制服の胸に、不満と退屈ばかり詰め込んだ
ひとりの少女が、私の前でペチャクチャひとりごとを言っていた。
芽衣 「何で私には、彼氏がいないのだろう。
ひとり位いたって、いいではないか。
なのに、あそこのブスはいる。
彼氏もぶさいくだけど、いる。
なんか、納得いかない。
だって私は美人ではないか。
しかもただの美人ではない。
頭の良い美人なのだ。(何たって計算が速い)
性格だっていいのだよ。
この前、電車に乗ってる時どっかのいかれたおばさんに、
席を譲ってやった。
横断歩道で渡れないお年寄りを発見したら、後ろから
おっぺして渡らしてやったりもした。
ホント涙が出るほど私はいい人なのだ。
そんな優しい私を誰も見てない。
こんな可愛い女に彼氏がいないのは、一体誰がいけないのだぁ?
えっ、誰がいけないのだぁ?
ねぇってば、誰がいけないのだよ?
ちょっとあみ、誰がいけないのだよ?」
ちょっとあなた、私に話しかけてたの?
私はずっと、ひとりごとを言ってんのかと思ってたよ。
だから、聞いてなかった。
今までの話、全然聞いてなかった。
聞いてなかったって言ったら、きっと暴れ狂うよね?
もう一度最初から言ってって言ったら、きっと他人のスネ毛を1本1本ピンセットで抜くよね?
だから、そんな事は、絶対に言いません。(何があっても。)
あみ 「風間君に聞いてみたら?」
未央 「何で?」
あみ 「だって、私よりそー言う話は、風間君の方が良く知ってると思うから。」
未央 「 そー言う話って、どー言う話?」
何この女?
この私を試してんの?
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