無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2001年03月16日(金) ワーオ、なんてこったい!/DVD『シックス・センス』ほか

 ここ数日、すっかり春めいてきていて、仕事場に自転車で行く時もしっとり汗ばむようになってきた。でも桜はまだつぼみもつけていない。
 季節は春が近くとも、世間じゃ殺伐とした事件が続いている。新聞は「戦後初のデフレ」を大見出しで載っけた。昔、やたらインフレが続いてたときゃ、「物価は上がるしかないのか」と暗澹たる気分になったが、デフレはデフレで物価も下がるが給料も下がるんでやはりよくないそうである。……だったら結局、経済が安定してる状態、なんてものが幻想じゃないのか。
 女房はよく「大金持ちになりたい」と妄想してるようだが、端で見てると『どですかでん』の乞食の親父(三谷昇が演じてたね)みたいで、いつか「プールが出来たよ!」と言い出すんじゃないかと思うと気が気でない。とりあえず私も「うん、そうだね」と相槌を打つのみである。

 昨日の寝不足がたたって今イチ元気が出ない。自業自得なので早退するわけにもいかない。それに今日は女房の夜の仕事が休みということなので、前々から約束していた通り、博多駅のインターネットカフェ、「ポパイ」に行くことにしているのだ。平日の夜というのは正直な話、ちょっとキツイのだが、今週は休日出勤もあるので、何曜日に出掛けようが大した差はないのだ。なんとかペース配分しつつ、体を誤魔化すことにする。
 体調がよくないのは糖尿の薬がそろそろ切れかけているせいかもしれない。仕事の関係で医者に行くのが遅れているので、仕方がないのだが、どうせ病院変わるんだしなあ、と思うと、薬だけをもらいにいくのも億劫になるのだ。毎日飲まねばならぬのを二日に一回と言うように分けているが、これだと検診の結果が悪くなるかも知れず、またまた医者の説教を聞かねばならぬかと思うと気鬱になる。

 帰宅してみると女房があられもない格好をしている。と言ってもコスプレしているわけではない(女房に出来るコスプレなど、ドラミちゃんぐらいのものだ)。
 てっきり出かける気をなくしたのかと思ったが、やっぱり行くという。
 ……あとで判明したが、目当てはやはり『ナニワ金融道』であった。
 だからなぜそこまで『ナニワ』にハマる?
 外はうっすら霧が出ているようで少し冷えていたが、まあ雨が降るほどではなかろうとタカを括って出かける。
 先に紀伊國屋書店で、買い忘れていたマンガなどを買う。『超少女明日香 聖痕編』2巻がやっと手に入った。でも奥瀬サキ『低俗霊デイドリーム』1巻はまだ……。一度買い損ねるとなかなか見つからないからなあ。
 「ポパイ」、前回来たときには安い席に座ったが、今日は奮発してペア席を取る。パソコンにプレステ、両方あるが個人席より大して値段が高いわけではない。6時間使い放題で一人2200円。
 女房はイスがふかふかのソファなので早速横になってニコニコしている。……私が座れんじゃないか。
 女房がひたすら『天才柳沢教授』全巻読破に挑戦している間(『ナニワ』は見つけられなかったようだ)、私は私で、DVD見たり、マンガ読んだり、ハヤシライスやエビグラタン食って、ドリンクバーで際限なく飲んで(あ、抹茶ミルクとかだからね)5時間。気がついたら午前様である。明日も仕事だってのに何考えてんだろうなあ、私は。しかも途中から隣のブースに入ったやつらがヘビースモーカーで、すっかり煙草にやられてしまった。外に出るころには頭痛と眩暈で吐き気までしている。もしかしたらと心配していた雨まで降っていた。
 途中でコンビニに寄って傘を買い、買った本が濡れぬよう、ビニール袋をもらったが、女房は「傘をさすくらいなら濡れた方がいい」と濡れ鼠になって帰る。
 体力に自信があるやつはいいよな。もう私には「春雨じゃ、濡れていこう」なんてカッコつけは出来ないのである。
 帰宅しても風呂に入りながら買ってきた本を読む。就寝は今日も2時。ああ、4時間しか眠れんやんけ。

 DVD『シックス・センス』、特典映像を目的で見る。
 公開当時は賛否両論、ラストのどんでん返しでビックリするか腹を立てるかバカにするか、反応は色々分れていたようだが、落ちついて見返してみりゃ、それほどバカにするほどのものでもない。「ありふれたネタ」とか、「途中でネタバレする」とかいうのは、この映画の場合、実は批判にはなってないのだ。別に本格ミステリーじゃないんだから。
 早い段階でネタに気づいたら、それぞれのキャラクターの演技をじっくり見てもらうのがこの映画の一番楽しい見方だと思う。
 ホント、ハーレイ・ジョエル・オスメントもトニ・コレットも半端じゃない上手さだよ。
 未公開シーンは、別にカットしなくてもよかったんじゃないかな。特にラストシーンがカットされた理由は「悲しすぎる」ということらしいが、あれは絶対あった方がいいな。

 マンガ、久保田眞二『ホームズ』1巻。
 シャーロック・ホームズのパスティーシュはこれまで小説か映画が主で、マンガは少なかったと思う。まあ、ヘタなもん作っても貶されちゃうだろうから、手をつけないほうが無難、というところなんだろうけど、そう考えるとこのマンガ、結構無謀だ。
 ホームズに鹿撃ち帽を被らせなかったのはひとつの見識かもしれないけれど、絵としてのイメージとして「ホームズに見えない」というのは失敗だよなあ。
 トリックがチャチなのも(といってもホームズの原典が今の目で見るとチャチになっちゃってるけど)、小学生向けのミステリ入門的な『コナン』ならともかく、青年マンガとしては興味を半減させるばかりだろう。
 でも何より脱力させられるのはワトスン役の「明智大五郎」。……そのうち夏目金之助とも共演させるつもりなんじゃないのか。

 マンガ、山本貴嗣『夢の掟』2巻(完結)。
 あっ、もう終わりなのか。話の展開からすると、まだプロローグって感じなのに、人気なかったのかなあ。確かにジル・ハワードっていかにもテコ入れキャラって感じだったけどな。
 作者ご本人は格闘ものに造詣も深く、それをマンガに描くことがお好きのようだが、本人が思ってるほどにはその格闘術のスゴさを伝えきれてないのではないか。格闘の「型」を描くこにこだわるあまり、「動」が今一つ感じられないのである。効果線で誤魔化してあっても、『イガグリくん』の方がマンガとしての迫力という点では勝っているのだ。

 マンガ、北崎拓『なんてっ探偵アイドル』3巻。
 借りて読んじゃったわけだけど、買うべきか買わざるべきか未だに迷う(なら買わなきゃいいじゃん)。
 ミステリマンガブームの仇花(にすらならんかもしれんが)としてとんでもないことやってくれんかと期待して読んでるようなもんだものな。既に「アイドルだけど実は大金持ちの大立者の娘(らしい)」というトンデモなキャラなら出てるけど。

 マンガ、阿萬和俊『ガダラの豚』3巻。
 ようやく原作の前半部にあたるところまで進んで終わる。ということは全6巻くらいか。中島らもの原作を気に入っているだけに、絵がヘタなのがどうにも気に掛かる。もっとマンガチックな絵柄の方がかえって恐怖感は増すと思うんだが。

 ここまでが借りた本。買い損ねた本ばかりだ。先に読んじゃってはいるけど、この辺の本も改めて買っちゃうんだろうな。……丹念に古本屋を回ろう。で、もし見つかったら『ナニワ金融道』も女房に買ってやろう。



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