無責任賛歌
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2005年01月27日(木) |
世界の中心で「サイテー」と言える映画/ドラマ『富豪刑事』第3回「密室の富豪刑事」ほか |
一昨日の日記に一部誤りがあったので訂正。 2004年度のサイテー映画を『週刊文春』が発表したって記事だけれど、「文春ラズベリー賞」と書いたのは間違い。正式には「文春きいちご賞」。本家ラズベリー賞をもとにしてるのでとっちがえたのだね。申し訳ありませんでした。m(__;)m それから私はてっきりこれは「『週刊文春』の読者投票」によって決められると思いこんでいたのだが、「映画記者、評論家、20人の投票により決定される」とのことだった。これもどうもすみません。m(;∇;)m となると、一人一人はある程度の数の映画は見てただろうと思われるけれども、1位の『デビルマン』は当確として、2位以下については「もっとひどいのなかったか?」とちょっと首を傾げたくはなる。『セカチュー』におまえら感動したのか? 『スチームポーイ』は? 『IZO』は? 『華氏911』がないってことは「文春」はマイケル・ムーア派か? もっとも、ダントツで『デビルマン』が得票して、他作品はちょぼちょぼでこういう結果が出た、という可能性もありそうだ。八位以下の三作『2046』『キューティーハニー』『リディック』は同点8位のようだから。順位だけじゃなくて、得点数まで発表してくれるといいんだがな。 『デビルマン』の受賞理由は「出演者があまりにもダイコン」。納得だけれども、海外サイトのIMDbでの外人さんの評価を見てみると、「原作知らないで見たけど、結構おもしろかった」という意見もある。やっぱ、日本語の「ああ、オレ、デーモンになっちゃったよ」「サタンだからな」のインパクトの強さは伝わらないんだね。逆に言えば、外国映画を見る時にはある程度であろうとその国の言葉が理解できなきゃ、マットウな評価はできないということなんである。 昨日見た『メリー・ポピンズ』のメイキングで、ディック・バン・ダイクが「批評家たちからは『コックニー訛りがヘタな役者』って言われちゃったよ」と笑ってその「訛り損ねているシーン」を紹介しているのだが、改めて聞いてもどうヘタだかわかんないのであった(^_^;)。ピーター・セラーズみたいに“room”を“leum”みたいに発音してくれるとまだ全然違うって分かるんだけどね。 さて、『デビルマン』のDVDもいよいよ発売されるけれども、さすがにこれを買う勇気は私にはない。みんなで見て笑おうと思っても笑えねーもん。CSで流れるのを待って録画するよ。誰かこいつをスペシャル・エディションで買おうってツワモノはいないか?
薬がまあまあ効いてるのか、とりあえず咳と鼻水は昨日よりはマシ。 なんとか一日仕事をこなせました。
木曜ドラマ『富豪刑事』第3回「密室の富豪刑事」。 ミステリドラマについて批評する際はネタバレ厳禁が鉄則なので、どこがどうよくないのか具体的に書けない場合も多く、ホトホト苦労してしまうのだが、今回はありがたいことにハナから犯人だけはバラしてある。かと言って純粋な倒叙物でもないので、トリックまでは明かせないのだ。ちょっと遠回しな表現になるのはご勘弁頂きたい。
鋳造会社の火災で社長の宮本(中山克巳)が死んだ。焼畑署は、宮本の商売敵・江草竜男(橋本さとし)、幸男(佐藤二朗)、正男(濱本康輔)の三兄弟を犯人だと目星をつけるが、いかんせん証拠がない。富豪刑事・美和子(深田恭子)は、5年前にも江草兄弟の商売敵の社長が焼死していたことを知り、もう一度商売敵を作ってやれば、彼らは同じ手口で犯行を繰り替えすに違いないと提案する。 美和子は祖父・喜久右衛門(夏八木勲)の財産で会社を設立して、自ら社長になりすます。江草兄弟には署の刑事たちが張り付き、猿渡刑事(鈴木一真)がかつて世話になった元警官・松平(螢雪次朗)が警備員として雇われ、準備は万全に見えた。予想した通り、急成長した美和子の「ありす鋳造」に江草兄弟は押しかけてくるが、いったんは美和子を脅迫しかけていながら、部屋の間取りを見るとなぜか素直に引き下がっていく。江草兄弟は、松平の顔を見ると破顔して近づいていった……。 一方、兄弟を尾行していた布引(寺島進)、西島(載寧龍二)は、彼らが真空ポンプのようなものを隠して運び出す姿を目撃する。
