初日 最新 目次


うたかた
sakurako

2010年02月28日(日)
シリアルナンバーつきのハヤシライス

昨日の式に私の実父も出席していたのだが式の3時間しか逢わずに帰ってしまった。せめて羽田くらい送って行くつもりだったが、彼は彼で多忙であるらしい。交差しない人生。iPhoneをいじりながら、そういえば「MacくんとWindowsくん」のCMって最近見ないなー、とか思う。


2010年02月27日(土)
Butterfly

きょうはーいままーでぇーのぉー。
従兄弟の結婚式に出席した。
大変世話になったがちっとも恩返しできないうちに早逝(どうでもいいがうちのATOK「創聖」で変換しやがる。そうせい、って変換できないよね。辞書見たら早世、だからかな)してしまった叔父さんの次男25歳が新郎である。できちゃった婚との話に「真面目な従兄弟らしくないな……」という印象を抱いていたのだが、従姉妹(新郎の姉)によると7年つきあった末の結婚らしい。計画かな。とにかくおめでとう! しあわせそうな若いふたりを見るのはなんであれ気持ちのいいものだ。式も手作り感溢れる凝ったものでした。ハートのバルーンが飛んだりね……そうそう、かつてはたいそうキャリアウーマンだった叔母が、割と普通のスーツにコサージュで出席してたのが、身内褒めでアレだが全然常識はずれな感じじゃなくて、むしろなんかカッコよく見えた。
慣れないパンプスで赤坂に走る。ぎりぎり。
TALK LIKE SINGING@赤坂ACT旧友Y子@スマ好きが、執念の一文字で奇跡の一般発売ゲットして誘ってくれた、初三谷舞台。三谷節満載で、彼がやりたかったであろうことは存分に発揮されているのだろうなという印象を受けた。日本バージョンでは英語のセリフには電光掲示板で字幕がつくのだが、その字幕の、電光掲示板の佇まいそのものも、字幕の内容も、なんというか「絶妙な三谷的おかしみ」が含まれているのだ。あとは観る側との相性の問題だな……皆まで言うまい。音楽も相性かもしれないが、私的には期待したほどじゃなかったなー。
舞台装置はもう、オケピがあるというただそれだけで萌える。そして時々舞台にまで進出してくるバンドメンバーの皆さんはものすごく熱演で楽しかった。そうだあと、川平慈英さんがすげかった。このひとNYにいてもぜんぜん違和感ないだろうなあ。
ほぼ全員がスタオベ。
終演後(まじでほんとにいつもいつも)世話になりっぱなしのY子にせめてもと夕食をご馳走させてもらう。サカスのバーで、バーニャカウダとか、季節野菜のグラタンとか。メインはタリアテッレ。Y子が地元駅から車だったので、オレンジジュース。すげえ背の高いスツールに座ってたらドレスの肩紐がぶつりと切れたのだった。盛りだくさんな一日



2010年02月26日(金)
菊地成孔のナイト・ダイアローグ・ウィズ@白寿ホール

ゲスト:金原ひとみ
最前列。ミルクのアーガイルワンピース。
キクチさんはグレーのスーツに薄手のパーカーをインナーに。足元は白スニーカー。ちなみに金原さんはジミー・チュウのサンダル。
シャサーニュ・モンラッシェ・レ・ヴェルジェの06年。

キクチさんの前説
1.「下北沢のミスタードーナツ」ケータイ小説と指輪の奇妙な物語
2.慶応大学の学生が「どーやったら小説家になれるんすかね?」と訊いてくる世界

コンテンツ
・ラテン=踊る、他殺、国文学=病弱、自殺という対立。ラテンとヤンキーの繋がり。
・インターネット世界に不在という立場に立つということ
・上記2項目における被差別感。文学界と音楽界、それぞれのヘンリー・ダーガーとして。
・金原さんが執筆時実際に聴いていた音楽と、キクチさんが著作を読んで思い浮かんだ音楽の聴き比べ。

