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あみの秘密日記
水城あみ

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2006年02月21日(火)
夕暮れ。




公園の枯れ木を夕陽が、赤くふちどっている。

昇る朝陽と同じ太陽のはずなのに、

夕陽に照らしだされた風景は、どーしてこんなに物悲しいんだろう。





「あみ先輩!!」





後ろからの呼び声に はっとして振り返る。

何となく、心配そうな虫子の顔。





あみ 「やだ虫子ったら、いつからそこにいたの?」

虫子 「あみ先輩!?チョコレート食べませんか?」




あみ 「これ、ホントのチョコレート?」

虫子 「本物ですよ。」




あみ 「美味しいの?」

虫子 「美味しいですよ。」





あみ 「まさか、虫子の手作りとか?」

虫子 「いいえ、今コンビニで買ってきたものですよ。」





じゃ、安心だね。 パクッ。












あんめぇ〜〜!!!








と、思いきや〜!!!








( ̄* ̄ ) すっぺぇ〜!!!!








あみ 「このチョコ甘過ぎて、すっぱくない?」

虫子 「あみ先輩の舌は、どーかしてませんか?」




あみ 「あっ!何か、止められなくなってきたよ。」

虫子 「私も、止まりません。」





そんな乙女チックな会話をしながら、チョコを食べまくっていると、

枯れ木の間から、耳なし法一みたいな顔をした女の人が、

突然現れたのです。






女  「ワタシソコウカネナイ。」

あみ 「お金を落としたんですか?」



女  「ワタシソッチウカネトテチゴネ。」





何か、ただごとじゃない雰囲気なんです。

慌てふためいちゃっているんですから。

ただ唯一解る事は、この耳なし法一みたいな顔の女の人は、

日本人じゃないって事なんですよ。




虫子 「ワタシ、ニホンゴ、ワカラナイ。」

あみ 「虫子、日本語 解らなかったの?」






私は、驚きを隠せませんでした。

だって今まで、私と日本語で話しをしていた虫子が

日本語が、解らないと言っているんですから。




日本人じゃない、耳なし法一みたいな顔の女の人を見た途端

日本語を、忘れちゃったみたいなんですから。



人間、気が動転すると、日本語を忘れてしまうんですよ。

ホント、怖いです。





だから私が、しっかりしなくちゃいけないんです。

私は、スペイン語みたいなフランス語で、こう言いました。


あみ 「ケイサツ、アッチ、ダ〜ヨ。」

女  「アリガト。」




何か、つうじちゃったみたい。

今まで、スペイン語みたいなフランス語を習っていて、

ホント良かったです・




こんな所で役に立つとは、思ってもみませんでした。

虫子もビックリしてますよ。

そりゃそうですよ、今まで日本語と英語しか話せないと

思われてた私が、スペイン語みたいなフランス語をカッコ良く

話しているんですから。






そんなカッコイイ私を、生で見る事ができたんですから。

そりゃ興奮せざるえなかった事でしょうよ。





虫子 「あみ先輩!?」

あみ 「なに?」





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今日の事は、みんなに言い触らしてもいいよ。

100人までなら、言ってもいいよ。

だけど、普通に言ったら 信じてもらえないから

事実のすべてを、ちょびっと膨らまして話すがいいよ。





まず、耳なし法一みたいな顔をした女の人を、シャラポワ似のおねぇさんにして、

スペイン語みたいなフランス語を 完璧なフランス語と言うといいよ。

おまけに、あみ先輩は偉大なる先輩ですと 付け加えるとなおいいよ。