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あみの秘密日記
水城あみ
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2007年08月30日(木)
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狂った果実
もうすっかり旬が過ぎてしまったトウモロコシを
母・美奈子が焼き狂っている。
しかも2本ぽっち。
この2本ぽっちの焼きトウモロコシを一体誰が食べるのか。
私は、朝っぱらから悩み苦しんでいると、
母・美奈子がこんな事を言うのです。
あみ 「うん、食べる。でもいいの?」
ホント?
信じていいの?
お母さんが、お父さんと別れたら
私、お母さんについてく
何があっても離れない。
そう決めたから。
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そう考えたら、食べない訳にはいかない。
もう2度と来ない16の夏。
後悔だけはしたくない。
私は、2本の焼きトウモロコシを同時進行で、
食べ狂いました。
ライバルなんて、何処にもいないと言うのに、
食べ乱れ狂いました。
そして、思ったのです。
もう一度、焼きトウモロコシを食べなおしたいと。
だって、そんなに乱れ狂う必要が、どこにあったのだろうかと。
味なんか分かんなかったモン。(熱くて)
母・美奈子は、2本とも私が食べていいと言ったのに、
誰かに取られる心配なんてないから、もっと味わって食べれば良かったのに、
もう2度と16の夏は来ないと言うのに、
今年最後の焼きトウモロコシとの思い出を何も作らないで
食べ狂ってしまった自分を殴り縮み上げたい。
今年一番、縮み上げたくてしょうがない。
焼きトウモロコシに対して、言葉も見つからない。
ホント、情けなくて吐き出したいよ。
だから私は祈った。
神様、どーか焼きトウモロコシを食べる前の私に戻してください。
どーせなら、夏休みの初日に戻してくれる事を希望します。
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