無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2004年06月23日(水) ゴジラボックスと、ハモノを持った人々

 さて、ここんとこすっかり「トンガリさん観察日記」になってる観があるけれども、「観察」だけではすまなくなって参りました(^_^;)。
 いやね、もうね、あのヒトについてはね、「心の壊れたヒトだからなあ」という同情はしないことに決めたの。ともかく基本的に仕事をしたくないだけの人なんだな、というコトがスカッと見えちゃったので、遠慮したって仕方がないと気づいたってわけ。気づくのが遅過ぎたんだろうけど。同情も優しさも、この場合は明らかに偽善だわ。
 実際、今日、パソコンのデータを取り出してくれるようにトンガリさんに頼んだら、早速イヤガラセをされたのである。「私は愚か者でマニュアルを読んでも理解ができませんから、オウチ(=あなた)で読まれてご自分でされたらいかがですか?」
 以前は上司が同じことを頼んで断られ、私が頼むとやってくれるというイヤラシイことをしてくれていたのだが、ついに私もトンガリさんの「敵」に正式認定されたようだ。上司はそれで引き下がったのだが、私は「ああ、そうですね、そうします」と言って、トンガリさんのパソコンに割り込んで、データを取り出した。もちろん要領なんか教えてくれるわけがないから、マニュアル見ながらである。見えない目でやってんだから、当然、私はトンガリさんより仕事ははるかに遅い。その間、トンガリさんは手持ち無沙汰。「自分でやれ」と言った手前、私に向かって「早くしてください」とも言えなくて困っている。しょうがなく、鉢植えの手入れなんかしていたが、これだけでもトンガリさんが「仕事する気がない」ことは明白だ。
 イヤガラセに対してイヤガラセで対抗したわけで、気持ちのいい方法ではないが、イジメられて潰れるようなタマじゃないから、これくらいは軽いものである。それに、結局はトンガリさんのやらなきゃならない仕事を肩代わりしていることは事実なので、結局は私の「負け」なのである。でも、負けてもいいから、ともかく仕事を進めないと、ヘタすりゃトンガリさんの「不正」の責任が、こっちにまで振りかかってきかねないんだから。世の中ね、キレイゴトだけじゃすまないものだからね、ある程度はオトナとして汚い仕事も引き受けなきゃならないものなんだけれどもね、おカネの流れだけはクリーンにしておかないとヤバイんだからね。
 でも、オレ、経理の専門家じゃねえのに(つか、やったこともねえぞ)、なんでこんなことやってんだよう(T∇T)。
 泣き言はここまで。負けて仕事してやってんだから、せめて刺したりはせんでくれよ、トンガリさん(-_-;)。


 晩飯はコンビニで買った幕の内。買い物に行きたいのだが、しげと時間が合わないので、「うどん職人」になれない(~_~;)。
 疲れていたのか、横になってマンガ読んでるうちに落ちてしまう。……ってまだ8時くらいだぞ。
 12時に目覚めて、NHKBS2で、『バットマン・フォーエヴァー』を見る。映画館で見た時には前2作に比べてつまんなくなってるなあ、ヴァル・キルマーの大根演技、なんとかならんか、とか思っていたのだが、まだティム・バートンが製作でいる分、次作の『バットマン&ロビン』よりは数段マシだったんだなあと確認。まだまだあのダークなムードを充分残しているし、ニコール・キッドマンの美しさと、ジム・キャリーのキレっぷり(「アイム・バットマン!」)を見られるだけでも楽しい。リドラーにはぜひジム・キャリーがまだ動けるうちに「復活」してほしいんだけれども。

