無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2003年02月22日(土) オタアミV前夜祭/映画『ひき逃げ』

 全く、CS日本映画専門チャンネルは魔窟だ。
 これまでもチャンネルNECOを見ちゃいたんだけれど、あそこ日活映画しかやらねえ。確かに一番の老舗だけれど、石原裕次郎以降の作品にはあまり心惹かれないのだ。
 映画会社によって特色が分れるということも昨今はなくなってしまったが、五社協定があったころは、ハッキリと監督や役者によって、作品のカラーが違っていた。私の好みはどうしても東宝が一番、あとは大映・東映・日活・松竹の順になる。

 今朝は成瀬巳喜男劇場で、彼の最晩年の作、『ひき逃げ』を見る。
 1966年公開だから、私も生まれちゃいるが、当然子供は映画館にこんなのを見には行かない。今回が全くの初見。
 「東宝の小津」(という呼称はあまり誉め言葉にはならないが)成瀬巳喜男にしては、これは随分「社会派」っぽい作品である。「謎解き」の要素をもうちょっと強くすれば、そのまま松本清張原作の社会派ミステリだと主張しても通りそうだ。
 もっとも、『浮雲』『放浪記』などで、運命に翻弄される女の一生を描いた成瀬監督にしてみれば、この映画の「ひき逃げ」によって不幸に落ちて行く伴内国子も、充分に自分の映画の主人公として認識されているのかもしれない。
 脚本は主演の高峰秀子の御夫君・松山善三だが、「良識派」である氏の脚本は、ともすればメロドラマに流れる嫌いがあるが、これは珍しくもラストまで殆ど乾いている。
 この二人のコンビで、ここまで「重厚な」(他作品が軽いという意味ではない)映画が作られるとは。実に見応えのある「映画」だった。

 山野モータースの重役夫人・絹子(司葉子)は、不倫相手の小笠原(中山仁)とドライブ中、道に飛び出してきた子供・武(小宮康弘)を轢き殺してしまう。
 帰宅して、夫・柿沼(小沢栄太郎)に不倫の事実だけを隠して、轢き逃げしてきたことを伝えた絹子であったが、スキャンダルを恐れた柿沼は、運転手の菅井(佐田豊)に絹子の身代わりとして自首するように命じる。
 息子を殺されたのは、安食堂で働く伴内国子(高峰秀子)。パンパンあがりの彼女は、復員兵の夫と結婚して子供も生まれ、ようやく幸せを掴んだと思ったのもつかの間、先年、夫を工場の事故でなくし、今また、最愛の息子を失った。
 国子の弟、チンピラの弘二(黒沢年男/現・黒沢年雄)が山野モータースにネジ込んで、慰謝料をせしめはしたが、そんなこと国子の心は晴れない。毎晩飲み荒れるうちに、事件の目撃者の老婆(浦辺粂子)から「犯人は女だった」という証言を得る。
 再審を警察に訴え出るが無視された国子は、真犯人が誰かを突き止めるために、柿沼家に家政婦として入り込むことを画策する……。

 絹子にも息子・健一(平田郁人)がいて、国子はこの子を殺して子供を奪われた悲しみ・苦しみを絹子にも味わわせようとするのだが、もともと犯罪者の素質のない国子(そうそうあってたまるか)、どうにも要領が悪くて何度も失敗する。
 この子に感情移入したもんだから、陸橋から突き落とそうとしてもできない。横断歩道を赤信号で渡らせようとしても、いざ轢かれそうになったら、つい助けてしまう。でも、それで復讐を諦めるかというとそうはならず(ここがハッピーエンドの多い松山脚本にしては珍しいところだ)、寝ている健一の部屋のガスの元栓をそっと開けておくが、すんでのところで女中のふみ江(賀原夏子)に発見され、健一の命は助かってしまう。
 よく考えたら、ふみ江がいるのにすぐガス漏れが見つかるような細工をするのもおかしな話だ。これも殺したいけれど殺しきれない国子の逡巡の現れなのか。そう思いたくなるのは、国子を演じる高峰秀子の苦痛に歪む表情や演技が絶妙だからなのだが。