キクチさんが「TRIP TRAP」という短編集の「沼津」を大プッシュ。「ギャルに読ませたい」とのこと。ギャルに読ませたいような物語を私はあまり好まないなあ、きっと。不勉強で読んでませんが。つーかキクチさんは何度も「誰もそう思わないけど(鬱的な美少女のイメージで売り出されているけど)、金原さんほんとはドヤンキーだよね」みたいなことを言っていたが、彼女はデビュー時から見るからにあきらかにヤンキーである。

帰りはnewportというおひとりさま向きカフェ的なところでディナープレートとワインをいただいた。黒板メニューだったから頼んでみたけどやっぱビオワインって私的には外れが多いかな。酒にヘルシーはいらんというか……。ディナープレートはおいしかったです。チキンのブラウンソースに、新鮮野菜山盛りのサラダ。ライスかフォカッチャが選べたのだがフォカッチャを注文したにも関わらずライスのプレートが出てきて、まいいかーと思っていたら注文を取ってくれたお姉さんがすぐさまそれに気付き、結局後からフォカッチャも出してくれた。そして当然のように完食。ランチプレートがこの味だったら、近所にあったら嬉しいかもな、この店。
ちなみにナイト・ダイアローグのたびに白寿ホールの近隣案内地図に掲載されている「インコ」という名前の店をさがすでもなく探していたのだが、どうやらこの店の前身らしい。
さらに深夜に明太子パスタ。冷蔵庫に保存食とかがいっぱいある家庭、みたいのを夢見るときがあるけど外食も好きなのでなかなか思うようにはいかぬ。



2010年02月25日(木)
「スーペリアキングがスペアキーリングに見える」

だから手帳に何を記録したいのか私は。


2010年02月24日(水)
フレデリック・フランソワ

今年はショパンイヤー。


2010年02月23日(火)
そんさんの虜

iPhoneの音はきれいなので、かえって朝起きづらい。が、不便なことと言えばそれくらいで、なかなか便利に使ってる。今頃ウテナ見たりして。そんさんの言うなり。カバーとか買ってないけど、ジョブズも素で使ってるらしいしな! って彼は何個壊しても大丈夫だけだろうけどな!
表紙ラフをいただいたりして焦る。本文……!



2010年02月22日(月)
日本の夏、エロ本の夏。

と、手帳に書いてあるんだが、何だそのキャッチコピー……。


2010年02月21日(日)
ふたりでお茶を

夕方からディナーでご帰宅。
誕生月だからと、辛口のシャンパンで乾杯。
アンティパストはフォアグラのムース、カニとパプリカのマリネ、ズッキーニのパン粉焼き。それとカンパーニュ。
メインは煮込みバーグ、私はあいなめのオーブン焼きウニソース。
デザートにムーストリコローレ・チョコソースと、オレンジアイス。
お茶は「キングダム」(ミルクティー)と、胃に優しい「スプリングフレグランス」。お任せしたら日光のカップが出てきた。
フォアグラと、ウニソースが良かったです。
あとデザートが美味。ここのチョコレートほんと旨い。誕生日プレートのデコレーションがやたら丁寧で嬉しかったのと、ティーマイスターが挨拶に来てたのが印象的。
なんだかんだ言ってこの場所が好きだなあ。今年もここでお祝いできて嬉しかった。
と言いつつ深夜に腹が減ってインスタントラーメン食べちまうのもいつものこと。



2010年02月20日(土)
CATCH22

義父が夢に出てくる。うっわー、と思う。


2010年02月19日(金)
「5」/佐藤正午

うまい!
うまいんだけどさ……なんつーか……萌えとか言ったら失礼か、熱い思いみたいのが足りなくて、これまた失礼だけど自分の書くものを顧みるような。



2010年02月18日(木)
フローティングオペラ

・亡くなった鳥の夢を久し振りに見た。きっとまた会えるからかなしくはないのだ。
・かなたから頂き物。鼻血出る。さっそく自慢する。
・佐藤正午が先輩だったことを今更知る。いま「5」読んでるんだけど、その著者紹介で。彼は何はともあれ私のパスタの師匠であるのにも関わらず、何度読んでも、読む前は市川拓司とかあのへんと頭の中で混ざっているのは何故だろうか。あと桜庭一樹とかと。それはサ行なだけか。



