無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2004年03月16日(火) ヤキモチを焼くという心理がよく分りません。

 昨日の日記にちょいと艶っぽいことを書いたものだから、しげから「抱きついてきたって、誰!?」と追求される。別に隠すことはないので、正直に全部話したのだが、全く予想通りの反応をするやつだなあと笑う。
 「書いてた通りだよ。別にあとは何にもなかったんだから、ヤキモチ焼かなくてもいいの」
 「……なん、そういうことしょっちゅうあると?」
 「しょっちゅうじゃないけど、たまにあるよ」
 「あんた、もてると?」
 「もてる男じゃなくても、そういうことは男には結構あるの」
 「なんか、うそくさーい」
 「ちゃんと正直に書いてるんだから、文句つけることないだろ? 秘密にして隠してた方がおまえはいやだろ?」
 「そうだけど〜」
 しげ、不満そうな顔をしてはいるが、私がケロリとしているので、渋々頷いている。それでも昔ほどにはヤキモチでヒステリー起こすほどじゃなくなってきてるようではある。
 女房がヤキモチ焼くとわかってるのに誤解を招きかねないことを書くこともなかろう、というのは冷静な判断ではあるが、それは妻への不実となる。「あったことはできるだけ書く」「自分に都合が悪いことだからと言って隠さない」というのが私の日記のスタンスであるから、その日思い出せることは書くしかないのだ。
 じゃあ、もしも本当に浮気したら、そのことも日記に書くのか、と突っ込まれたら、「当然書く」と答えるのに躊躇はしない。たとえそれで夫婦の危機が訪れようと、そういう覚悟もなしに日記をウェブ上で公開なんてできやしないのである。
 まあ、それ以前に私が本気でモテるわきゃないから、心配なんてもともと要らないのだが。だいたいしげがヤキモチ焼くシチュエーション自体が、端から見ればギャグでしかない。「女房がヤキモチ焼くほど亭主モテもせず」とはよく言うではないか。もうかなり恥ずかしい思いはしてるんだから、いい加減でジェラシるのはやめてくれ。


 職場の若い子が、江戸川乱歩の『孤島の鬼』を読んでいるのを見つける。普段は誰かが本を読んでいても声をかけるようなことはしないのだが、モノがモノだけに、思わず「それ、面白いよ」と言ってしまった。
 テレビドラマの『乱歩R』のおかげで、江戸川乱歩を読み始めた、という人が増えている。必ずしも原作に忠実なわけではないけれども、これまでの乱歩の映像化の中ではまずもって第1級と言っていい完成度のシリーズになっていただけに、これをきっかけに「同好の士」が増えてくれることは嬉しいことである。
 昨日の『乱歩R』の最終回についても話が弾む。
 「あの、推理がひらめいたときに、明智さんの眼の中にキラッていろんな映像が浮かぶのがいいんですよね」
 「昨日のもよかったね、最後の瞬間に『仮面』がキラッと……」
 「……二十面相、死んだんですかねえ」
 「二十面相は死なないよ、二十面相は明智小五郎自身なんだから」
 「そうですよね! ……続き、作ってくれませんかねえ」
 続編が作られるかどうか、あるいは映画化されるかどうかはDVDの売り上げにかかっているのである。当然私は予約した。さあ、みんなも買おう(^o^)。


 夕方、しげと買い物。今日は仕事がないと言うのでゆっくり回れる。
 「積文館」を回って、「レッドキャベツ」で水の補給とサラダの買い込み。
 どこかで食事をするかどうか、しげに聞いたら、またまた「うどんがいい」。まーねー、作るのがラクでいいんだけど、そればっかりというのも張り合いがねー。俺としてももうちょっとレパートリーを増やしたいんだけどねー。
 つか、その前におまえもたまには料理作れ(`□´)。
 具を少し変えてみて、豚のステーキを小切りにしたものと、目玉焼きなんかも入れてみたのだが、「辛い」と評判悪かった。だから自分で作れってば~凸(-~~- )。


 夜、『刑事鬼貫八郎16 死のある風景』。
 ……誰か、ちゃんとした脚本と役者で鮎川哲也を映画化してくれ(T.T)。


 昨15日、マラソンの高橋尚子選手が、アテネ五輪のマラソン代表選考で、落選。
 14日の最終選考レースを回避した時点で、私は「ああ、これは落ちたな」と思っていたので、意外でもなんでもなかったのだが、本人や小出義雄監督、それからマスコミも世間の人々もかなり意外だったらしい。……なんでかねえ。
 高橋選手本人は「自分で決断したことで後悔はない」と言ってるが、これは「決断」じゃなくて、過去の実績を鵜呑みにした「甘え」だろう。でなければ「走れなくて残念」なんてセリフは出てこない。小出監督の「名古屋で走らせていれば」という発言も、「何を今更」である。
 それどころか、今日16日になって、日本陸上競技連盟事務局には、約150件の抗議の電話が殺到したとか。中には「爆弾を仕掛けるぞ」といった過激な内容も目立ち、選考過程の詳しい説明を求めて、1人で3時間以上も続けて抗議してきた例もあったとか。
 こういう既知外が今の高橋選手を支えているのなら、落選してホントによかったんじゃないかと思う。周囲の過剰な期待や、偏執狂的な情熱が、才能のある選手を狂わせ、潰してきたことはこれまでにもいくらでもあったことだ。マイペースを貫いているように見えた高橋選手ですら、「過去の実績」という幻想に踊らされてしまった。ここで少し冷静になって、自分の判断がただの傲慢だったことに気づいてもらったほうがいいし、もしも選ばれた選手たちが芳しい成績を残せなかったとしても、「私が出ていたら」なんて腐れた思いは持ってほしくない。でもどうせ世間の「ファン」と名乗るただのハイエナは、そんなふうに思うのだろう。自分の「応援」が人を「殺す」こともあるという可能性を考えもしないで。
 東京五輪の銅メダリスト、円谷幸吉選手の自殺を、もうみんな忘れてしまってるのだろうか。スポーツ界がクリーンだったことなど一度もない。


 声優の神山卓三氏が、昨15日、敗血症で死去。享年72。
 この人も、声を聞いただけで分る、声優さんの一人だった。『チキチキマシーン猛レース』のケンケンが代表作のように言われているが、声質はもともと飄々とした温かみのあるもので、今風に言えば「和み系」であった。温かみのある声だからこそ、そこにペーソスを感じさせることもできる。言わば日本の喜劇人の伝統を忠実にたどる演技を得意とされていたのだが、そういう演技のできるベテランの声優さんは、これであと富田耕生さんや緒方賢一さんなど、数えるほどしかいなくなってしまった。
 『機動警察パトレイバー』「視聴率90%」で、“顔の出ない”「クマ五郎」の悲哀を声だけで演じていたのが印象深かった。

2003年03月16日(日) 出来ない要求/アニメ『ヨコハマ買いだし紀行』/『ななか6/17+』(八神健)/『オタクのピンクサロン』(筋肉胸毛)ほか
2001年03月16日(金) ワーオ、なんてこったい!/DVD『シックス・センス』ほか



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藤原敬之(ふじわら・けいし)