 物語の結末はちょっと救いがない。もともと救いのないドラマを作ることの多かった「ヤルセナキオ」(そう仇名されていたのである)さんであったが、これは『浮雲』以上に高峰秀子の哀れさが涙を誘う。ラスト、国子がどうなるかはぜひ映画を御覧になって頂きたい。きっと暗澹たる気分になって落ちこむから。
 「交通戦争は悲劇しか生まない」というのが本作の製作意図だったことは間違いない。しかし、今や「車社会」自体を批判する映画など、作ろうと思ったって作れるものではない。自動車会社をストレートに「企業悪」として描いているあたり、ヤマハからクレームがきたっておかしくない(^o^)。
 ではこの映画が「時代遅れ」になってしまってしまったかというと、そうでもない。車社会自体に警鐘を鳴らし得た時代と違って、ハッキリ言っちゃえば現代は車で人が死ぬのも仕方がない世の中なのである。私が、アナタが、今、車に轢かれて死んでないのは、ただ単に運がよかったからに過ぎない。
 だから今、かえってこの映画の悲壮感は弥増している。
 毎日、交通事故で人の死なない日はない。けれど、国子のような不幸な人間を生み出さない方法なんてないのである。今日も、明日も、明後日も、子をなくす親が、親をなくす子が、何人も、何十人も「生産」されているのだ。
 もしかして、そういう未来まで予見して作ったのかなあ、成瀬監督。

 東宝映画が一番イキがよかった時代だけあって、上記のキャスト以外にも触れたい人がたくさん。
 柿沼の部下・川島には加東大介、黒金には土屋嘉男。悪辣な腰巾着を好演。警察の取調官には稲葉義男に加藤武。このへんはクロサワ組からの流れが多い。
 巡査役には『ウルトラQ/2020年の挑戦&あけてくれ!』の柳谷寛。いい人なんだけど、役に立たない感じがしてて実にイイ。
 同じく『ウルトラQ/バルンガ』の奈良丸博士役が印象的だった青野平義は医者役でワンシーンだけの登場。
 博士繋がりで、『ウルトラQ/甘い蜜の恐怖』の長谷川博士を演じた清水元、今回は山野モータースの弁護士・今西を憎々しげに演じる。
 おっと、『ウルトラQ』と言えば、レギュラーのデスク・田島義文さんも刑事部長役で出演してました。別にこの人たち、『ウルトラQ』だけが代表作ってわけじゃないけど、ついそこに注目しちゃうね。
 高峰秀子の夫というオイシイ役は小川安三。岡本喜八の『殺人狂時代』で、トランプ投げの殺し屋・間淵を演じた方。ちなみに『殺人狂時代』には、『二十四の瞳』で高峰秀子の夫を演じた天本英世も出演してたから、あれは「高峰秀子の夫役」共演映画でもあったわけだ。しかし高峰秀子って、しょっちゅう夫に先立たれてるな(『浮雲』じゃ自分が先に死んでたが)。
 それから、国子の轢かれた子供・武を演じたのは『サンダ対ガイラ』で子供時代のフランケンシュタインを演じた小宮康弘くん。多分もう他の映画には出てないと思う。
 逆に東宝特撮に出てる高峰秀子ってのも見てみたかった気がする。
 ……おっと、エノケンの『孫悟空』があったか(^o^)