2010年02月17日(水)
抱擁のかけら@新宿ピカデリー

いくら水曜日でも平日昼のシネコンなんて空いてんだろ、となめてたら大混雑で凹む。基本的にがらんとした場所のほうが好きです。しかも予備知識なしに見たら思いがけないストーリーだった。ぐわ。
・色彩が素晴らしい。
・ベネロペもきれいだが肉感的過ぎて用はない(笑)
・話がわかりにくいとこ多々あり。目が見えない演技とか不足してると思うし、彼らは最後まで普通に夫婦なんだと思ってた。
・しっかしスペインってこうなわけ? 情熱の国?
・いやーなんつーか……つまり……すげかったな(笑)。

キクチさんに習う新宿おひとりさまデートコース。
開店直後のプレゴ。
ホウボウのカルパッチョ。
蝦夷鹿バラ肉のシヴェとイタリア米の赤ワインリゾット
ホロホロ鶏ムネ肉のローストとじゃが芋のグラタン
スプマンテ、ハウスワイン赤(デキャンタ)
どれも全く手抜きなしの完璧さだが、特に蝦夷鹿……シヴェ……この世のものとは思えない美味だった……。舌筆に尽くしがたい美味とはこのことか……と書こうとして変換が出ないので不審に思い辞書を引いたら「筆舌に尽くし難い」であることを知る。おい、作家……。



2010年02月16日(火)
ハッピーパンケーキデー

・遊園地3兄弟の大冒険どうなのー!
・今年のエクサントリークが素晴らしい件
・ハマコーをフォローしてみる。「なう!」って(笑)
・まつゆきあむ星間飛行カバー
・夏コミ本の打ち合わせをしたら提案に萌えてしまいどうしょうもなくなる。ワタシハドンナニ離レテモ/イツダッテ僕ノ周回軌道上。ぐわー! 書くのが私でさえなければ……ッ!



2010年02月15日(月)
続・ジョブズの奴隷

ドコモからiPhoneにするとアドレスの移行がちょっと大変な場合があるけれど、手入力で全件済んでしまった自分、けっこう悲しいぞ……。

・超長距離、という単語はどうしてこんなにも萌えるのか。
・春樹曰く、女の子とやるための3箇条。
「1.黙って話を聞いてやる
2.服を褒める
3.できるだけおいしいものを食べさせる」
ハナレイ・ベイもいい短編だよなー。しみじみ。



2010年02月14日(日)
めくらやなぎと眠る女/村上春樹

ほんとこのシリーズ素晴らしい。最高の「造園技術」を存分に堪能できる。ああ、日本語が読めてほんとうに良かった。ほとんどが何度も読み直してるはずの短編ばかりなのに、改めて読むとあまりにうまくて(僭越だ)、こう、がっつんとくる。ニューヨーク炭鉱なんてさーもー……。
「かたちのあるものと、かたちのないものと、どちらかを選ばなくちゃならないとしたら、かたちのないものを選べ。それが僕のルールです。壁に突きあたったときにはいつもそのルールに従ってきたし、長い目で見ればそれが良い結果を生んだと思う。そのときにはきつかったとしてもね。」
歳を取って再読したからこそ気付いたことがある。
昔は春樹小説に登場する「僕」がしばしばジョギングやスイミングをしてるのを読んで「そういうのが特別に好きな、真面目な人」という印象を受けたものだったけど、40代も近くなるとちゃんとしたワークアウトとケアなしには身体を維持するのは、無理、だったんだ……と……。



