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■ 一歩前進
朝が来た。 オットは昨日の夜言った事を覚えているのだろうか? そんなことを思いながらベッドの中で目を覚ました。 8時だった。 オットは休日はいつも昼頃まで寝ている。 私は朝早く起きて動き回るほうだ。
でもオットの言葉を信じて、そのまま数時間、目をあけてジッとオットの寝顔を見たりしながら過ごした。 オットの顔にキスすると、ふと目をあけて、ワタシを抱き寄せたりしてくれるけど、そのまままたす〜っと寝てしまう。 す〜す〜というオットの寝息を聞いていたら、また涙があふれてきた。
昼前、ようやく目がさめてきた旦那は言った。 明るすぎてHする気分じゃないよね。
ワタシの顔はあきらかに曇ったのだろう。 オットは続けて言った。 今日、Hホテルいってみようよ。
結婚してからHホテルなんて行ったことない。 オット自らのこの台詞は前進なのかなあ。 それでも、嬉しくなる自分の単純さを呪いつつ起床する。
午後用事があったので出かける。 そのあと、どうするのかな?と思ったら、結婚前に行ったことのあるホテル街へむかった。 昔いったホテルあるかなあ?とか言ってたら、本当にそのままの姿で残っていた。 なんともバブリーな雰囲気だ。嬉しくなっていたら、オットはいちばんいい部屋を選んだ。 もうすぐ失業するのに・・・とちょっと頭をよぎったけど黙っていた。
屋外にジャグジーがついている広い部屋で、オットもワタシもアトラクションを楽しむような感覚だった。 そして、オットはワタシを抱いた。
少しだけ、少しだけだけど、カレはワタシの中に入り、でも最後まではいたらなかった。 オットはきまずそうにしていたし、今までなら、 やっぱり、ワタシのせいなのだろうか・・・とワタシも暗くなったと思うのだけど、今日はちょっと違うような気がした。
一歩前進したことが素直に嬉しかったので、オットの頭をなぜて、抱き合った。
Kさんがだいぶ前に言ってた。 Kさんに抱かれると、その女性は、幸せになるというジンクスがあるらしい。 恋人ができたり、結婚したり、妊娠したり。。。 今まで、自分でよく言うなあと、あははと笑って聞いてたけど、なんかホントかもって気がした。
ワタシの中で、オットとKさんは、確実に別ものとして大好きな存在になっていた。 われながら自分の順応のよさに驚く。
2004年07月11日(日)
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