あふりかくじらノート
あふりかくじら



 雑感。

先週、社会起業大学というところでお話をさせていただいて、明日月曜日は、明治学院大学国際学部でゲスト講師。
来週には日大生物資源科学部と、三本立てなんて珍しい。

自分が話したいことは何かな〜ってシンプルに考えられるようになったし、聴いている人たちのいろんな視点もとても良い刺激になる。

たくさんのひととお話をすることは、ほんとうに大切。
ほんとうにおもしろい。


一方で、アフリカで活躍するいろんな人たちの動向をfacebookなどで見ていると、自分がなかなかアフリカに行けていないのがもどかしい。


もっともっと、どっぷりとRupurara Moonの仕事に浸かっていられればいいのに。


それでも、たくさんのひとにささせられているという事実とは別に、事業をやるというのはけっこう孤独なものである。と思う。


もっと、もっと。


おやすみ。






2012年11月25日(日)



 いつか。

きっと何度か書いていると思うけど。

いつか、自分の知らない国の知らない町(できれば小さな田舎の町がいい)に、一つ一つアパートを借りたりしながら、二週間とか、ひと月とか、それなりに馴染むような時間を過ごし、国を旅行者よりももう少しだけ知り、そして次の町に移って行くような、そんな時期をすごしたい。

いったいいくつの町に行くことができるだろう。


スペインのアンダルシア、イタリアの小さな村、ポルトガル、どこかの島、アジアならカンボジア、ブータン、ネパール。
トルコの村や、モロッコの村。

そして、西アフリカはマリやセネガル、ブルキナファソ。
東のザンジバル。
南アフリカやナミビア、モザンビーク。

知らない町、知らないところなんて、死ぬまでにとても回りきれないくらいある。

ホテルに泊まった観光客になんか、ぜったいわからないことがたくさんある。


限りある人生なのに、どうしてこの小さな島にずっと暮らしていられよう。




2012年11月12日(月)



 夢のなかで。

夕べは熱っぽくて体がだるかったからかもしれないけれど、すごく早く眠ったら明け方に長い夢を見た。

数年前に亡くなった母方のじいちゃんが出てきた。
わたしはすっかり、じいちゃんが亡くなったことを忘れてた。

亡くなる少し前はちょっとぼけちゃってたんだけど、そのときみたいに穏やかで優しいじいちゃんだった。
夢のなかでじいちゃんは、ウッドフローリングに何故か彫り付けられている模様のようなものをひとつずつ丁寧に指でなぞりながら(最後に会ったときのじいちゃんも、そんな指をしていた)、これは松島にいる兄弟の誰それだ、こっちは誰それだ、とひとつずつ愛おしそうに名前を呼んだ。

(注:祖父母のいた仙台にほど近い松島に親戚はいないので、おそらく福島の間違い)

子どものころ、少し複雑な事情があって苦労していたであろうじいちゃん。
でも、兄弟のことを思ってがんばってきた。
そのことを一言も口にしなかったけど、複雑な家庭の事情があんなに我慢強く心優しいひとを育てたのだろうと今になって思う。

国鉄で働き、今度は可愛いけど口うるさい奥さんとぼんやりした(!)子どもたち(母と叔父)のために長年頑張った。


とてもまじめで、身の回りのことも自分できちんとできるひとだった。
家事だってちゃんと分担して、孫の面倒も見て、ごみ焼却と洗濯担当をしていた。家庭の大事なことは、すべて責任を持ってやっていた。


小さいころから、家族で仙台に帰るたび、わたしはじいちゃんと一緒にお散歩に行った。

身体の丈夫なじいちゃんの散歩の距離といったら、半端じゃない。

庭仕事を愛し、盆栽は年取ってから始めたって意味がないという持論のじいちゃんは、三十代のころから盆栽を始めていた。
庭ではいろんな植物がじいちゃんに手入れされてきれいに育っていた。

年をとってから社交ダンスをはじめ、演歌の勉強もしていたじいちゃん。
ダンスは、ひとに教えるまでになっていた。
女性の歌は、男性の歌よりもキーが低いのだと教えてくれた。

ステップを教えてくれたり、ふたりで一緒にカラオケに行ったこともあったね。



夢のなかでじいちゃんの手を握って、うんうん、そうだよね、と言いながら思わず涙が出てきた。

優しいじいちゃんは、元気でな、と言いながら泣いているわたしの頭をぽんぽんっとしてくれた。




そして、「夕飯はカレーだ」と言った。




・・・・・・。




大好きなじいちゃん。

結婚するなら、こんな大人なひとが理想なんだろうなと小さいころから思ってた。

残念ながら、じいちゃんが生きているうちにそんな日は来なかったけど。


数年前、じいちゃんが亡くなったという知らせを聞いた日、たったひとりでどうしたらいいかわからなくて、まだ入ったことのなかった近所の「八百コーヒー店」に初めて入った。
閉店直前の夕方だった。

ひとりで泣いてたの、初対面だったオーナー夫妻は気づいていたかもしれないけど。


心温まるカフェ。

ちょうど廃材で作ったアート作品の展示をやっていて、そのときに出会ったのがこの「オレンジくん」。

それ以来、一緒に暮らしている。
心をいやしてくれるちいさなお友だち。



じいちゃん、夢のなかで会いに来てくれたのかな。

まぁ、だいぶわたしの妄想が入ってるみたいだけど、そういうことにしておこうと思う。


目が覚めてから、また泣けてきた。

わたしももう少し頑張らないとな。




とりあえず、夕べ作ったカレーの残りを温めなおしていただこうと思う。








2012年11月06日(火)
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