< 階段を上っていますか >
一段上だろうか。 それとももう少しだけ、 上の段を駈けているのだろうか。
一段下だろうか。 それとももう少しだけ、 下の段を歩んでいるのだろうか。
もしかしたら、 遙か前を進んでいるのかも知れない。
お互い手と手を取り合って。 共に手と手を繋いで。
自分の信ずる人と共に、 階段を一歩一歩、 歩んで行くのだとすれば。
横に並ぶ人は、 今何処に居るのだろう。
手を離さずに居れば。
手を引き合い、 手を押し合い、 手を握り合い、 徐々に徐々に、 階段を進んで行ける。
ふと想う。
本当だろうか。
俺と貴女との間の距離は、 徐々に徐々に縮まっているけれども。
果たして俺達は、 階段を上っているのだろうか。
思わず俺は、 貴女に吐き捨てた。
「お互い成長出来てる?」 「プラスになってんのかな?」
今想えば、 失礼な言い草だ。
同じ事を繰り返す度に。
俺と貴女の間に、 同じ様な出来事で亀裂が入る時に。
俺は貴女を引き降ろしていないか、 疑問に想う。
俺は貴女の成長因子と成り得る存在なのか、 疑問に想う。 |
2003年06月09日(月)
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