あふりかくじらノート
あふりかくじら



 おもいだした・・・?

8:40am
出勤するも 我がオフィスでは皆 出てくるのが遅いので静か。
あるひとのことを ふとおもいだしたのでネットで検索。
苦もなく見つかる。
きれいな写真とことばに満ち溢れたそのサイト。
どこの誰で いま世界のどこで 何をしているのかわからない。
スナフキンみたい。
彼は 料理人なのだって。
いったい 何歳で なんという名前なのだろう。
何年か前 ぐうぜんメールをくれたっけ。cobさん。

00:10pm
赤坂は一ツ木通りの郵便局で
お世話になった龍大の T氏(センセイ)に
アフリカの曲をおとしたMDをみっつ
白い封筒にいれて 送った。
彼の語るストーリーは じつに面白い。
農学部でありながら 東南アジアの民謡と
アフリカのジャズとかサッカーに非常に明るい。
そういうひとがいると 世界の光景がみえてきて わくわくする。

00:30pm
同僚とランチ。
インドネシア料理。

02:10pm
アポをとって顧客を訪れるも 先方は会議中。
待ちぼうけに付き合わされた上司が ちょっとだけやさしい。

07:30pm
久しぶりに仕事をしたきぶんになる。
ふだんの不真面目ぶり。

09:30pm帰宅
アレ、あれってなんていうんだっけ。
ほら、はがきなんだけど半分に折ってぺたっとくっつけるやつ。
あれが大津から届いていた。
ぴんく色だった。
中を開くと、きれいな色鉛筆で彩られた女の子とか
うさぎさんとかが出てきた。
龍大の学生さんからのお礼状だった。MDおくってあげたのね。

     …ワタシ こういうココロを わすれていたのかも。


2003年07月28日(月)



 赤い血潮と黒い石のこと。

ヘマタイト。
赤鉄鉱の指輪をくれたひとがいる。

ヘマタイトとはギリシア語で「血の石」という意味だそう。
磨くとつるつると黒光りして、不透明。
鏡のように滑らかな表面が、黒く不思議なひかりをたたえている。

黒ダイヤと呼ばれたくらいにどこまでも深い黒色なのだけれど、
傷をつけると鮮血のような赤が浮かび上がるのだとか。
持ち主に危険が迫ると、血の色が赤く浮かび上がってくる
護符なのだそうだ。

石は、身につけていると日に日に自分になじんでくる。
この石は、12月のわたしの26歳の誕生日から
わたしと一緒に暮らしている。

フィンランドには、「フィンランド人の魂」「勇気」「気力」などの
意味を持つSISUということばがある。
これは、日本で言う「気」とか、その精神面にまつわる
深いことばで多くの意味を持つ。

この石は、そのことばに似ている。
わたしたちはこれを、SISUの指輪と呼んでいる。
深いパワーを静かにたたえたひかり。

わたしがこの石を愛せば、たくさんの低い雲間に
青空のかけらが現れる。
ゆるぎなき、地球の営みとその色合いを見据えて
わたしもまた、この黒色の石のようにまっすぐに生きたい。
ニッポンジンのSISU。

2003年07月27日(日)



 新橋の朝が来る。

新橋で夜を明かしたことは一度目ではなかったような気も
しないでもない。
どこまでも「サラリーマン」、どこまでも焼き鳥屋風な気分で
朝を迎える、そのうら淋しさというか何というか。
とにかく地球がちょっとばかしまわってしまって、
どこかおいていかれたような、すこし遠くから見つめる世界。
空気の汚れる前の日曜日の明け方を、かかとを微妙に
引きずりながら歩く、その瞬間の世界の色合い。
東京に息づく気だるさ。

昔はよく、こうやって友だちと呑み明かしたなあ、という瞬間。

カラスがいて、朝帰りの人たちがいて、早起きな人たちがいて、
怪しげな女がいて、夕べの名残を残した吸殻が落ちていて。
そのアスファルト。

わたしはこの世界で生きてきて、アフリカにかかわってきて
もうかれこれ六年になるのだということに気づく。
そういえばベッシーは、今のわたしの歳のときに亡命を
したんだっけ。

わたしは六年間で、誰を愛して、誰と喧嘩して、誰と出会ったんだっけ。

もう一回夜がとっぷりと更けてきたので、大好きな山崎まさよしの
やさしい声に包まれながら、知らない人たちに手紙を書いてみた。


2003年07月21日(月)



 自分を殺してから生かす。

感受性が、自分を殺してから生かす。

わたしがいちばん考えなくてはならないことは、
なんでも今すぐほしがるところ、すべてほしがるところ、
そして無意味に瞬間的に憤ることを、やめること。

それから、たいせつなひとに心を開くことを
せねばならない。

朝は早く起きて、きちんと着替えをし、化粧をせねばならない。
小泉八雲<日本人の微笑>を思い出し、せめてたいせつなひとには
自分のいちばんいい顔をみせなくてはならない。

わたしは今、日常の現実世界の中に生きている。
わたしの感受性の強さと激しい感情は、自分を苦しめながら
自分をどんどん高めていくパワーとなる。

たいせつな人たちに向かって、語ろうと思う。
だれかと分かち合う時間、誰かに恋する時間は、
いまとてもたいせつなのだから。

天からことばたちがわたしの脳にまっすぐ降ってくる。
降り積もったことばと、ひっきりなしに生まれてくる映像の
イメージは、吐き出さなくてはわたしを殺す。
書かないと死んでしまうから。

そろそろ小笠原に行ってかんがえごとをしなくてはならない。




2003年07月19日(土)
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