これも原作付きのエピソードで、骨組はしっかりしている。ゲスト俳優も多彩で、犯人たちのほかにも、「ありす鋳造」の社員たちで佐々木勝彦、上田耕一、奥村公延と特撮映画でもお馴染みの渋い役者さんがずんどこ出て来るのだからたまらない。みなさんいい味出してるけれど、特に上田さんが入札に勝利して江草兄弟に向かって見せる微笑のかっこよさはもう最高! ストップモーションで見せてくれる演出は臭いけれども、上田さんになら許せる。オジサンが活躍するドラマは須らく傑作となるのである。……と言いたいんだけれど、全体としての印象はやっぱりつまらない。前二話と同様、刑事たちがあまりに間抜け過ぎるので、笑えるどころかシラケてしまって、結局はマイナスの効果しか生んでいない。筒井康隆のスラップスティックな味を体現できないなら、かえってシリアスに演じてくれた方がまだ見られるものになるんじゃないか。要するに、演出がコメディと一人よがりの悪ふざけとを混同しているのである。視聴者に宴会のオヤジギャグレベルの芝居しか見せられてないことに気がついてないのかねえ。 ミステリとして見た場合も、役者の演技、脚本、演出、全て雑なので、チャチさばかりが目立って仕方がない。犯人たちが「トリックがバレても俺たちが犯人だって断定する証拠はない」なんて言ってるけど、そうかあ? アレとかアレとか、物的証拠がいくらでも見つかると思うけどなあ。さらに言えば第二の「口封じ」殺人の情けなさ。あんな小学生向けの学習雑誌の推理クイズコーナーにしか出て来ないようなバカトリックをよくも堂々と使えたものだ。……つか、ホントにオレが小学生のときに考えたトリックと全くおんなじだったよ(^_^;)。つまりは誰でも思いつく幼稚なトリック(と言葉にするのも恥ずかしい)なんで、あんなのに引っかかるバカ刑事なんて、世界中探したっていねーって。 それからフカキョン、またちょっと太り出してないか。ウエストがかなり怪しくなりだしてるから、ちゃんとマネージャが付いて食品管理もしてあげろよ。
第77回米アカデミー賞の候補作が昨26日に発表されたけれど、日本未公開の作品が多いので、大賞についてはなんとも言いようがないのだが、ちょっと気になったのは、外国語映画賞と長編アニメーション賞である。 日本の『誰も知らない』と中国の『LOVERS』が洩れたのは仕方がないだろう。どちらも個々の役者の演技としては輝いてはいても、映画全体としては世界的な普遍性を持った映画ではない。ただそれは決して両作にとって汚点となることではない。『誰も』も『LOVERS』も、それぞれの国の文化風土を踏まえてこそ感銘を受ける性格を持った映画なのであって、普遍性だけが映画の価値ではないからだ。黒澤明の「映画は世界の言語だ」は理想論に過ぎない。 長編アニメーション賞での『イノセンス』のノミネートはハナから期待してはいなかった。反キリスト教的世界観に彩られたあの映画をアメリカが受け入れるはずがないのである。ノミネートされた『Mr.インクレディブル』や『シュレック2』が『イノセンス』より上かと言うと、そんなことはないのであって、両作とも悪い映画ではないが、予定調和で成り立っている点では新鮮味はない。やはり「アメリカ人好み」という特徴は如実に現れているわけで、所詮アカデミー賞はアメリカの国内賞に過ぎない。カンヌ、ベネチア、ベルリンと並び賞するのは間違ってるよなあとずっと思ってるんだが。
『ゲゲゲの鬼太郎』が堤幸彦の監督で実写映画化だって。 キャストは未定だが、松竹の久松猛朗常務は「イメージだと鬼太郎は堂本剛君、目玉親父はさすがにCG」とコメントしたとか。……鬼太郎って10歳って設定なんだけど。ハットリくんの香取慎吾って例があるから、その辺はどうでもいいのか。 もう去年までで腐るほど(で腐ってたし)マンガの実写化は見てきたし、『鬼太郎』の場合はテレビで既に二度実写化されているから、もう驚きはしない。 前二作の出来を見て知ってるだけに「またかよ止めろ」と言いたくはなるけれども、まあ何が出来ても『デビルマン』よりはマシだろうからいいや。どんどんココロが広くなってきてるなあ(^o^)。