 いよいよ明日は「オタクアミーゴスin九州V」の本番。ということで、今日はエロの冒険者さん宅で、直前の打ち合わせ兼、機材の確認の予定。
 なんだけれど、集合時間の連絡がパティオに上がったのは昨日のこと。
 おかげでしげは、ここ二、三日、「まだかな、まだ連絡がないかな」と焦っていたが、予定自体は決まってるのだから、時間の確認についてまでそんなに慌てなくったっていいのだ。
 っつーか、わかんなきゃ電話で聞きゃいいじゃん。このしげのせっかちがこっちにまで伝播すると、かえって何か失敗しそうになるんで、あまり本気で相手にしたくはない。
 しげは機材の準備があるので、昼を回ると一足先に出発。
 私の仕事は当日の警備なので、実は今日はすることがない。2時間遅れて出かける。
 ところが、出かける直前、いきなりしげから連絡が入った。
 「ヨドバシカメラに寄って、DVテープ買って来て」
 そんなん、直前に言うな。しかも、博多駅はエロさんとこに行くコースからは外れている。今からそんな遠回りをしたら、何時に辿りつけるかわからんではないか。
 でも必要なものを買って来てくれと言われりゃ行くしかない。それにヨドバシでなくても、もしかしたら駅の構内でDVテープを買えるかもしれない。そう判断して、博多駅で、ビデオテープをよく買ってた「カメラのドイ」に行ってみる。
 ……ない。昔はビデオテープが山積されてたのに、今は全く置いてない。店名通り、本当にただのカメラ屋になっている。こりゃ、間違いなくヨドバシとの競合を避けたのだ。
 仕方なく、ヨドバシカメラに初めて足を踏み入れる。
 ……広すぎるって(ーー;)。何しろ西日本最大とか言ってるのだ。ビル一つ、三階建てで、しかも店に入っても、奥がどこまで続いているのか全く見えない。消失点があるんじゃないか(←マジ)。
 こんなとこでとても自力でDVテープが探せるわけがない。案内のねーちゃんをつかまえて場所を聞いたら、「二階に上がって左に曲がって、最初の角を右に曲がって、それから、真っ直ぐ行って、○○のコーナーを左に折れて、その奥にありますよ」
 どこや、それ。わしゃ迷宮探検に来たんじゃないわ。なんとかDVテープは買えたけれども、結局、ヨドバシに立ち寄っただけで、30分もかかった。
 気がついたら、外、雨も降ってる。だからわしゃ、ここんとこずっと鬱なんだって。

 集合時間に1時間ほど遅れ、4時近くにようやくエロさんの事務所に辿りつく。
 当たり前だが、既にAIQのメンバーのみなさん、しおやさん、ぴんでんさん、獅子児さん、みなおそろいである。アンジェリーナさんだけ、打ち入りのときに合流されるとか。
 狭い事務所の中には、テレビだのビデオデッキだのがひしめきあっていて、何がなんだかわからない。
 なぜかBGMで天本英世さんの声がCDデッキから流れている。天本さんの公演記録のCDを、ぴんでんさんが流していたのだ。「スペイン人に比べて日本人はけしからん」というあの論調である。こういうの聞きながら作業してて楽しかったんだろうか。しおやさん、「正論かもしれないけど、こんな風に言われると腹が立つなあ」と仰る。確かに「日本人はもうダメ」と言われたって、どうすることも出来ないしな。スペイン人になる方法があれば別だけど。死んで転生するか、なんて発想が浮かぶのが、まだ私の鬱が治り切っていない証拠である。

 しおやさんに、昨日、しげがテレビ放送のときにいろいろと迷惑をかけたらしいことを謝る。
 「すみません、あいつ、昨日本番でトチったんでしょ?」
 「うん、失敗したよ♪」
 あああ、そんなに明るく言わんでも(+_+;)。
 で、その肝心のしげがどこにいるかと、事務所の中を見回すと、部屋の隅に積み上げてあるダンボールの箱の隙間にポコッとハマリ込んで座っていた。何をしているかというと、ちょうどビデオカメラの点検が終わったところらしい。カバンの中にDVカメラやコードを仕舞っている。
 買ってきたDVテープを渡すと、しげ、キョトンとした顔で、「何、これ?」と言う。
 「DVテープだよ! オマエが買ってこいって言っただろ!?」
 「ああ、あれ」
 「あれって……必要だから買ってこさせたんじゃ……?」
 するとぴんでんさんが横から、「今年はDVDのハードディスクの方に録画しますから、テープは要らないんですよ」。
 なにぃぃぃぃぃ!ヽ(`⌒´♯)ノ
 思わずしげを振り返って、「オマエ、必要ないものわざわざ買ってこさせたんか!」と言ったら、このアマ、いけしゃあしゃあと「あれば便利じゃん」。
 ちょうど偶然、手にマサカリを持っていたので、これでしげの脳天を唐竹割りにしようと思ったが、周りに人目もあることなので自粛。
 だから私ゃ鬱なんだってば。人は殺さんが、蟻くらいは殺すぞ。あまり神経に障ることしないでくれ。

