雲間の朝日に想うこと


< 必要とされていますか >


例えどんなに都合の悪い事でも、
貴女が俺に隠し事をしたくないという気持ちは、
良く理解しているつもりだった。

けれども、


 「何でも言う女は嫌い」


馬鹿な台詞を貴女に吐いた俺は、
何日か前には、


 「何でも言って欲しいから」


なんて調子の良い言葉を、
貴女に対して言っていた事を、
怒りで忘れていた。





俺の欲しかった物は、
謝罪の言葉では無い。

俺の欲しかった物は、
別れた以上、
あの男が貴女に対して甘える事など許されないのだと、
あの男にわからせてやる事。


結局俺が欲しかった物は、
貴女への独占権。









貴女に意地悪したかったんだ。
貴女を振り回したかったんだ。

唯一俺だけに許された権力を、
振りかざしてみたかった。



 「私はもう必要無い?」
 「私には小坊主が必要だよ。」


そう言う貴女に言えるだろうか。









俺には貴女が必要だよ。
いつまでも俺を必要としていて欲しい・・・


2002年10月26日(土)


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小坊主
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