貴女がどうしていたのか、 そんな事を聞きたいのでは無い。
「気持ち悪い・・・」 「治ったらメールする。」
そう言い残して受話器を置いた貴女の報告を、 確かに心待ちにしていたのは事実だけれど。
貴女が元気なら何の問題も無い。
貴女は今俺どころじゃないから。
貴女の身内の病の方が、 俺の事より重要なのだから。
貴女の事が心配なのは事実だけれど、 俺が心配するしないは俺の勝手で本質では無い。
貴女が元気な事が、 貴女の身内が元気になる事が、 本来の問題なのだから。
俺の疑問符は、 貴女の報告が遅れたから産まれた物では、 断じて無い。
貴女は本当に、 俺の事を想っているのだろうか。
貴女は本当に、 俺の事を考えているのだろうか。
立て続けに届く着信。 震え続ける携帯電話。 鳴り続ける家の電話。
「話せる時間出来たら電話下さい。」
メールにはそう書きながらも、 矢継ぎ早の催促が届く。
貴女に其の時が在る様に、 俺にも其の時が在る。
身の回りの事で、 仕事の事で、 他の事に気の回らない時が在る。
貴女が心配するのは自由だけれど。
貴女が心配するしないは、 貴女の勝手で、 決して本質では無いんだよ。
少し休息を下さい。 心を休める時を下さい。
貴女の想いは「想い」では無くて、 一方的な気持ちの延長だと、 俺は思うんだ。 |