後悔しない自分のために
もも



 一歩前進

朝が来た。
オットは昨日の夜言った事を覚えているのだろうか?
そんなことを思いながらベッドの中で目を覚ました。
8時だった。
オットは休日はいつも昼頃まで寝ている。
私は朝早く起きて動き回るほうだ。

でもオットの言葉を信じて、そのまま数時間、目をあけてジッとオットの寝顔を見たりしながら過ごした。
オットの顔にキスすると、ふと目をあけて、ワタシを抱き寄せたりしてくれるけど、そのまままたす〜っと寝てしまう。
す〜す〜というオットの寝息を聞いていたら、また涙があふれてきた。

昼前、ようやく目がさめてきた旦那は言った。
明るすぎてHする気分じゃないよね。

ワタシの顔はあきらかに曇ったのだろう。
オットは続けて言った。
今日、Hホテルいってみようよ。

結婚してからHホテルなんて行ったことない。
オット自らのこの台詞は前進なのかなあ。
それでも、嬉しくなる自分の単純さを呪いつつ起床する。


午後用事があったので出かける。
そのあと、どうするのかな?と思ったら、結婚前に行ったことのあるホテル街へむかった。
昔いったホテルあるかなあ?とか言ってたら、本当にそのままの姿で残っていた。
なんともバブリーな雰囲気だ。嬉しくなっていたら、オットはいちばんいい部屋を選んだ。
もうすぐ失業するのに・・・とちょっと頭をよぎったけど黙っていた。

屋外にジャグジーがついている広い部屋で、オットもワタシもアトラクションを楽しむような感覚だった。
そして、オットはワタシを抱いた。

少しだけ、少しだけだけど、カレはワタシの中に入り、でも最後まではいたらなかった。
オットはきまずそうにしていたし、今までなら、
やっぱり、ワタシのせいなのだろうか・・・とワタシも暗くなったと思うのだけど、今日はちょっと違うような気がした。

一歩前進したことが素直に嬉しかったので、オットの頭をなぜて、抱き合った。


Kさんがだいぶ前に言ってた。
Kさんに抱かれると、その女性は、幸せになるというジンクスがあるらしい。
恋人ができたり、結婚したり、妊娠したり。。。
今まで、自分でよく言うなあと、あははと笑って聞いてたけど、なんかホントかもって気がした。


ワタシの中で、オットとKさんは、確実に別ものとして大好きな存在になっていた。
われながら自分の順応のよさに驚く。

2004年07月11日(日)
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