2010年02月13日(土)
シンケンジャーショー@シアターGロッソ

早起きして9:30からの回を見にゆく。
素晴らしかった……ッ!
・頭突き
・奈落に落とされる服部平次
・「ほんまはこーゆーの好きちゃうねんけど」と警察権力を笠に着る間違った服部平次
午後からは青山円形劇場で「NECK」。舞城どうよ……ってトコは多々あれど、真剣勝負の演技は見応えがありました。
久々に品川に出てチーズバーガーとハッシュドビーフ。きのこのロースト。
ドレスはいいものだ。
アレクサンダー・マックイーンの訃報。キクチさんは死なないで、と祈るような気持ちになったコアなファンが何人いたことだろう。でもあのひとは大丈夫。だと思う。だと信じたい。



2010年02月12日(金)
ドアノック失敗

……ってトラックが、実際にある。
小沢よ……。

クレーン研究所でミクのヘッドホンをゲットするも、どうやって装着していいのか全くわからず。いきなりiPhoneユーザーになる。お父さんのスリッパをもらった。
「はじめてだから、震えるけど」。
そんな平新はじめて物語を脳が拒否る。どうやらデネブアルタイルベガで青春モノは限界らしい。



2010年02月11日(木)
「生憎の雨だけど予定通り出かけましょう」

通天閣……。
なぜ人々が工藤を濡らしたがるかについての考察。



2010年02月10日(水)
「我々はあなたを救済しません」

・ふと思いついたラノベ的タイトル特集
・阿佐ヶ谷ベーグル閉店してたんだー。カフェ行ってみたいなあ。
・洗濯物詰めすぎだと思うんだけど洗濯機が時々ストを起こす。こっちも面倒くさくて根本的な解決を避けるから深夜までバトルになる。どうでもいいな。眠い。



2010年02月09日(火)
カミサマに一番近い島

読みたいなーと思って。
あ、海街ダイアリーもやっぱ3巻出てんじゃん! 丸善にポスター貼ってあるのに本はなくて不思議だったんだけど、売り切れてただけか。

読んだ本。
・「娚の一生」(1)(2)西炯子
ずっと気になってたので水戸で1巻を買い、なかなか良かったので翌日の丸善で2巻も買った。もっとこう、薄暗い雰囲気まんがだと勘違いしていたが違って、楽しく読めた。セリフ回が上手だし、細部が丁寧に表現されてるとこが全体を底上げしてるんだと思う。王子様は遠く成りにけり、のおひとりさま時代にドリームされるのはこういう話だろうな、ファザコンちゃんにはたまらんのだろうこーゆーの、でもそうそう落ちてないからカイエダさん。とちょっと斜めに見てしまうのはまあ、僻みですかな(笑)。なんでカイエダさんの関西弁にはぐっとこないんだろう。記号過ぎるからか。手。眼鏡。スーツ。煙草。
3巻(簡潔)予約受付中だ。完結するなら見届けなくては。

南さんの日記を拝読したら、クリスマスに聴きに行った青山スパイラルのことが書いてあった。「ピアノが非常に良かったので非常に楽しく演奏した」というようなこと。なんか嬉しくなった。



2010年02月08日(月)
スティックセニョール

丸善待ち合わせ。
本がお好きかなーと思い、時間まで勝手ながら私の趣味で松丸本舗にお付き合いいただく。テーマ別の書棚あり、著名人の蔵書再現コーナーあり。想像していたより多彩で、選択もミーハーじゃない。アルバートアイラーの隣に山下洋輔があったのが白眉。数寄屋風文庫棚欲しかったなー、20万くらいするの(笑)。
豆腐
刺身盛り合わせ
豚黒胡椒焼き
銀杏さつま揚げ
鶏せいろ蒸し
スティックセニョールバター焼き(正体を知らなかったのだが今「スティ」、まで入力したら候補に出たよ!)
カサゴ煮付け
ジャージャーうどん
蕎麦
酒各種
3人でやたら狼藉してしまったのはきっと、すごく楽しかったから。冷凍大蛸の話は絶対忘れない(笑)。お忙しい中会いに来てくれてありがとう!



