無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2004年03月15日(月) 飢えてる男ってそんなに多いか?

 あるところで、ある女性に恋を告白されてしまう。まさかいきなり抱きつかれるとは思ってもみなかったので、ちょいと態勢を崩してしまった。
 ……とこれだけ書くと、なんだか艶っぽい話のようであるが、そんなことは全然なくて、私の返事は「そりゃどうもありがとう」で終わりである。相手もこちらがさほど慌てないとみるとニッコリ笑って離れて行ったので、それ以上の進展はない。まあ、長く生きてりゃこういうこともたまにあることである。
 世の中には、女性から「単なる好意よりはちょっと強め」の態度を示されると、過剰に反応してしまって、「コイツ俺に惚れてるな」と有頂天になっちゃう男も多いのだけれど、まず、鏡をじっくり御覧になることをオススメする。女性が木陰からジッとこちらを見つめて届かぬ思いに胸を焦がす、なんてシチュエーションが全くないとは言わないが、その相手は十中八九、あなたではないのだ。
 女性の方だって、「思わせぶり」をするのがよくないんじゃないか、という意見はある。けれど、男のほうがそれを「言い訳」にして、当たり前のように鼻の下を伸ばしてしまうというのは、若いときならばともかく、30、40ともなればただの馬鹿であろう。ところが、実際には、そういう自分というものを知らない自意識過剰な御仁は馬に食わせるほどいるのである。そういうやつらが、いわゆる「不祥事」を起こしてしまい、「私はコレで、会社を辞めました」なんてことになる。私の昔の同僚にも、その「不祥事」をしでかしてしまった人間が何人もいた。……で、辞めなかったやつもいるんだ、コレが。
 「恋愛は自由だ」ってのはそりゃその通りである。たとえばそれが「不倫」のように「背徳」と呼ばれる形のものであったとしても、本人たちがそれを納得ずくでやってるのであれば、文句を付けようなんて気はサラサラない。私ゃ道徳家でもなければ啓蒙家でもないのだ。説教は大嫌いである。
 でもたいていの場合、そういう関係に陥ってしまってる人間たちは、男も女も、先述した「言い訳」のごとく、心のどこかで「逃げ」を打っているのである。誰かに責任転嫁しているのである。潔くないと言うか、根性がないと言うか、覚悟が足りないんじゃないか。いや、覚悟があればやっていい、と言いたいわけでもないが、そうやって自分の卑劣さから眼を背けてるところがこの糞野郎が、とどうしても思ってしまうのである。
 私の場合、女性からコナかけられても全然心が動かないものだから、人によっては「女房に去勢されてるんじゃないか」と揶揄する人もいたりするんだが、脳が梅毒に犯されてるようなやつに言われたかないのである。女房一筋で何が悪い。
 いやまあ、たまに『プレイボーイ』立ち読みするくらいはありますが。でも小林よしのりじゃないが、エロ雑誌の袋綴じを切って見るほどの熱意はさすがにないのだよなあ(~_~;)。


 こないだの「火星に水の痕跡が」ってニュースには、実はあまり興味を惹かれなかったのである。いや、そのニュースが科学的に重要でないというつもりはないんだけれども、お調子者がすぐに「火星にも生命がいたかも!?」と短絡的なこと言い出すのが鬱陶しくてね。水があったって生命が生まれる可能性は限りなく低い。そんなことができるのならとうの昔に人類は水から人工生命を生み出してるんである。地球における生命の誕生が殆ど「奇跡」に近いからこそ、未だに科学と神学の対立だって続いてるのだよ。水と生命を直結させて考える思考は、「迷信」に近く、かえって地道な研究を阻害しかねない。自分が科学的思考の徒であらんとするのならば、今、有頂天になるのは早計に過ぎるというものである。もっとも、火星の成立の謎が解明されるのは、いったい何百年後になるかわかんないんだけどね。だからと言って、夢語りと妄想とを一緒くたにしちゃ、あきまへん。
 それよりももっと「へええ」と驚いていいのは<太陽系「第十惑星」?の発見である。
 カリフォルニア工科大学の研究チームが、冥王星の外側、地球から100億キロの距離に、直径約2000キロの氷と岩でできている天体を発見したというのだけれど、さて、これを「惑星」と認定するかどうかについてはまだまだ議論が生じるとは思うけれど(直径が小さいのと、組成が他惑星と違う)、もし正式に十番惑星だということになれば、科学的な面だけでなく、文化的にも我々の生活に多大な影響を与えることは間違いないからである。
 第一に、もしかしたら『美少女戦士セーラームーン』の新作が作られるかもしれない(それが一番かい!)。
 いやまあ、それは冗談としても、当然、理科の教科書などは来年から全面書き換えになってしまうのである。天体関係の本は全面改訂して旧版は絶版にしなければならなくなるのである。潰れる出版社も出てくるんじゃないか。
 占星術の類を信じてる(か、そこまでではなくとも、結構気にしてしまう)人たちにとっては、生活を左右されることだってありえる。
 SF小説やファンタジー、オカルト本や映画の類は、こぞってこの第十番惑星をネタにして、なにやら神秘的な物語、ゴシップをでっち上げるだろう。さあ、五島勉とあすかあきおとMMRの出番だぞ(^o^)。
 そういった「ブーム」が、商売に利用されないわけがない。この惑星の名前は、暫定的にイヌイット(エスキモー)神話の海の女神にちなんで、「セドナ」と命名されたそうだが、絶対、「セドナ饅頭」とか「セドナ煎餅」とか「セドナ石鹸」とか「セドナの名水」とか、そんなの売り出すやつが出るに決まっているのだ。猫も杓子もセドナセドナセドナ。その鬱陶しさときたら、「火星の水」どころの騒ぎじゃあるまい。
 もっとも以前発見された冥王星外縁の小惑星のときは、殆ど人の口の端には上らなかったから、ちゃんと「惑星」として認定されない限りは、すぐに忘れられてしまうとは思うけどね。
 ……けど、「セドナ」って、日本語にはどう訳せばいいんだろうかね。

2003年03月15日(土) まあ、便出しゃ痩せた気にゃなれるか/映画『タキシード』/『神恭一郎事件簿2』(和田慎二)
2001年03月15日(木) ナニワの謎/『怪盗対名探偵 フランス・ミステリーの歴史』(松村喜雄)ほか



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