< 触れずに残る痕跡も在るのですか >
其の少なさに驚いた。
其の痕跡が、 ほんの僅かしか無い事に、 焦りを抱いた。
切符の半券や、 記念の写真や、 届いた文や。
逢えば増える、 逢瀬の記録。
交われば増える、 絆の痕跡。
其の少なさに、 寂しさを覚えた。
日付の変わる寸前に、 ふと口を衝いて出た言葉。
「今月はこれだけか。」
携帯に備わった、 通話料金の積算金額と其の時間を、 零に戻す作業をしながら。
貴女へ触れる時間が、 否応無しに少なかった今月を、 想い返す。 |
2003年07月31日(木)
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