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2004年07月20日(火)
  そして関西へ−比叡山一日回峰行編 <画像あり>

 今日は予定通り比叡山へ。ガイドブックによると山内は3時間の行程だそうです。じゃあ朝は少しゆっくり出来るかしら、って感じで10時過ぎに出発。銀行によって通帳記入や預け入れなんかの雑用を済ませ(だって都市銀って呉にないんだもん)、四条から京阪で出発。駅で「比叡山1dayチケット」を購入しました。京阪の乗車駅から出町柳まで、叡山電車の出町柳−八瀬比叡山口、ケーブル八瀬駅−ロープウェイ比叡山頂駅の往復と、山内のシャトルバスが乗降自由で、四条発だと1,720円です。ちなみに、三条では乗降可。ロープウェイとか結構高いから、お得ですよ。帰りを坂本回りに、とかは出来なくなりますが(ちょっと残念)。

 八瀬でも結構見晴らしが良かったんですが、山頂バス停の辺りから見る琵琶湖方面はスゴイです。比叡山ってこんなに見晴らし良かったのね。高野山からは下界が一切見えなかったので、想像してませんでした。バス車中からは、琵琶湖側と京都側の両方が一望出来るところも。京都御所もはっきり見えます。ああ、ここはやっぱり王城の鬼門を守る御山だったんだなぁ、と再認識。

 当初、最初に横川まで行って西塔、東塔と戻ってこようと思ったんですが、バスの時間の都合で東塔(ここでお昼)→横川→西塔と変則的に廻ることに決定。延暦寺バスセンターでバスを下車します。
 まず大講堂に参拝。御堂内を見ていると、隅っこにあった1枚のポスターに目が行きました。日本地図が描かれた右上に
「盛り上がってるかーい?」
 そして比叡山あたりからそれに応える歓声(?)が。
「ヒエーーーーイ」
 こんな山なんですか比叡山。御堂の中だったので撮影は控えた為、やや不正確かもしれません。ここで撮らなくても他で見れるだろ、と思ったのに、他では1枚たりとも見なかったのは何でだ?
 続いて根本中堂へ。根本中堂内で僧侶の説明を聞いていると、鞄の中の携帯が震えだしました。メール着信。
「こんにちは御明です。
今頃、今頃先輩は比叡山に!と思ってメールしてみました。
御山に届け私の電波!o(><)o」
 天台宗萌え真っ盛り(?)の後輩・御明さんからでした。根本中堂でこんなメールを受信してしまうなんて、御明さんやっぱり何か叡山に御縁が? 折角なので御堂を出た後、携帯で根本中堂の写真を撮って送信してあげました(御堂内は撮影禁止です)。
 他の東塔伽藍も拝観し、御朱印を片っ端から受け、お昼はざるそばを食しました。

山頂バス停付近より琵琶湖を大講堂根本中堂
左から、山頂バス停付近から臨む琵琶湖方面、大講堂、根本中堂。

 お昼を終えたらバスセンターに戻り、横川へ。幸い、バスはすぐ来ました。途中通過した峰道バス停からの琵琶湖の眺めは素晴らしかったんですが、如何せんレストランしかないので下りずにそのまま横川へ。
 横川といえば、平安期以降の文学作品に頻出する歴史的舞台。嗚呼、ここに横川僧都はいたのね、とか思いつつ、まず横川中堂を参拝。続いて奥の元三大師堂へ「近道」の表示に従って進みます。道、というかけもの道、て感じ。蜂に襲われやしないかヒヤヒヤしながら23分ほど行ったところが元三大師堂。持ってきた朱印帳は横川中堂でいっぱいになってしまったので、ここで新たに購入し、御朱印を書いて下さったお坊さんと少々雑談。何も言わずに黙々と書く人と、色々と無駄口(?)を叩く人がいるんですが、後者の方が少数です。「一人?」と訊かれましたが、若い女が一人で横川にお参りに来るのはやっぱりおかしいですか? しかも西塔すっ飛ばして東塔から横川に来ちゃダメですか?