 そのあと、日本映画専門チャンネルで『ほしのこえ』を見ていたら、しげが仕事から帰って来る。
 溜め息をついて「今日警察呼んだよ」というものだから、いったい何があったかと聞いてみたら、店に来たヨッパライの客が、注文をした途端にテーブルに突っ伏して爆睡、呼んでも押しても起きなくなってしまったのだそうな。そのまま身体を壊されても困るし、お巡りさんを呼んで、食べてもいない食事代を払わせてお帰り願ったそうだが、またあとで「なんで食ってもいない食事の代金払わせた!」とかクレームつけてこないかね。そんなやつ多いし。


 「Yafoo!オークション」に出されていた鴉丸嬢のイラスト(ちょっとえっち)が、めでたく2300円で落札された。初め500円からの競りで、ここまで釣り上がったのだから、なかなかのものじゃなかろうか。もっとも、そこまで釣り上げたの、しげだけど(^_^;)。
 でも落札したのは結局どこかのオタクさんらしい。ほかにも『ときめきメモリアル』なかのイラストを落札しているから、そちら系がお好きな方なのだと思われる。ちゃんと「お使い」いただけるのであれば鴉丸嬢も本望であろう。
 ……しかし、鴉丸嬢のイラストの値段の相場がそのくらいということは、うちのホームページにお願いしてるイラストにも、もう少しイロつけてあげなきゃいけないかな。とか言いながら、まだ全然貰ってないんだけれども(^_^;)。でも公演がひと区切りつくくらいまではチョイ無理かな。

 今日読んだ本、マンガ、加藤元浩『Q.E.D.』18巻、ゆうきまさみ『鉄腕バーディー』5巻、島本和彦『炎の転校生(小学館文庫版)』6巻。小説類は継続して四、五冊を平行して読んでるので、今日読了したものはなし。


 東宝が、『ゴジラ』シリーズ全作品を収録した30枚組みのDVD-BOXを発売することは既報だったけれど、その特典が決定した。
 映像特典を収録した3枚組みの『ゴジラ スペシャル・アーカイブス』で、海外版『怪獣王ゴジラ』『SF 怪獣シンセサウンド ゴジラ伝説』『SF 交響ファンタジー ゴジラファンタジー』、全て以前ビデオで発売されてたものだけれど、一応は「初DVD化」が謳い文句。
 あと封入特典として、品田冬樹造形のソフビ製彩色済み「初代ゴジラヘッド」を付属。サイズはゴジラの着ぐるみの頭部と同じという大型のもので、DVD-BOXを収納できるようになっているとか。つまりコレクターは部屋にドンとゴジラの頭部を置いて悦に入れるってわけである。
 ゴジラファンの私なら、こういうのも垂涎じゃないかとお考えの方もおられようが、残念ながらそこまでではない。自分がオタクじゃないなあ、と心底思ってしまうのはこういう時で、もともと「グッズ」にそれほど惹かれるほうではないのだ。そりゃ、Tシャツだのマグカップだのを買うことはあるが、それはあくまで「使う」ことが目的なので、コレクションすることではない。オーディオコメンタリーが好きなのは、関係者のナマの声から、映画製作の現場に思いを馳せ、想像の翼を広げることができるからである。興味があるのは「人」であって、「物」ではない。特典として「無理矢理くっついてくる」ものは基本的に好きではないどころか、モノによっては「余計なものが付いて来るから買わない」ことだってあるのだ。
 ……あのさー、私が単品でなくてボックス買いするのは、基本的に「収納スペースを少なくする」のが目的なんで、逆にどでかい特典が付いて幅取っちゃうのはメイワクなんだよね。『エヴァボックス』も、それ自体はデカイけれど、トールサイズで全7巻とか出されるよりは本棚に収納しやすかったので助かっているのである。アンタ、『スペクトルマン』だって、あんな本棚に入れられねえ「スペクトルマン頭部ボックス」なんかにしなけりゃ絶対買ってたって。頼むから単発ディスクで出しなおしてくれよ。『悪魔くん』は全26話を2巻、『仮面の忍者赤影』は全52話を4巻にまとめてくれている。別に私ゃ、本棚に全集並べて威張りたい類の人間ではないので、こういうのが一番ありがたいのだ。
 だから東宝にも言いたいんだけれど、毎回毎回ゴジラ作るたびに通常版とスペシャル版の両方を出してるけどよ、特典ディスクを余計にトールケースで付けなくても、2枚組ケースで充分対応できるだろうがって。それでちょっとだけ分厚くなるとか、グッズが付くなら付くで別添えだったりするなら、こちらも特に文句はないのである。
 思うんだけど、こういう商売が成り立っちゃうってのも、見た目だけの「形」に乗せられてしまう「痛い」オタクがやたらいるからなんだよねえ。それが事大主義であり権威主義であることの証左であるってことに、なして気づかんかね。それとも気づいててやってるのかね。だったらオタクが馬鹿扱いされても何も文句は言えんぞ。「馬鹿でもいい」と笑ってられるならいいけど、「馬鹿」と言われると怒るからなあ、ホンモノの馬鹿は。私ゃ、自分が馬鹿だと分かってる馬鹿は好きだが、馬鹿だと分かってない馬鹿は見たくないよ。
 実は『ロード・オブ・ザ・リング』も、三部作ボックスを予約しちゃってるんだけれど、これも単発でそれぞれ買うよりゃコンパクトになってないかな、という期待があるからだ。で、買ってみてやたらドデカかったりしたら、アタマ抱えることになるんだけれど(『アメリ缶』のときにはちょっと参ったね)、店頭買いしようとしたらもう売り切れてたってこともあるから、カンで予約するしかない面もあるのである。特にカサ張るオマケが付いてた風でもないし、割高になってた感じもないから、多分大丈夫だと思うんだけれど。
 ……というわけで、「ゴジラボックス」は買わないから、安心しなさい、しげよ(^o^)。


