あふりかくじらノート
あふりかくじら



 パンデイロとギター。

Harare Inernational Festival of Artsというのが開催されて三日目。

パンデイロというのを初めて見て、いたく感動した。

Antonio Forcione Quartetのコンサートを観て、質の高い音楽にとても満たされた。魔法のように高い技術のアコースティックギターはイタリアのミュージシャンのアントニオ。

カルテットは、アコースティックギターとチェロ、それからパンデイロというブラジルのタンバリンのようなもの。
『タランテラ』という8分の6拍子だかなんだか知らないけれども、ものすごく複雑なリズムをたたくパンデイロの奏者は、何かの魂が宿っているんじゃないかと思うくらいにすごいものだった。
あんなに複雑な表現力があるなんて。お遊戯会のタンバリンが。
ブラジリアン、万歳。

ハラレで、こんなにすばらしい演奏に出会えるなんてすばらしい。
ほんとうに満たされた夜だった。

ハラレは今、多くの人で沸き、熱気を帯びている。
フェスティバルなのである。

2006年04月27日(木)



 天の川、ハラレの夜。

慌しい休暇から戻り、益々慌しい日々を送ったりしている。

今の目標は、スーパーで野菜をたんまり購入し、新しく入手したきれいな料理本から実際に食することのできる温かい料理をつくることである。
そして、すばらしい報告書を書くことである。

日本に帰って、大きな刺激を受け、わたしは生きる態度を変えようと思う。(また)
もっとさらにアクティブになります。せっかくジンバブエにいるのですし、多くのものに触れ、多くのものを観ます。さっそくいろんな人に宣言しまくっている。

ハラレでは、Harare International Festival of Artが開催され、日々陽気なリズムがオフィスに流れてくる。(血が騒ぐ)
大変なことばかりですが、もっと大きなものを見て生きることにした。
そのほうが、実はずいぶん楽である。そして充実する。

今日、くたびれ果てて帰宅した。
いつも以上に、星空が輝かしくて、数え切れないくらいたくさんの星が見えていて、肉眼で観察できるものはほとんど見えているんじゃないかと思ったくらい。
なんてうつくしい天の川なんだろう。こんな銀河に住んでいるって、不思議。

家に車をとめ、ノラ・ジョーンズに耳を傾けながら、ぼんやり宇宙を眺めた。

プライオリティは「自分」です。



2006年04月25日(火)



 独立記念日のころ。

ジンバブエが26年目の独立記念日のころ、わたしは日本にいます。
一時帰国ということで、この二週間のお休みの間、実に忙しく目まぐるしく動いております。

慌しさを申し訳ないと思いつつも多くの人に会い、色々なお話をさせていただきました。休暇とはほんとうに名ばかりで。
それでも、自分のキャリアのためとか、いろんなことが思わぬ方向から前に進んだりで、とても充実した時間になったような気がします。

会うひとほとんど、よく来たね、という顔で迎えてくれる。
痩せた、ともよく言われる。自分ではサザを食べて太った気がするけど。

ひとつ前進すると、また違った新しい世界が見えてくる。
生き方も、キャリアのことも、物を書くということも。
多くの人に会い、刺激を受け、わたしはしたたかに前進していく。そういうことを思いながら、ジンバブエに帰ったら衝動買いした梅こんぶを味わうことを楽しみにしながら、ゆっくり休もうかな、と思うのです。

どちらが休暇なのだかわかりませんが。



2006年04月18日(火)



 ある日ふと、前進するために。

ときどきふっと考える。
この日記を始めたころ、わたしは24歳になったばかり。
そして、今年はなんとミソッジーである。

アフリカ研究をうっかり始めた大学生のころから
ちょうど十年。パスポートも来年切れる。


土曜日から一時帰国をすると心に決めたため、
いろんなまとめに入っている。

今の仕事はわたしのやりたいことを考えるのに
とてもちょうど良い位置にある。
つまり、ものを書いたり、考えたり、かつそれを
援助や外交の世界で実践に移したり、ということだ。

これによって、わたしはほんとうにいろんなことを
考えることができている。
ばたばたと不器用に日々を過ごすうちに。

満足な報告書がかけていなくて少々焦り気味だけれど、
それでもどこか心地の良い感じに、忙しくなっている。

あるときふっと気づいたらいい。
これを越えたら、いつのまにかずいぶん前進をしていて、
そして、自分は前よりも落ち着いているということに。

これを、幾度と無く繰り返す。
そしてまた、ジンバブエに秋が来て冬が来る。

朝、空気がひんやりする。
ひとりで出勤するとき。

2006年04月05日(水)



 ハイデンシティのコミュニティ。

いわゆるハイデンシティ・エリアと呼ばれる地域に連れて行ってもらえることとなった。ショナ語を教えてくださる先生の住んでいる地域。
教会でイースターを前にして大きなイベントがあり、その地域の人々が集まっては合唱をするというもの。

非黒人はだれもおらず、わたしだけで、例によって大勢の人の中でわたしはダントツ目立った。
きれいな歌声、一生懸命合わせた衣装。
子どもたち、大人たち。

野外の大きな鍋にはサザや牛の関節を煮込んだスープ。
ショナ語で注文して、手で食べた。

子どもたちがとりかこんで、珍しそうにはしゃぐ。
ティーンエイジャーの男の子たちが、ちょっと恥ずかしそうに、でも面白がって声をかけてくる。見慣れない外国人。

このコミュニティにやってくる外国人はとても少ないのだろう。
いわゆるタウンシップであり、雑としたちいさな家々がひしめき合い、貧しい人が多い。

この、ハラレという都会に暮らすとき、このような場所を見ずして何がアフリカ研究者だろう。
(外交官はもちろん来ない)

楽な暮らしではない。
近年の、経済の悪化。

それでも、ちいさな家々と生き生きとした人々から、わたしは「Life」ということばを感じた。

すてきな経験を、うれしく思う。

2006年04月03日(月)



 ジンバブエに暮らすくじら。

四月になったということで、いよいよ一時帰国があと一週間後に迫り、今日はまたおみやげ物などを買いに外国人旅行客に人気のチャプング村へ。
相変わらず、外交官ナンバーの車も多く、よその国のようだ。
また値上げをするというので少しあわてるも、ひとつトートバッグをお土産用に買う。とてもきれいな色。

桜が咲くころ、民主党も大変なことになったようだが、こちらの野党MDCもまた大変なことになり、分裂したまま二つの党がそれぞれの党大会を行い、ますます分裂傾向にある。
そのような中で、政府は鉱山法で外国資本の鉱山を突然国有化するだとか、メールや電話などの通信を傍受できるようにする情報コミュニケーション傍受法案などをせっせとつくり、ぎゅうぎゅう国民を締め付け、めちゃくちゃなことになっている。

なんとかならないものか。

この世界の分裂。

外交官と、一般市民。
野党の二派。


2006年04月01日(土)
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