横川中堂元三大師堂横川中堂を竜ヶ池方向から
左から、横川中堂(入口側から)、元三大師堂、横川中堂(竜ヶ池方向から)。

 バス停に戻ると、またちょうどバスが。ラッキー(ちなみにバスは30分に1本です)。西塔へ向かいます。
 ここで再び携帯のメールに気付きました。御明さんです。
「すんません後、浄土院もし行ったら写真お願いします!」
 ・・・浄土院?(何処だ)
 地図とにらめっこすると、西塔と東塔の間にぽつんと位置する浄土院(伝教大師御廟)。遠い。でもまあ、バスの時間が合わなければ、西塔から東塔まで歩こうと思っていたので(徒歩20分)、バス次第ってことで返信。
 西塔ではまず常行堂・法華堂を見学。この2つの御堂は回廊で繋がっており、「にない堂」と呼ばれています。その回廊の下を通って山内最古の御堂・釈迦堂へ。ここでも御朱印を受け、少々無駄話をし、参拝を済ませて御堂の外に出ると、中高年のグループが来ていました。その中の女性が私に声を掛けてきました。
「ここって西塔?」
 西塔です。西塔の釈迦堂です。
「書いてあるがな、ここに」
 グループのおっちゃんがそう言うと、その女性は
「あらほんまやー。若い子見ると声かけたくなるねん」
 何じゃそりゃー。

 さてさて、バスの時間まではまだあります。これは浄土院へ行けという御明さんの呪い天の啓示なのね。バス停へ続く横道を折れず、そのまま直進して浄土院へ向かいます。道ははっきり行って山道です。ハイキングです。昨日も言いましたが、私は登山とか大の苦手なのです。最早これは苦行。比叡山の千日回峰行の凄まじさは、報道や資料でよーく知ってますが、私にとってはこれですら回峰行。一日回峰行です。誰もいない山中、ここで遭難したら見付からないんじゃなかろーか。ここで変な人に拐かされたって気付かれないんじゃなかろーか。そんなことを思いました。同行者のいない若い女がこんなとこ一人歩いてていいんだろーか。
 しばらく歩くと、やっと建物が見えてきました。着いたー! 着いたよ御明さん!
 門をくぐって建物の写真を撮ったり眺めたりしていると、正面の門(通れないようになってます)越しに白人女性が一人、こちらを見ているのに気が付きました。
Excuse me
 ヤバイ、声かけられた(−−
 白人女性は、西塔はどっちか、ということを訊いているみたいでした。取り敢えず、反射的に無言で、今来た方向を指さす私。それから持ってた地図を出して、門を挟んで女性と対峙。浄土院の場所を示して「Here」。そこから指で道を辿り、西塔の釈迦堂辺りで指を止め、「・・・Saito Temple」。道1本だからこんなんでも判るハズ。きっと。
 浄土院を出て東塔に向かう道は、いきなり石段です(爆)。やや崩れかけてきてたのか、若い僧侶2名がシャベル持って作業してました。「こんにちは」と挨拶を交わし、懸命に上ります。最早死期は近い(゜゜)
 階段を上りきると山王院があり、陸橋になってました。下を通る道を、丁度東塔へ向かうシャトルバスが通過していきます(乗せてくれ〜)。前方からは白人グループがやってきました。その身なりは完全にハイキング。嗚呼、やっぱり回峰行だよ。そこから少し歩いて、やっと東塔です。さっきも見た阿弥陀堂の裏に出、戒壇院の前を抜けてまたバスセンターへ。

にない堂釈迦堂浄土院
左から、常行堂(左)と法華堂(にない堂)、釈迦堂、浄土院。

 今回は往復乗車券を使ったので、坂本方面へ行くことが出来ませんでした。日吉大社や石山寺、更に今回見なかった無動寺エリアも、また次回のお楽しみってことで。

 今日の東京は39.5℃という超猛暑だったようですが、比叡山は流石に下界より全然涼しかったです。京都市内はむわ〜っとしてますけど。

 明日は何処に行こうかなぁ。


**************
・過去の「今日」。


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