 明日の機材の準備も終わり、荷物をぴんでんさんの車に運びこんだら、あとは特にすることとてない。時計はまだ5時になったばかりなので、打ち入り予定の8時までまだ3時間もある。さて、どうしよう、というところで、ぴんでんさんがハッと気がつく。
 「アンケート作ってない!」
 明日の、お客さんに書いてもらう予定のアンケートだ。項目を新しくするので、打ち合わせをしていたのだが、それを紙面にまとめるのを忘れていたのだ。
 「でも、時間、まだあるし、今、作っちゃおう」
 ぴんでんさん、エロさんのパソコンの前に座って、パコパコとキーを叩き始める。このとき、とってもおもしろいことがあって、しげがとっても喜んだのだが、ある人がとっても恥ずかしい思いをするかもしれないので書くのは自粛(^o^)。
 アンケート、ササッとできる。こういう風にパソコンを扱えたら、私もホームページをさっさと立ち上げられるのだが。

 あとはもう、ムダ話で時間を潰す。
 ぴんでんさんが、小林幸子と美川憲一の紅白歌合戦衣装対決を収録したDVDを見せて「どうですか?」と聞いてくる。
 いや、「どう」と言われても。私が絶句していると、「有久さんなら、面白がってくれると思ったのになあ」と不満気な顔である。と言われても、昔は興味がなくもなかったけれど、去年はチェックすらしてないし。
 ふと思ったのだが、こういうとき、唐沢俊一さんなら、自分の興味のないものを見せられても、「ほほう、いいですなあ」とか相槌を打って見せると思うのである。どうも私もしげもバカ正直で、つまらないと思ったものがすぐ顔に出てしまい、相手の気を悪くさせてしまうことが多い。ここでニコヤカに会話ができればオトナなんだろうが、やっぱりガキな部分が残っているのである。

 ところが、しげに言わせると、話は全く逆で、私は表情そのものに変化がなくて、何を考えているか読めないことが多いのだそうな。もちろん、そんな時はたいてい「何も考えてはいない」のだが、人にはそうは見えないらしい。冷たいとか、陰険だとか、そんなふうに見えているようだ。でも、そんなの自分じゃ分らないの(ーー;)。もしかして、顔文字の方が表情があるか?(ー∇ー;)
 仮に凄く嬉しい場合であっても、私の場合、「ああ、どうも」程度の反応しか返さない。しげの言うことも当たっている。
 あの、私がツンとして見えても、それ単に愛想がないってだけなんですから、もともとそんなヤツだと思って、気を悪くしないで下さい(TT。)。
 でもこんな私でも、ずっと昔は「あなたの微笑みを見てると心が洗われるわ」なんて言われてた日々も(以下他粛)

 なんだかんだで時間が経つ。
 ぴんでんさんは一足先に唐沢俊一さん、眠田直さんを迎えに福岡空港まで出張って行ったが、連絡が入って、雨で飛行機が遅れているとか。打ち入りは8時からだが、どうやら30分は遅れそうだ。
 先に待機してるしかない、ということでタクシー2台に分乗して、会場の「赤鳥」へ。着いてみたら、アンジェリーナさんは既に現場で待機中だった。
 ぴんでんさんからまた連絡が入るが、眠田直さん、体調が悪くて宴会は不参加。残念だが、明日は本番であるから、大事を取って頂くのが一番である。