2010年02月07日(日)
にんぎょひめ

殿の最終回を見たり寝たり起きたりし、シフォンケーキを求めて出発したのが昼ごろかな。なんだかカレー気分だったのでいつものレディースセットじゃなくてビーフカレーセットを頼みました。以前の教訓から土産用のシフォンは食事前にゲットしたんだが、正解だった。食べてる間にどんどん売れて、帰るころにはほとんどの種類が売り切れていた。
駅まで送っていただき、相変わらず好物のそぼろ納豆と、コンビニでチップスターとそしてまたしてもプレミアムモルツを買って電車に乗る。にゃんこさん、お世話になりました。

どこへ行こうと、旅行から帰ってきた夜のゴハンは、ゆるりとだらりと親密で好き。

工藤と黒羽が双子
工藤がどーたらこーたらで人魚になっちまったぜ(てーんしになぁっちゃったー)
優作夫妻にたいせつに育てられたがあるあらしのよるに(あれラストどうなるんだっけね)
探さんが拾って、毎日かわいいなあかわいいなあと飽かず眺めて暮らしましたとさ
ところがさぐったら別の王女(魔女?)と結婚しちまったもんだから泡になっちゃうきゃー大変!
泡になりかけた工藤を黒羽くんが拾って(似てるから)泣く泣く科学者のところに連れて行ったら実は人間だったんだ
……って服部の出番がないから却下。



2010年02月06日(土)
滝を見にゆく

ドアトゥドアだと実に4時間近くもかけて、日本三名瀑のひとつを見に行ってきました。
この週末は気温も下がり、珍しい凍結した滝が見られるかもしれないとのこと。「そりゃ見てぇ」と完全防備フルもっこで出発です。特急列車に乗り次第早速プレミアムモルツを開けるてんてーと、「取材旅行の朝からビールをあおる橘てんてー……」と「いい旅夢気分」風のアナウンスをする編集者。今年初旅行でした。
1時間に1本くらいしかない水郡線(「群馬か?」「字が違いますてんてー!」)は、まさに「いい旅夢気分」的な風情。車掌さんものんびり乗客と話していたり。袋田駅から更にバスで15分ほど、小雪ちらつくバス停からは歩いて滝へ向かいます。おっとその前に腹ごしらえだ。
「双葉屋」天麩羅蕎麦、里芋こんにゃく串、酒(またか)
この天麩羅蕎麦ねー、すげえよかった! 天麩羅の種類(えび、ふきのとう、れんこん、まいたけ、にんじん、そしてりんご等々)も多彩で、さくさくで、またメインの蕎麦と出汁が美味い上に、私には有難いことに量がハンパない。これでもかってくらいの大丼。里芋こんにゃく串もでかい。こちらは炭火で焼いた焦げ目が香ばしくて熱燗によく合った。身も心もすっかり暖まった。ごちそうさまー。
そして滝。
見に行って良かった。
なんかこうトワイライトゾーン的なトンネルを抜けた先に忽然と姿をあらわした袋田の滝は、三名瀑というだけあって、ありきたりな表現になるがやはり早大、否、壮大だ。8割がた白く分厚く凍っていて、端のほうだけ水が流れている。エレベーターで上のほうまで上がって行って見るからかさほど高さは感じないのだが、なにせ「自然!」「どどーん!」という趣に人間は「ほうほうこれが」と唸るばかり。
吊り橋を渡って帰り道。「ピクニックコース」の先に、もうひとつ滝があるのだという。「ピクニックコース」ならば行ってみようか、と気軽に入り口の階段をのぼりはじめる。
が、これが。
実際はピクニックとは名ばかりの急斜面、アーンド氷結してるから滑りやすい、かなりの難路であった。手すりにつかまって15分ほど、ぜはぜは言いながらようやくのぼりつめた先で見られるのが、もうひとつの滝「生瀬の滝」。これ素晴らしかった。規模は小さいが、それが却ってよい風情だし、何より「ここまで来なければ見られないとっておき感」が印象に残った。滝で出会った犬とお兄さんによると、袋田のふもと(?)まで行けば行けるそうで、そりゃもうピクニックじゃねえよ……と呆然としたりもした。
女子ふたり連れが階段から降りてきたので「ピクニックコース」を名前の通りだろうと騙されてのぼった人が何組もいたと思う。すいません(笑)。
帰りのバスを待つ間はずいぶん雪が降っていて寒かったが、それすらもよい思い出だ。
「すっげえ遠いとかじゃなければ」の条件付きだが、一度観光してみることを個人的にはおすすめしたい。紅葉シーズンとかもいいんんだろうなー、なにせ「四度の滝」(四季それぞれに違う風情があるので4回見にこなければ味わったといえない)というくらいだからな。凍ってなければ車出せるし、また来よう。
夜はにゃんこさん宅にまたしてもお邪魔して、恒例のあんこう鍋を食べにゆきました。白子の唐揚げ、おいしかったなー。そしてまたしてもみぞれ酒。星がやたらキレイな夜でした。