 昨22日、韓国人貿易会社社員、金鮮一(キム・ソンイル)さんが、イラク武装勢力「唯一神・ジハード」に拉致・殺害された事件で、韓国内は「派兵反対」VS「戦闘部隊を派遣すべき」という、国論を二分する事態になりつつあるようである。
 日本人の中には、例の三馬鹿ほかが無事解放されたことで、「イラクの武装勢力も『話せば分かる』人たちなんやねえ」とか脳天気に考えてる人もかなりいたようだけれども、これでちっとは「あいつら所詮テロリスト」という事実を認識してくれたんじゃないかねえ。認識してほしいけれども。
 まあ、日本人拉致を行った「ムジャヒディン旅団」って組織は、場当たり的に結成されたイラク国内の抵抗勢力で、まだ宗教指導者の勧告を聞き入れる余地があったけれども、今度の犯行を行った「ジハード」は純然たるウサマ・ビンラディン麾下であるアルカイダのアブ・ムサブ・アル・ザルカウィが結成した組織であり、当初から人質に助かる見込みはなかった、という違いはある。テロリストにも「穏健派」と「過激派」の多少の差はあるってことなんだろう(~_~;)。
 けれど、結局は、彼ら抵抗勢力の唱える反米、反西欧闘争とやらが、一般市民も巻きこむ無差別的、非人道的な、到底国際世論の賛同は得られないただのテロであることは疑いようもないことなのである。エドワード・エルリック曰く、「関係ない人間も巻き込む復讐に正当性もくそもあるかよ。醜い復讐心を『神の代行人』ってオブラートに包んで崇高ぶってるだけだ」なのである。
 また同時に、マース・ヒューズ中佐が言うように、「なりふりかまわん人間ってのは一番厄介で怖ぇぞ」でもある(マンガって本当にタメになること言うよなあ)。狂信的な宗教団体の何が怖いって、その宗教の本義も目的も関係なくなっちゃって、手段と行為だけが突っ走っちゃうことなんだけど、ともかくあいつら、まさしく「刃物持ったキチガイ」になってるんだものなあ。日本人の中には、自国内でキチガイが刃物振り回して人を殺したら、すぐに「キチガイなんとかせえ」「さっさと死刑に」と堂々と主張する人が多いんだから、その論法を首尾一貫させるんだったら、「テロリスト殲滅」ももっと訴えなきゃならんのじゃないかね。
 私も典型的な日本人であるから、何度も日記に書いた通り、「触らぬ神に祟りなし」、「イラクなんかに行くなよ、もう」が基本スタンスである。「復讐が何かを生むわけでもない」とも思っているし、ましてやアメリカの復讐心に追従するなんて言語道断だろう、多国籍軍だなんて、自衛隊、もう一線を踏み越えてるだろうが、さっさと引き上げぇと言いたい気分は山々なんである。