 8時半すぎ、ようやく唐沢俊一さんご登場。拍手で迎える。
 店の人が誰が来たんだろう、と怪訝な顔なのがおかしい(あとで唐沢俊一先生ですよ、と教えてさしあげた)。
 さて、唐沢俊一先生ファンのみなさんなら、ここでどんな会話がなされたのか興味津々であろうが、諸事情を鑑み、今回は書くことを控えたい。というのも、久しぶりに唐沢さんにお会いして、みなさん相当嬉しかったのであろう、酒の入るピッチが異常に早くて、小一時間もしたころには、酒が飲めない私としげ以外、メンバーのみなさん、殆ど泥酔状態に陥ったのである。でもって始まったのが、お互いのプライバシー暴露大会(^_^;)。いくら、露悪趣味の私でも、本人の意志がはっきりしない状態で喋ったことを(多分、何を喋ったか覚えていないはずだ)ここには書けない。
 一応、状況を納得してもらうために、みなさんがどれくらい酔ってたかという一例。
 宴もたけなわどころがぐちゃぐちゃになって来たので、一応シラフの私が、エロさんに声をかけた。
 「エロさんエロさん、そろそろこのへんでお開きにしませんか?」
 「だいりょうぶれすよ」
 「もう11時を回ってます」
 「だいりょうぶれふよ」
 「唐沢先生も明日のことがありますから」
 「らいりょうぶれふよ」
 「……ちんぴょろすぽーん」
 「らいりょうふれふよ」
 全然大丈夫ではないのである。エロさんですらこの状態であったから、他の方々の御様子はご想像頂きたい。結局、「お勘定をお願いします」とお店の人に頼んでムリヤリお開きにしたのは私だった。こんなこと書いてるからと言って、私がヨッパライを嫌ってるということは全然ない。何度も書いてるが、私はバカが大好きだ(←これにも差別的ニュアンスはない)。そこんとこ、マジメな方は誤解なきよう。
 ああ、でも凄かった! あんな話やあんな話を聞けただけでも、生きててよかったというほどの濃いお話であった。
 もちろん、そう酔いが回っていないうちに、今後のAIQのあり方とか、そういうマジメな話もしたのだが、これまた確定事項ではないので、今の段階では書けない。もうしばらくお待ちいただきたいのである。
 それでもどんな秘密な会話がされたのか、もどかしい方もいらっしゃるかもしれないので、唐沢さんの発言で、とっても楽しかった過激発言を一つだけ御紹介。
 「オタクが○○○○○○○○行くかよ!」
 ……ダメだ、やっぱり伏字になるわ。

 これだけじゃなんなので、もう一つだけ、唐沢データを(^o^)。
 会話の中で、ふと唐沢さんが漏らした言葉の語尾に、チラッと「〜かしら」という終助詞がついていた。
 さあ、みなさんは、この「かしら」という言葉を使うことがおありだろうか(「『ウテナ』が流行ってたときには使ってた」というのは却下)。普通の大人なら、「女性語じゃないの?」と思うところだろう(若い人なら、女性でもこんな言葉遣いはもうしない)。辞書などを見ても「多くは女性が使う」と注が付いているものも多く、「かしら」が女性語であるということは一般的な常識だろう。
 しかし、男性が「かしら」を使う例が全くなかったかと言うと、そんなことはない。江戸川乱歩の『少年探偵』シリーズでは、小林少年がしょっちゅう「かしら」を使っていた(大人物でも使用例あり)。
 「かしら」の語源は「か知らぬ」である。だから「かしらん」という言い方もある。語源を辿る限り、これがもともと女性語だったとは言えない。ある世代までは、男性も使う「かしら」、というより「中性語」としての「かしら」を使用した経験があるのではないか。
 もっとも、唐沢さんが「かしら」と漏らしたのは一度きりであった。だから日常語として「かしら」を使われてはいないようだが、唐沢さんの出身は北海道であるから、もしかして、都をはるか離れた地ではまだ中性語としての「かしら」が残っていた可能性もある。子供のころに使っていた言葉が、ふと口を付いて出たということではなかろうか。もちろんただの言い損ない、という可能性もあるが。
 まあ、差し障りのなさそうな話と言えば、この程度のもので(^_^;)。

 店の料理の味だが、これもたいして書くことがない。唐沢さんは鳥のトサカだの、足の丸焼きだのに舌鼓を打たれていたが、数が足りなくて、私は全く食べていない。糖尿だし少しは控えないとな、と自分で言い訳しているが、今度またこの店に来たときには食ってやろうと虎視眈々と狙っている。

 ぴんでんさん、獅子児さんに唐沢さんを送っていただくことにして(どっちが送られる方やらよく分らないが)、明日の集合時間を確認し散会。
 このときもまたすごく面白いことがエロさんについてあったのだが、これもひ・み・つ(#^_^#)。
 みなさん、プライバシー放棄してくださればいくらでも書きますが(^o^)。(2003.3.23)

2002年02月22日(金) また買ったぞDVDBOX/『墨汁一滴』『ボクのらくがき帖』『石ノ森マンガ学園』(石ノ森章太郎)ほか
2001年02月22日(木) 霧の摩周湖(行ったことない)/『スレイヤーズすぺしゃる』2巻(神坂一・トミイ大塚)ほか



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藤原敬之(ふじわら・けいし)