多岐にわたる選択肢の中で、 何故其の言葉を選んで相手に渡すのか。
選択には理由が在るに違いない。
相手との距離や、 自身との関係や、 第三者を含めた周囲の状況や、 様々な条件の中で。
想いを最大限に表現出来得る言葉を、 選んで伝える。
其れ以外の理由は、 存在し得ないだろう。
貴女に一枚写真を贈った。
産まれたばかりの乳呑児を、 俺の膝に抱えた様子が映し出された写真。
「アムアムしたくなるぅ♪」
「私だったら絶対パクッ♪ってしてるよ!」
弾んだ感想を、 この俺に返してくれた貴女だけれど。
俺は許さない。
其の言葉は。
貴女が俺を頬張る時に、 使う言葉だ。
貴女が俺を悦ばせる時に、 使って来た言葉だ。
貴女や、 想いや、 贈るに。
何処まで俺の気持ちが詰っているのかを、 貴女は理解出来ないんだね。 |