そういや今朝はいやらしいアルトくんの夢を見ました。ちゃんと髪が青くて声がゆーきゃんだったので私の夢はカラー音声付きなんだなあと。しかしなぜアルトくんが。



2010年02月05日(金)
ラニン・アウェイ

スライ&ザ・ファミリー・ストーン。

誕生日でした。
ひとり住まいしていた20歳の時、郷里の母親が大きな花束を贈ってくれたことがあり、「20歳になっても初体験というのはあるものだなあ」と感じ入ったことを今でもよく覚えていますが、いやはや21歳になろうが31歳になろうが○歳になろうが同様の感慨はあるものです。いや、ないとは言えない、と言うべきか。
頂いた品物はすべてどんぴしゃで必要だったり好みにぴったりだったり憧れていたモノだったりして、品物そのものはもちろん、それらを用意する頭脳や時間や手間にものすごく感謝しました。
愉快な年にしようと思います。
ヤバい時にはラニン・アウェイです。
拍手等々からお祝いメッセージくださった方々、どうもありがとうございました。

午前休取って冬晴れの丸の内を闊歩するのはきもちがよかった。



2010年02月04日(木)
カルペンティエル地下文学賞@恵比寿LIQUIDROOM

菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラール
guest:林正子(ソプラノ)、立岩潤三(タブラ)
world's end girlfriend & BLACK HOLE CARNIVAL
DJ:菊地成孔・日向さやか

今年初ライブ。
ひどい不精かつ忘れっぽいので、ちょっと間隔が空いただけで、こんな大好きなバンドのライブでも正直「楽しみだけど行くのちょっとだけ腰が重いなー」って感じになってしまう。あの熱狂が、遠くなるんですね、すぐに。
でもね。
そんな私の澱んだコップにも、新鮮な水を惜しみなくじゃばじゃばと注いでくれるPTAに大感謝。新鮮な空気を肺いっぱいに吸い込んだ気分のライブだった。

オーチャードの1日目に購入して早い番号をゲットできていたので、開演ぎりぎりに到着したにも関わらず、DJタイムにまあまあ(後述)すんなり入れた。クラウドは全部で1000人超えてたみたいで、最後の方に入った人はDJNKタイム終了しててもったいなかったなー。帽子かぶって擦りまくりなキクチさん、割とわかりやすい(何の曲か、ということじゃなく)選曲で、あーもDJNKもサイコー! と始終気分良くにこにこしてしまった。ノルウェー語ノルウェー語。あ、フロアがやたら空いてたのも面白かった。なぜか人が通路にたまってて、フロアに降りてこないの。まるでフロアに降りたら踊らなきゃいけない呪いがかかってしまうとでもいうみたいに。赤い靴かよ(笑)! 私はがっつり真ん前かぶりつきで見てたのだが、後日公式に掲載された写真に小さく写ってて自嘲しました。だってやっぱり満面の笑みだったぜワタシ(笑)。

world's end girlfriend & BLACK HOLE CARNIVAL
対バン、初見。「空気人形」の音楽担当をされていたとのこと。
80年代っぽかったり、ゴシックっぽかったり、ロックっぽかったり、全体に厨ぽいんだけど絶妙なラインでカッコいいエリアに留まってる感じがすごい。今日は「BLACK HOLE CARNIVAL」編成(ツインドラム・ツインギター・サックス・ダブ・Mac)だったらしい。
フライヤーにあった「内容は間違ったテクノ、気持ちはクラフトワークだったのに…ということになっています。あらかじめご了承ください。」という一文を読んで、なんだかいっぺんに彼らのことを好きになった。や、クラフトワークだったし(笑)。やってたし。と、ひとりツッコミ。

