無責任賛歌
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一日50人から80人くらいのご来客数で細々と続いております当ホームページでありますが、どういうわけだか今日は150人以上の方がお見えになりました。こんなのはいつぞやの長崎佐世保小6殺人事件のことを日記に書いて以来のことであります。 もしかしてまた2ち○んねるにでもリンク貼られたかな〜とか思って見てみたら、全然違っておりました。いや全く失礼な想像をしてしまったのですが、私のこの日記を「お気に入り」に登録して下さっている名塚元哉さんが、ホームページのほうにもリンクを貼って下さって、そこからアクセスしてきたお客さんがいらっしゃってたのでした。 名塚さんの「あんた何様?日記」は、政治、芸能、スポーツ、事件と、扱う話題も実に豊富で、私のこんな拙い日記よりも何倍も読み応えがあって、エンピツでもトップクラスの人気サイトなのですが、何を勘違いなされたか、こんな唐変木な私の日記をどこかしら面白がって下さっているらしい(腹を立ててる面もあるかもしれませんが)。いやまあ、過大評価も甚だしいというか、全く汗顔の至りであります。おそらく、今日来てくださったお客さんも、「なんだ。たいした日記じゃねえし、コンテンツも面白くねえ」と、1、2週間もしたら覗きに来なくなって、また静かなサイトに戻るとは思いますが、わざわざリンクしていただいたことには心から感謝しております。この場を借りて名塚さんにお礼申し上げます。
9月に入ればまた少し忙しくなるので、今のうちに準備できる仕事をちゃちゃっと片付けておく。 しげは今日も鬱で仕事休みなので(一応近々復帰の予定だが)、帰りは迎えに来てもらって、「庄屋」で食事。しげはステーキ丼、私は椿山寺御膳。天ぷらも頼んだが、エビ天はしげのもの。 料理を待ってる間、新聞を広げてみて、アテネ五輪の終了のニュースなど、漫然と見る。日本のメダルラッシュとか、マラソンに乱入とか、ドーピングとかいろいろあったらしいけれども、スポーツそのものは嫌いじゃないが、周囲やマスコミの騒ぎっぷりが好きになれないので、テレビも殆ど見ていない。所詮、オリンピックったって、政治ゲームだし。 それでも日本の選手の多くが、「国の威信」とか背負わずにのびのびと参加してきてた雰囲気だったのがよかったかなあと思う。メダル取れなくても明るい顔してるし、これなら東京オリンピックの円谷選手のような悲劇は起こらないだろう。高橋尚子選手の問題に関する陸連のメンツ主義を見ていると、まだまだ悲劇の火種が完全に消えたわけじゃないとは思うけれど、選手の気分の方が変わっていけば、オリンピックに出ようが出まいが、「スポーツが好き」でいいんじゃないかってことで、周囲の圧力や偏見なんかはねのけていけるだろう。 けど、どこの国とは言わんけど、「参加することに意義がある」って言葉、タテマエだとしても守ろうとする姿勢くらいは見せたらどうかね。
帰宅して、コンテンツの原稿など少し書いていたが、睡魔に襲われて、10時前には布団に倒れこんでしまう。こう早寝だと、明日は早起きか、と思っていたら、それから9時間まるまる眠りこけてしまったのだった。疲れがまた溜まりやすい感じになって来たのかなあ。
演劇関係のシゴトなどをしていれば、知り合いにマンガ家とかアニメーターとか、少しはできる。たまにそういう人から「ウラ」事情などを聞いたりすると、まあ、夢だけ持って世の中渡って行くわけにはいかないよな、ということは分かる。しかし同時に思うことは、醜くて世知辛いはずの「そういう世界」にいながら、なお「夢を語る」ことができるという「現実」は何なのだろうか、ということだ。 現役アニメーターである石田敦子さんが『ヤングキングアワーズ』に連載しているマンガ『アニメがお仕事!』がようやく1巻にまとまった。部数余り出てねえんじゃないかってくらいに本屋で見かけないが、ようやく福家書店で1冊だけ見つけた。読む人によっては絵柄に好き嫌いはあるかもしれないけれど、アニメに「夢」を持っている人、あるいは持った過去のある人にとって、これは必読の書だろう。 読んだマンガの感想、コンテンツになかなか挙げられないでいるが、これだけは簡単にでもこの日記に書いておきたい。薄給・重労働は常識、周囲のアニメに対する偏見は強く、夢破れて転職していく若手が後を断たないアニメーターの世界で、なおかつ「仕事を続けて来た」石田さんの、これは紛れもない「戦いの記録」である。フィクションという形は借りていても、そこに描かれていたような「いやがらせ」はきっとあったのだ。それでも石田さんは「アニメーターをやめなかった」のだ。 この「現実」は何よりも強い。賢しらだった皮肉屋は「夢だけじゃ食っていけねえんだよ」と言うが、威張ってそんな口を利くヤツは、たいてい、夢を実現させる能力もない自分を現実主義者に見せかけて韜晦しているだけの愚かで卑屈な猿である。こういう言い方をすると、すぐ勘違いする馬鹿が出てくるのだが、私は「現実を見るな」と言いたいわけではなくて、「現実主義を逃げ口上にするな」と言いたいのである。陳腐な言い方だが、挫折する前に何かそれなりの「努力」はしたのかそいつは。何度も挫折を味わい、挫けそうになりながらも歯を食いしばって、自分の「夢」を実現したヤツだって、世の中にはいくらでもいるのだ。そういう人間に対して、口を開けば「もう少し現実を見ろよ」としか言えないヤツは、それこそ自分の狭い世界の中の現実しか見ていない、愚か者である。さらに広い世界から見れば、彼らの語る「現実」とやらのほうが、儚い「幻」でしかない場合も多い。全く、夢を見てるのはどっちの方なんだか。 もちろん、努力もしねえで「夢」だけ語ってる馬鹿だってたくさんいるけれど、少なくとも人に知られずとも日々研鑚を怠らないアニメーターの卵諸君にとって、いや、ささやかでも自分の夢を決して忘れないでいる若い人たちにとって、このマンガはきっと勇気と力を与えてくれると思うのである。 ……だから部数もっと出そうよ、少年画報社さんよ。
2003年08月31日(日) 充実の休日。シャレかい/映画『乱れからくり』/『チキンパーティー』1巻(金田一蓮十郎)/『よつばと!』1巻(あずまきよひこ)ほか 2001年08月31日(金) おたくはセールス電話、おおくありませんか?/DVD『スペースカウボーイ 特別編』ほか 2000年08月31日(木) 耳掻きしてたら血が出た……/『心理試験』(江戸川乱歩)ほか
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藤原敬之(ふじわら・けいし)
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