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■ 2003年11月20日(木) 自傷
9日に触れたリストカット(リスカ)についてもう少しだけ徒然に。
病院で縫合しなければならないほどのリストカットをする人は、存外に少ないのではないかと思う。そういう私は、過去に2人ほど腕に縫い目を持つ人と出会っているけれど、そういう人は寧ろ少ないのではないか、と。大多数は、縫合しなくても良い程度の浅い傷を、数多く、そして何度も、自らの腕に刻んでいるんじゃないかと。 リスカはあまりしてはいけないことだと思う。でも、この行為によって、自分という存在を現実世界に繋ぎ止めている人もいるんだと思う。様々な辛いことがあったりして、心が無感覚になった時。そんな時でも、自分の体は痛みを感じる。自分の体には血が流れている。自分は、紛れもなく生きている。それを実感することで、明日も生きていける人って、いるんじゃないのかな。矛盾してるようだけど。 リスカは多くの場合、死ぬための行為じゃなくて、生きるための行為なんだと思う。「苦しいけど、生きていたい」っていう、シグナルなんだと思う。
私が出会った縫合跡を持つ一人は、包丁みたいな大きさのナイフを、枕の下に常備してた。 「いつでも死ねるように」 そう言って剥き身のナイフを手にした彼の部屋の空気を、私は忘れないと思う。彼にとって「いつでも死ねる」というのは生きてゆくために必要な呪文で、その呪文を成り立たせる術具として、枕の下のナイフは絶対に必要なものだったんだ。
ショックなことがあって、ピアスを開けた子もいたなあ。自分の肉体を傷つけることで、心の傷が癒えることって、きっとあるんだよね。そういう私は、ピアスホール5個ありますが。
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・過去の「今日」。
2001年11月20日(火) 天才は生まれつくもの。
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