ステージでPTAのセッティングをしている間に日向さやかさんのDJタイム。
オーチャードのプレパーティーの時にも聴いたけど、いつも心地よいラテンの曲を流してくれて、素敵なかただと思う。DJにもいろいろあるんだなーと思ったり。そういやプレパーティーの画像を見つけた。↓
ttp://blog.intoxicate.jp/content/2009/12/2009121eats-and.html

21:30、ようやくPTA登場。
エレガントにお辞儀をして、くるりと背中を向ける。
「4つ。強めで。」
くっきりと響くキクチさんの声。続いて鳴らされる指。手拍子。
それだけでもう、くらっときた。
やがて踏み鳴らされる足。背中の筋肉。
いきなり、完璧な「嵐が丘」。苦笑。
世田谷区世田谷区世田谷区世田谷区(5×4)。また苦笑。
苦笑は、どうしてかな。あの顔、すごい好きだな。あ、マウスピース変えた。良い音。ああもうだめだー(笑)、めろめろだー。なんで腰が重いとか言ってたんだワタシ!
キクチさんの声が聞こえたからそう聴こえた部分もあるのかもしれないけど、フロア対応なのかダンス対応なのか、やっぱりあきらかにアタック強めだった気がする。マウスピースをこまめに変えてたのも音色を使い分けるためか(またはアタック対策か)。そしてオケへのキクチさんの指示があきらかに多い。「だな、ふむふむ(レビューを考えながら聴いてる)。ぐわー、いやしかしそんな考察よりなによりむずむずするー!」と踊りたくなっているところに林さんが登場。待ってました! 今夜はエレガントなパンツスーツ姿だった。薄く透けたシフォンのブラウスは背中ががっつり開いててかなりセクシー。「私が土の下に横たわる時」と「行列」、両方やってくれたが、特に「行列」はものすごかった。林さんがグルーブしてるよ(この曲で)! 超カッコいいよ!
メンバー紹介の時「林さんは普段クラシックの場で活躍されているので、当然ながらダンスとか拳上げたりとかの反応には慣れていらっしゃらないわけですから、今夜はそういう対応をして歓迎してみましょう」とキクチさんがおっしゃって、クラウドが「うおーっ!」って手を上げたら林さんもにこにこしてガッツポーズしてたのも、超オトコマエでよかった。なんか失礼な感想みたいだが歌えるんだなーこの曲でホントにしかもグルーブして。
「行列」には立岩氏もこっそり登場されていた。「ご贔屓のお客様ならワタシがサイトでキチガイマニュピュレータ募集をしていたのを記憶していらっしゃる方もいるかと思いますが、実はあれにKORGの正社員が応募してくださいまして……(笑)」と後で紹介されていました。アレをコンピューターでシュミレートする作業をするなんてのは確実に「キチガイマニュピュレーター」(褒めてる)だよなあ……そして彼は吉見征樹さんのお弟子さんで、アラブ音楽のエキスパートだというのだからもう世界は広いというか狭いというかなんというか。
続いてキリングタイム。藤堂さんが楽譜もばらまかんばかりにソロを弾きまくる! というか本当に譜面台から楽譜が散りそうになり、キクチさんと隣の楢村さんが押さえたりしていて、すごい笑った。ちなみにどう終結したかというと、なんと見かねた鳥越さんがクリップを投げた! それをキクチさんが見事キャッチして譜面をとめた! MCの時「鳥越のアレ天才だよね」とキクチさんにイジられてました。いやーおもろいモン見た。
更に怒涛の「儀式」とルペ・ベレス。
なまる、ためる、つんのめる。大袈裟に言うと「だっ、だっ、だっ、だっ」が「どぅぅわっ、どぅぅわっ、どぅぅわっ、どぅぅわっ」。
気付いたら口開けて見とれちゃってる、なんて踊りにくいダンス対応(笑)。でもキクチさんの手拍子見たら四拍子だったりして驚いてみたり。
早川さんの情感こもったバンドネオンソロにもぐっときた。tango jackも応援したい。
僭越ながら全体にいつもいつも選曲がうまいよなーとつくづく思う。「なんか今夜のキクチさんはエロい、腰がむずむずするー、えろいよー、えろいよー、あれ、でも踊りたいだけか? いやしかしやはりエロい」などとぐるぐるしながらいつの間にか踊らされてしまっている。ただ、エロいとは言いつつDCPRGの「ライブが終わったらすぐ隣の異性とOEAST近辺のホテルにしけ込むよろし」的直裁なエロさ(とワタシが感じるだけだが)ではなく、PTAはあくまで「色香」なんだよね。強烈ではあるけれど。どちらが良いとかそういうことではない。どちらにも酔うことができるのだから。あーでもDCPRG見てる気分になった場面はあったかな。踊るキクチさん、とか。髪型のせいもあるかもしれない。「あのフロアじゃ一番踊る場所があったのはキクチさんだった!」って言ってた方がいらしたが名言。しっかしDCPRGの時まだ(今よりは)ぎりぎり若くてよかったなー。今4時間とか踊ったら倒れる(笑)。ところでこんな変拍子でのダンスに親しんでしまってドアノックダンスとか踊れるのかワタシ……いや踊るんだろうけどさ(笑)。それはそれ。
「ライブハウスには時々、カミサマのようなものがいる」というのがワタシの持論のひとつだが、今夜はカミサマじゃなくて、エロくて神々しい天使のような何者かがいた。
我を忘れて熱狂した後の火照った身体に「8 1/2」がじんわり沁みた。

