Allyssa
Dad
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 癒えない傷のその理由(わけ)は■娘さん、パパのスーツを着て歩く

俺はあまり良い家庭に生まれなかった。


両親は裕福ではなく寧ろ貧しかった。
そして、心さえも貧しかった。


幼い頃から金の話を聞かされた。
まだお金なんてなんなのか分からない頃から
まるで俺に金を求めるように罵られた。


小学生の頃、「清貧憚」を読んだが
我が家は「清く」という言葉にほど遠かった。

貧しさは親の心を蝕んでいって病の痛みは
俺達兄弟に向けられた。




小学生の時に食事に痰を吐かれた時があった。


同じ頃、突然、ペンチで殴られたことがあった。




幼い頃から思っていたことはこんな大人には
なりたくない、それだけだった。



お小遣いなど貰える状態ではなかったので
自分で稼ぐしかなかった。

高校の頃、アルバイトをはじめた。


成績の少しを引き換えに大人の世界を知り、
それまで得たことのないぐらいの
お金を手にするようになった。



毎月、そのうちの一部を親にあげた。

少なくとも育ててもらってきた恩は感じていた。


けれども、喧嘩になると「お前のちっぽけな金、
なんの役にも立たないよ。」と言われた。


それ以来、俺の中では血の繋がりは断たれて、
涙さえも絶たれたかのように枯れた。


自分のなかで親が親でなくなったので、
家に居る必要が無くなった。


独り立ちする日まで家に帰ることはなく、
一日三回の食事や煙草や遊ぶ金も自分で
稼いでいた。


ようやく家を出れるようになり、
8時間勉強して、8時間働いて、8時間遊ぶ
毎日を暮らした。


社会人になると12時間働いて、12時間遊ぶ
毎日を暮らした。


眠る時間が純粋に惜しかった。

一分一秒でも人より多く使えば密度の濃い人生を
過ごすことができると信じていた。





俺は結婚するのが怖かった。

家族を持ったとしても幸せに出来ないとずっと思っていた。

もしも、子供が出来たとしても影で泣かせて苦しませて
自分と同じ思いをさせるんじゃないかといつも思っていた。



幸せになるのが怖かった。

いつ壊れるか分からないし、それが本当に幸せだとは
心から思えないようなほど心は凍りついていた。



若い頃は親を殺したいほど憎かったが、
年を重ねるとあれほど許せなかった親を
逆に憎もうとしても憎むことが出来なかった。

ただ相変わらずの親を見ていると結婚などしたくないし
家族など持つものではないことは心に刻まれていた。




結婚願望が全くなかった俺の色が変わった。

だから、俺が結婚したいと心から思ったあの人は
とても心のなかで大きなキャパシティを占めていた。

だけど、結婚した時はとても嬉しかった。
そんな不安は何処かへ消えていた。
本当の幸せに触れる予感がした。


けれども、それさえも叶わなかった。


理由はどうあれ離婚という選択肢が全てを司った。


自分には幸せな家族、いや、普通の家族さえも
築けないものなのかと哀しくなった。




純粋に恐れている。

永遠に幸せな家族など築けないものかも知れないと。

戒めのように不定期に襲われる恐怖。



そんなときは誰かに抱かれていても身体が凍りつくほど
震えて背中から覆ってもらわないと怖くてたまらなかった。



その瞬間は愛が怖くて仕方がなく震えていた。



俺にとって恋の終わりも愛の終わりも凶器に等しい。

傷付けてもその傷は相手に見えることはない。




血が流れても地に注ぐことはない切ない傷だった。





あの痛みを経験するのが怖くて仕方が無い。





今------------------




妻と娘さんと新しい家に住み、二人の笑顔を
見るためだけに生きている。

「生かされている」という文字は既に
「生きている」に変わっていった。


いま怖れていることは、恋だの愛だの思い出などの
曖昧模糊な怖れではなく生活レベルを落さないように
しなければならないこと。


とても現実的であるが、それは絶対的に
自分を支配するものである。


これこそ幸せなんだと思う。


もう古い傷は消えた。


これから傷を作ることなどあってはならない。



余計な寄り道は幸せに傷を付ける。
寄り道するほど心に隙間は無いと
思っていた。





そんななか、






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08年12月20日、浮気疑惑が
あったので、俺はソレを懸念した。
(詳しくはその日の記載参照)



これはまずい・・・・



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『娘さん、パパのスーツを着て歩く』


某センターの女の子S嬢が休みがちなので心配メールを送ってみると、以前から突発性難聴を発症して、その後遺症に苦しんでいるらしい。点滴治療をしているという。

この日記は娘さんが産まれた日から書いているので、それ以前は書いていないが、かくいうパパも娘さんが産まれる前の三ヶ月前に突然、難聴になって右耳が聞こえなくなった。妊婦である奥さんへの心配や、将来の育児の心配などのプレッシャーかなあ、と思ったら、案の定、娘さんが産まれた瞬間、難聴が治った(笑)そんときにかかった病院が医大付属で失敗した覚えがある。医大付属ってところはスキルがあるんだが、直ぐに手術や実験をしたがる医者が多いので「メニエール病かも知れない」などとタダの難聴なのに診断されてしまった怖いところである。以後、医大付属系の病院へは行っていない。

そんなこんなで突然、バスに乗っていたら疲労がどっときて(雨だったので社内が蒸していた。湿気に弱い東北人と車酔いに弱いパパの悲しい性)会社に休むと連絡して休暇をとって一日中眠ることにした。たまには全てから逃れたかった。最近は同僚も会社も携帯電話に出ない作戦を敢行した結果、電話をかけてこなくなった。久しぶりに「睡眠」という休息をとった。

というわけで初めて幼稚園に娘さんを迎えにいきます。レインコートと傘は奥さんが会社に持っていっているので(うちの幼稚園では荷物を置かせてくれない(汗))寒くないように、パパの上着を着せて一緒に歩いた。大きくなったので昔のようにひきずらないで歩ける。写真にとって奥さんに送った。学帽にマスクに大人のスーツ。とても可愛い姿です。

何気に読者への本日記への御褒美メールで送った写真を見て、皆が騒然。「年齢の割に若すぎて衝撃的」「40弱には見えない」との意見。けど、若く見られるというのはビジネス的にはどうかな、とも思うんですよね。以前、十数年前、コネで面接に行ったら「童顔過ぎて管理者になれるかな」と言われて俺から断った会社があった(笑)いま思えば職業を選択できるだけ有難いというか、贅沢だったな。


2009年10月06日(火)
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