の形。


大切だけれど、
其れを捨てても良いと、
俺の覚悟は出来ているけれど。





貴女は決して、
そう想っていない事を。

貴女は切に欲しいと、
そう想って已まない事を。



貴女の、
一瞬の声にならない声が。

軽口の代償だと言わんばかりに、
抉る様に、
俺の胸に突き刺して来た。













掛かり付けの産婦人科医は。


 「子供を望むなら。」
 「不味いですよ。」


貴女や俺の事情などお構い無しに。

ぶっきら棒に、
出来難い身体になっている事実を伝えたんだろうな。





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References
 Aug.17 2003, 「時が奪って行きませんか」


2003年09月18日(木)


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History
2002年09月18日(水) 弱気を跳ね除けられますか
2001年09月18日(火) 単純だから純粋な気持ちなんですか





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