MCはご自分でもおっしゃってたけど随分躁でした。
・東京事変に土日を取られた件(次回PTAは6/9(水)!)
・林パパの子供の待受にいらっとくる件(笑)
・鳥越さんがキチガイ(ほめてる)ってまた言ってた。「欲しいモノをくれる人はよくいるけど欲しくないものをくれる人はなかなかいない」? クリップは秀逸でしたねー。
・藤堂さんが蝶ネクタイを忘れたのでVシネの人みたいですと紹介される
・早川さんがゆうつべで有名
・DCPRGもゆうつべで見れちゃうけど「大儀見さんが太っててオレが痩せてる」
・のだめオケ、クラシック界の盛況とあながち冗談じゃない点(徳澤さん)
・「カルペンティエル地下文学大賞に向けて文章書いてもダメですよー、あ、地下じゃないのはあります」。なぜか「大賞」と言っていた……。
・「クラシック+アラブ、国が国なら射殺されてますが日本だから大丈夫でしょう。良かったですね」
・「喋り過ぎてしまったので2皿あったデセールは1皿だけに変更です」「えー」「デセール、まだイケるという方は?」「うおー」

「I Didn't Know What Time It Was」
エンジェルの霧がみえる。
数秒遅れて、トップノート、ふわり。
水が注がれる。
あーワタシ、フロア好きだわ。
しくじった、また、惚れちまったぜ。
気付いたら0時が近い。明日はワタシの誕生日だ。
今夜の演奏は私のための水だった、と勝手に思うことにする。アクア・ヴィターレ。命の水。ごくごく飲んで、また、闘おう。

帰宅して鏡を見たら口角が上がり、肌つやが良くなり、なんと1キロ痩せていた。
踊ったからだと言うなかれ。PTAで美しくなる(笑)!
しかしもう少しドレスアップしてくればよかったなー(6月こそは!)
最後にどうでもいいことを告白すると、コインロッカーに財布ごと預けてしまって(早く入りたくて焦ってた(笑))、ドリンク分の小銭も持ってなくて一回ロッカーに戻って財布取ってきたというのが今夜の失態。