雑記目録
高良真常



 天体議会 (本)

天体議会 プラネット・ブルー
   長野まゆみ
  河出書房新社



南へ憧れる、硝子の街に住む少年たち。
銅貨は南で仕事をしている父を持つ少年。同じ父親を持つ兄の藍生と二人暮らしだが、ここのところはその藍生とも交流がない。
銅貨の親友の水蓮は、何でも出来る、彼ら少年世代にとっての“憧れ”の少年だった。その水蓮が、ある朝片目を腫らして来る。
水蓮のその眼を見て、「石がはいっているよ」と言った不思議な少年は、兄の藍生とも繋がりがあるようで……。


長野まゆみの初期の作品で、未だ根強い人気を誇る代表作。
実際私が二番目に好きな話だったりします(一番は“三日月少年”)。
長野まゆみ版「星の王子様」だそうで、この話にも透明な美しさや特有の孤独さ、優しさがあふれています。


ついでに、CDドラマにもなってます。銅貨役に高山みなみ、水蓮役に緒方恵美。
藍生さんのイヂワルなお声は必聴です(笑)
更に、河出文庫より、同じく銅貨・水蓮が登場する、『三日月少年漂流記』が出ています。こちらは『天体議会』より前の話で、“三日月少年”と呼ばれる自動人形にまつわる話。こちらで明かされる銅貨の癖が……; くま(笑)











2004年09月17日(金)
初日 最新 目次 MAIL HOME