 けれどもう、日本はウサマ・ビンラディンの「標的」になってしまっているのだ。「キチガイ」に理屈は通らない。「敵の殲滅」以外に、この事態を少しでも解決する方法があるのなら、教えてもらいたいものだ。取りたくはない方法だとしても、ロイ・マスタング大佐が語るように(またかよ)、「われわれもまた死ぬ訳にはいかないからな。次に会ったときは問答無用で潰す」しかないのだ。自称・平和主義者たちの言にいつだって説得力がないのは、ここで具体的な方法を示さずに「争いはやめましょう」「話し合いで解決しましょう」という「スローガン」しか示さないことにある。
 ある一定の集団から完全にキチガイを排除はできないように、テロリストの根絶だって、それはただの理想論にすぎず、不可能なことは分かっている。犠牲者は常に生じ続けるだろうし、日本人だけが安全でいられるわけもない。福岡にだって軍事施設はあるし、標的にならないなんて保証はどこにもない。死者は出るのだ。けれど、その死者を、毎年百人、二百人単位で抑えるか、一万人、十万人単位に拡大させるかで判断するなら、どっちがマシなのか、「国家的判断」に基づくならば、答えは自明のことだろう。「テロ支援国家」ならばまだしも、「テロ組織」そのものが国家となるような事態を招聘してはならないんである(いや、既にそうなってる国はあるけど)。
 何だかねえ、何言ったって虚しいばかりだけれどねえ、一庶民に過ぎない我々は、いざという事態は覚悟して、せめて自分が犠牲にならないことを祈ることくらいしかできることはないのよ。哀しいけどこれ、戦争なのよね。そうしたのはブッシュの糞野郎だが。
 今回の事態で、韓国政府は拉致殺害事件を正式に「テロ行為」と認定、非難して、テロに屈せず予定通りイラクに追加派兵することを決定している。「国論の二分化」とは言っても、何と言っても60年前だろうが1000年前だろうが、他国から受けた傷は絶対忘れず復讐を誓うお国柄である。どっちみち「強硬手段」が世論を席捲していくのは時間の問題だろう。火に油を注いだと言うか、キチガイ同士が絡み合う結果になったと言うか、まあそれはアメリカ対アルカイダ、あるいはイラクの時点で既にそうなってはいたのだけれど、つまりは国が狂えば、人も狂うということだ。好戦を唱えようが反戦を唱えようが、狂気の時代にあってはそれはどちらも所詮は狂気だ。これから我々は否応なしに集団の狂気に巻き込まれていくのだろう。あとは積極的に狂うか、消極的に狂うかのどちらかを選択する以外にない。寒い時代だとは思わないか?(だからアニメで落とすなって)

2003年06月23日(月) 暗い話二題/『鉄腕バーディー』1巻(ゆうきまさみ)/『金色のガッシュ!!』11巻(雷句誠)
2002年06月23日(日) ふつーの休日/『狼には気をつけて』4巻(遠藤淑子)/『民俗学者 八雲樹』2巻(金成陽三郎・山口譲司)ほか
2001年06月23日(土) 愛のバカクサ物語/『フロン』(岡田斗司夫)/DVD『ウルトラQ』1巻ほか



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