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■ 「娘を助けるためならエッフェル塔もぶっ壊してやる」(同意!)『96時間』を観て
『「娘を助けるためならエッフェル塔もぶっ壊してやる」(同意!)『96時間』を観て』
なんでも奥さんと娘さんが友人とディズニーランドに行くという朝のラッシュ時、娘さんを心配したがグリーン車に乗ったとのこと(安心)
仕事で色々と「弁明」の連続で疲れた。というか、ジャパンはシンガポールのサービスを要らないという。で、俺をジャパンに戻すなんて言ってるが、ここまでされて俺に戻る気はさらさらない。そんときは会社都合で辞める(笑)そう簡単に罠に嵌るかってんだ。
夕刻の奥さんと娘さんの帰り、なんだかんだ言ってTDRは疲れるからタクシーで帰りな、と指示。
ふと、ネットで「96時間」のあらすじを見たら、とても見たくなり、レイトショーで観に行くことにした。
友人と二人でパリ旅行に行った娘が人身売買組織に誘拐され、パパが単身、フランスに助けに行く!タイムリミットは96時間!
もしも、娘さんが危機的状況になったら!?俺は常日頃、そんなことを考えて心配しているので後学と参考のためにママに内緒で観に行った。
当りでした。
2009年ベスト1かも。マジで。
93分間の中にこれほどまでに濃厚な内容を詰めながらサスペンスなのに100%の爽快感を与える近年稀に見る傑作でした。子持ちのパパは絶対に観るべき!
主役のリーアム・ニーソンは俳優やる前に北アイルランドのアマチュアボクサーのチャンピオンだったかでアクションの素養があるのですが、それ以前に演技が上手いので名作出演が多く、今回のキャスティングは一般的には「おや?」と思われるかも知れないが、とにかく演技のメリハリが凄かったです。
冒頭でのしょぼいパパの寂しく悲しい表情。娘が海外旅行に行くとお願いしたら「パパも行く」なんて、まるで俺のような性格の心配性のパパ。警護のアルバイト辺りから雰囲気の流れが変わってきて娘誘拐から完全にトーンが違うものに流れるシーケンスはとにかく見事だった(まるで「フェイス・オフ」のトラボルタの善悪使い分けた演技のように)
とにかく、「カジノ・ロワイヤル」のダニエル・クレイグのように、殴る、蹴る、折る、殺すの連続で組織を追いつめるパパ。
観てて「こいつ、ムカつくなあ」と思う悪役は数秒、数分後に主役にぶっ殺される 清清しい勧善懲悪ぶり(まるでパム・グリア全盛期の「フォクシー・ブラウン」の キング・ジョージのようだ(笑)「♪彼はキング・ジョージ、ワーオ!男の中の男!」とキング・ジョージのテーマ曲と共に現れておきながらすぐ死ぬ(爆笑)曲まで作られてるのにすぐ死ぬ(笑))
とにかく娘のためなら何でもしてやるという親心を清清しいほどに具現化している希な作品である。
後半、敵に捕まってしまうときに若干、漫画的な状況が発生するが、それすら爽快感(笑)
で、思わず泣いたもの。最後は。本当に泣いた。「長い散歩」以来、泣きました。
とにかく伏線の回収が素晴らしい。「グッドラック」の下りで一部屋の中で敵五人の中で「え、ミルズ、この状況で喧嘩売るの!?」と、こちらも息を呑む緊迫した 場面の敵の表情(笑)そして、転がった死体に紛れて増援の敵を殲滅する冷静さ。特に娘誘拐時の対応の冷静さは見習うべきものがあった。
台詞のセンスも非常に良く、
「これはビジネスだ。個人的な恨みはない」 「俺には個人的な恨みがある」 銃殺。
まるで「ダイ・ハード」の故アレクサンダー・ゴドノフの 「お互いよく戦ったがこちらには私怨がある」 みたいで何かぞくぞくした。
「お前は捕まる(娘に向かって)」
「お前を命がけで守る(娘に向かって)」
「二日前に話したな?覚えてるか? (敵に向かって)」
あと、敵のオキマリの決め台詞を言わせる前に即、銃殺、敵がドア開けたら即、銃殺。敵が角を曲がったら即、銃殺と今までにない新鮮な観たことのない感覚を覚えました。
何気にファムケ・ヤンセン、ホーリー・バランスと俺好みの配役でよかった(っつか、ホーリー出るとは知らなかった)ザンダー・バークレーも出てたし、あのリーランド・オーサーも!!個人的には何気に神キャスティングだったっス。
製作・脚本リュック・ベッソンものでは久しぶりの快挙作品ではないだろうか?米国で9週連続でTOP10入りを記録し、ロングランをおさめ、制作費の五倍を回収しながらDVDセールス一位と大ヒットしている。これはサスペンス映画なのに、全編爽快感が突っ走り、且つ、親子愛の深さを残す稀有な作品だったからだと思います(トランスフォーマー・リベンジは心の中に何も残らんかったしな)
続編制作も決定したようなので今から楽しみです。誘拐された娘を助ける「コマンドー」と何が違うかというと、やはりリーアム・ニーソンの演技の上手さですね。娘の前での慈愛に満ちた優しい表情と敵と戦っているときの迫力と威圧感(身長195だってよ)の使い分け!!凄いです!
なんかパパ個人的にはDVD買いそうな勢いの傑作でした。とにかく主人公の全て の行動が「同意」の一言。俺もそんな状況になったら敵ぶっ殺すもの。(けど、友人の刑事の奥さんがあまりにも気の毒)
最近、F22の造形美、もの作りの凄さを見て悟り、「96時間」を観て娘さんを守りきるという色々な禅問答を与えた何気に濃い一週間だったなあ。
2009年08月28日(金)
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