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2004年06月11日(金)
  更に子供の名前(つか人名)について考えてみます

 今日、法制審議会人名用漢字部会が「人名用漢字の範囲見直し案」を発表しました。人名用漢字を新たに578字追加し、2,810字になる案です。思い切って邪魔くさいの覚悟で、578字あげてみましょう・・・と思ったんですが、現在のPCでは表示出来ない字が結構あるので、興味ある方はコチラ法務省HPPDFで御覧下さい。

 さてさて追加された文字ですが、名前として相応しいかどうかではなく、常用平易であることを基準に選んだのだそうです。そんな訳で「呪」とか「屍」とかとんでもない字も人名用漢字に含まれることになりそうなんですが、それなら人名用漢字ではなく常用漢字を増やせば良いのでは? と思わずにはいられません。通常、名前に用いられることはないだろう漢字が、何故人名用漢字の指定を受けなければならないのか、理解に苦しみます。と言って、「人名に相応しい文字を選びました」と言われても、国に相応しいかどうか何て決めてほしくないよな、とも思い(難)。でも「復讐」ちゃんとか「姦淫」ちゃんとかの名前を付けようとしても、通らないんでしょうね、「悪魔」ちゃん同様。でも「天狗」ちゃん「菩薩」ちゃん「阿弥陀」ちゃんとかなってくるとビミョー。「妖美」ちゃんなんて如何ですか? 私は嫌ですが。法務省曰く、ケースバイケースで対応することになるそうです。曖昧ですね〜。

 この案が通れば、「林檎」「撫子」「桔梗」「苺」「蹴」「琥珀」「醍醐」「菫」なんて命名は可能になります。まあこれくらいならオッケーなんですが・・・。でも「椛(もみじ)」なんて「紅葉」でいいじゃん(私感)。「糀(こうじ)」かと思ったよ。

 これらの漢字を眺めていると、こんな字が今まで認められてなかった(=常用漢字でも人名用漢字でもなかった)んだなぁ、という字も確かにあります。「誰」とか「頃」とか「鍋」とか「柿」とか。逆にどのへんが常用平易なのか判らない字もまた数多くあるのです。「嘘」の旧字体までわざわざ登録されるってのは何でなんでしょう? 使いたいですか? そんな字。

 こういう案になったのは、選択の幅を広げ、親のモラルに任せるということだそうです。でも、昨今の親のモラルもまた微妙。漢字の意味をどれだけ正しく理解しているか、判ったもんじゃないですよ?

 名前って、確かに個人を判別するものだから、人と違うものがいい、という気持ちも判るんです。でも、奇異すぎるのもどうかと思うし、きっとこれから「苺」ちゃんとか「湊」ちゃんとか続出するんだろうな、と思うと、反吐に近い溜め息が出ます。同じクラスに「苺」ちゃんが3人とかいたらブルーじゃないですか? 親御さん。

 難しいですよね、人の名前って。徒然書いてみました。


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・過去の「今日」。


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