次々に言葉を並べる時。 何か言い訳めいた言葉が並ぶ時。
貴女は必死かも知れないけれど、 俺は一段と楽しい気分になる。
貴女は懸命かも知れないけれど、 俺は笑いが止まらない。
貴女は俺の在宅を確認して来た。
「荷物送っても大丈夫?」
「不在でも再配達で受け取るから平気だよ。」 「まだ実家には帰らないよ。」
俺は数日なら家に居る事を、 貴女に教えた。
貴女から贈られて来た荷物を、 三日遅れで受け取る。
「飲み食いしながら開けない方が良いよ。」 「もう見ないで捨てちゃって良いから。」 「笑わないでよ!」
受話器の向こうの貴女にそう伝えると、 ますます貴女は言葉を増やし、 俺は不信感と同時に、 やっと貴女の真意に辿り着けた。
「もしかして丁度で届くように贈ってくれたの?」
遅れて届いた聖夜。
俺を驚かそうとして、 俺を喜ばそうとして、 貴女は何も言わないから。
遅れて届いたツリー。
貴女の家と同じ飾りと、 一晩だけしか過ごせないんじゃ、 少し寂しいから。
暫くの間、 枕元に置いておきます。
年明けに此処に戻って来て、 もう一度枕元のツリーを見て。
もう一度笑っても良いでしょう? |