ちなみに前二作の実写化のスタッフ・キャストは以下の通り。
1『月曜ドラマランド ゲゲゲの鬼太郎』 1985年8月5日 フジテレビ系 午後7時30分〜9時放映 ■スタッフ■ 原作 水木しげる/企画 前川和也・吉川進/脚本 山崎晴哉/撮影 瀬尾脩/美術 北郷久典/音楽 馬飼野康二/監督 小林義明/製作 東映=フジテレビ ■キャスト■ 六浦 誠(鬼太郎)/水木しげる(霊界郵便配達夫)/竹中直人(ねずみ男)/田の中勇(目玉親父の声)/赤星昇一郎(子なき爺)/由利 徹(砂かけ婆)/増岡 弘(一反木綿の声)/奏 暎花(関 京子)/石山律雄(京子の父)/木村有里(京子の母)/夏樹陽子(ぬらりひょん)/佐渡 稔 (吸血鬼エリート)/うえだ峻(あみきり)/汐路 章(おっかむろ)/高橋利通(生命接着係)/桑原たけし(ぬらりひょんの声)/西尾 徳(おっかむろ・あみきりの声)
2『妖怪奇伝 ゲゲゲの鬼太郎 魔笛エロイムエッサイム』 日本ビデオ発売 1987年7月/55分 ■スタッフ■ 原作 水木しげる/脚本 大原清秀/音楽 馬飼野康二/SFX 矢島信男/特殊造型 レインボー造型企画/監督 小林義明/製作 東映ビデオ ■キャスト■ 和田求由(鬼太郎)/加瀬悦孝(悪魔くん)/うえだ峻(ネズミ男)/若林麻由美(桜子)/汐路 章(ぬらりひょん)/不破万作(子泣きじじい)/奥村公延(砂かけ婆)/市川 勇/余貴美子/吉田 淳/水木しげる/田の中勇(目玉おやじの声)
今見ると、結構なキャストなんだよなあ。 夏樹陽子はぬらりひょんの着ぐるみを着てたわけではなくて、変身した姿が「女」だったってこと。資料によっては「女ぬらりひょん」と書かれているものもあるけれど、別にぬらりひょんにオスメスがあるわけではない。竹中直人のネズミ男は珍品だった。竹中さんなら今でもネズミ男やってくれそうな気がするから、堤監督。オファーしてみないかな。ただ、頭をムリにトンガラすのはもう止めてほしい(^_^;)。 うえだ峻さん、汐路章さんが両作ともに出演されていたのには今気付いた。うえださんのネズミ男は覚えてたんだけど。うえださん、今度の劇場版にも出演してくださらないかな。そしたら、“鬼太郎実写版俳優”の称号を勝ち取れるんだが。……別に勝ち取りたくはないかな(^_^;)。
さてまたまた来たよのスパムメール。 URLのアドレスがまたまた似ている。だから少しは「芸」見せろって。
〉絵里 〉私でもいいですか?
〉今まで我慢してたけどあなたの書き込み見てからやっぱ 〉このままじゃいけないと思ってメール書きました。 〉あまり男の人と経験してないけどいいですか? 〉それでも良ければ掲示板にきてください☆ 〉これが最初で最後のチャンスだと思って待ってます。 〉絵里 〉http://************/~bobobo/secret.php?pr=333777 〉写メ見てからでも会うの決めていいです。 〉会って後悔して欲しくないから写メと私の簡単なプロフ載せとくのでみて下さい。
「絵理」と言われてすぐに思い出すのは『軽井沢シンドローム』の。……って古いなあ。そう言えば新作はまだ続いてるんかな。チェックしてないけど。 「このままじゃいけない」というのは早見優が『零戦燃ゆ』で言ってたセリフ。……って別に懐かしネタを探したってしょうがないんだが。 えー、「あまり男の人と経験してない」女の人は、こんな“カムヒヤー”なメールを送り付けたりしません。だからも少し芸を磨きましょう。
まだコトバについての話題とか、しげの妄想日記のことについての補足とか、書こうかと思ってたことはあったけどこのへんで。口述筆記者でも雇わないと、読んだ本、見た映画、考えたこと、とても全部は書ききれないんだが、そこまで苦労してまで書く気力は持ってないので悪しからず。
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