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■ くじらの映る鏡があるのだということ。
くじらが映る鏡がある。 その鏡はきっと人生の中で変わっていくって、 最近誰かが言ってくれた。
わたしはずっと鏡を探している。 そういう出会いがぎっしり詰まった宝箱。 The Collector of Treasures わたしはベッシーの言う「宝物コレクター」だ。 今日の誰かの笑顔とか、そういう朝日のまぶしさに ちりばめられたようなもののことだ。
その写真家のまなざしを写した、 あのファインダーのやさしい角度をみたか。 やさしい眼、やさしい人間、やわらかな生。 誰かの血のにおいと、肉の温かさだ。 あのはかない生命と、視線の迷い。
どうして、消えかけたろうそくの灯火が、 あれだけまぶしくきらきらと光を放つ? そこに放出される、生命。 イキテイルということ。
生命力とは何だろう。 病が生を蝕むとは、いったい何のことだろう。
だからわたしは、紙を触るしかない。 ボールペンを滑らせ、キーボードをたたき、 わたしのまわりに時は流れる。
わたしは鏡をさがしている。
誰が、何を教えてくれるでもない。
2002年10月28日(月)
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