|
|
■■■
■■
■ 苦しいときに想う■かくて昔を懐かしむ
人の内側や裏側は安易なものではなく 凶器のように鋭く尖った鋭利な経験と、 人肌の温もりの揺らぎに似た柔らかい経験が ミルフィーユのように積み重なったもの。
スプーンで割れば欠片が零れる。 綺麗に食べることの出来ない不条理な法則。
傷つきたくない自己防衛。 諦念が大脳皮質を怠惰な速度で蝕み 隠された海馬が神経を磨耗させる。
強がりのアヴェルティッスマン。
夢遊病エレヴェーター。
笑えぬ九月のチェザーレ。
『錆びた錠前の欠片。錆は舌に乗せると血の味がする。』
心は忘れることは出来ない。 この噛み傷は陶酔、この欠片は火。 雪の一粒一粒が迷い舞い落ちる。 並べても空しいだけのPrior. 炭酸の中で浮き沈み泳ぐ異物。 そして、猫たちは唄いはじめる。
寂しさの扉は後さずりして月夜に開く。
斯くて貴女は其処の窓を微笑んで開ける。
行間を見透かすような貴女の硝子の瞳。 この拙き日々のそれぞれを見透かす様に 貴女の言葉がひとつひとつ傷を消していく。
声にも指先にも載らない叫びを聞かれて 心の内側を溶かして欠片のおちた隙間から 雪解け水に似た涙を流す。
偶然と偶然と少々の偶然が重なり合って 無機質な電気信号は有機質な紙にインクが 染み込んだ文字と化し。
詩なのか、
或いは文学的テロルの交歓なのか、
暫し不思議なデペイズマンに酩酊す。
混沌とした泥の中に蓮の花が咲き、 その花弁に鼻先が触れるのは簡単ではない。
畏れているのかも知れない。 その花弁に触れることさえも。
拒む指先。
いつか唇さえも拒む時が来るのを 息も色を変える冷たき独房で只管に待つ。
いつ断頭台に召喚されても良い様に 紫の煙で吐息が白くなるのを誤魔化す。
ここはヴェローナではない。 楽になるために毒を呑むのか、 苦しむために毒を呑むのか、 遠くマンチュアに居る俺にはなにも判らない。
誰か、
ロミオが呑んだ毒薬の名前を教えて。
---------------------------------------------------
『かくて昔を懐かしむ』
雨の日の仕事はうっとうしい。今日も昼飯抜き。帰りも遅い。奥さんから「気分転換しなよ」とメールがくるが、気分転換って何をすればいいのか分からないパパ。あまり金をかけた遊びが好きじゃないうえに出不精。今までの人生を振り返ると「睡眠」くらいですかね?至福のときは。
外資になって様々な制約が多くなり、国内出張や色々なものがAPPROVALが必要なこの御時世。世知辛いなあ。昔はそんなんでもなかったような気がする。接待もそれなりにあったし、タクシーチケットなんて今では聞かないからなあ。
そんななか、業者と一緒に進めてきたプロジェクトが一段落ヤマを越えたので16日に打ち上げをやりましょう、と。奇跡的なメンツ(やる気と真面目に取り組む人間ばかり集まった)なので今から楽しみです。
2009年10月05日(月)
|
|
|