無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2003年01月31日(金) 嗚呼、アニメ三昧の日々が……/『名探偵コナン特別編』17巻(阿部ゆたか・丸伝次郎)/『できるかな』(西原理恵子)

 角川大映の第一作が『妖怪大戦争』のリメイクに決まったそうな。
 『大魔神』復活とか、『ゴジラ対ガメラ』とか角川歴彦社長がぶち上げてたけど(この人も春樹前社長に負けず劣らずのラッパ吹きだな……大映の社長の伝統かねえ)、現実には期待していいんだか悪いんだかよく分らない路線できちゃったねえ。「意表をつく」とはこういうことを言うのであろう(^o^)。
 企画の仕掛人は雑誌『怪』の連中だそうな。
 水木しげる・宮部みゆき・京極夏彦・荒俣宏の4人が再映画化を熱望して、自らプロデューサーに名乗りを上げたってな話だけど、こういう浮世離れしたヒトたちが集まっても、どれくらい宣伝に効果を上げられるものか。もう一つ宣伝のキモになるようなものがないと、ヒットは難しいんじゃないかなあ。
 今現在、シノプシスを書いてるのは荒俣さんだそうだけど、「大人たちには見えない妖怪を少年と老人が協力し、妖怪によって引き起こされた事件を解決する物語」になるんだって。
 元映画と全然違うじゃん(^_^;)。ダイモンは出るのか、油すましは青河童は二面女はどうなるのか。いや、そういう旧ファンの想いよりも、そもそもこういうありきたりなストーリーラインに興味を惹かれる若い人たちがイマドキどれだけいるというのか。「少年」を「鬼太郎」に、「老人」を「目玉親父」や「砂かけ婆・子泣き爺」に置き換えたら、そのまんまではないの。
 荒俣さんに脚本書かせるってのは、『帝都物語』の実績を買ってのことだろうけれど、アレの面白さってのは、実在の人物をムリヤリ「帝都の怨念」物語の中にぶちこんだ曼陀羅図としての面白さであって、ドラマとしての面白さ、小説としての面白さじゃないんだよねえ。
 水木さんはもうお話書けまいし、京極さんはウンチク書き過ぎるだろうし、あの中で原案書くとしたら宮部さんしかいないと思うんだけど、どうなんでしょう。


 CS放送J−COMネットの放送チャンネルに、今日から新たにアニマックスと日本映画専門チャンネルが追加。
 これは私に死ねということなのかも(^_^;)。
 気がついたら、『とんでもラッキーマン』『幽遊白書』『キテレツ大百科』『魔法の天使クリィミーマミ』『ドラゴンボール』『花より男子』『ルパン三世』『鎧伝サムライトルーパー』『PiNMeN』『サイボーグ009』『宇宙海賊キャプテンハーロック』『忍空』『中華一番!』『機動戦士ガンダム』と立て続けに見ている。
 ……こんなん全部感想書いてられるか(-_-;)。


 マンガ、青山剛昌原案・平良隆久プロット・阿部ゆたか・丸伝次郎漫画『名探偵コナン特別編』17巻(小学館/てんとう虫コミックス・410円)。
 バカミス『コナン』に関しては、もうネタバラシでツッコミ入れるんで、まぁだ『コナン』をミステリとして見ようなんて奇特な人は以下の文は腹立つだけだと思うんで読まないように。

 『さまよえる銃弾』、被害者はハンター、鹿を撃つフリをして、人間を撃つのが楽しいという既知外である。実際に何度もそういう事件を起こしておきながら、これまで警察は全部事故で済ませてたっていうんだから、この地方の警察は痴呆が揃ってるんだろう。
 犯人はその男に孫を殺された老人で、パイプ式のガードレールに銃弾を撃ちこみ、その銃弾がパイプを伝って男を撃ち殺す、というのがトリック。できるか、そんなん(-_-;)。
 で、それ以上に何がバカかって、その爺さん、被害者を殺したあと、死んだ孫のところに行こうと自殺しようとするのね。それなら、わざわざトリックを弄して自分が犯人であることを隠そうとする必然性がないじゃん。さっさと殺して死にゃあいいだけの話。
 『密室の人体爆発事件』、被害者は科学者で、阿笠博士の親友。犯人も同じく科学者。自分の研究の成果を横取りされたので殺害を計画、エレベーターにマイクロ派を出すマグネトロンを取り付け、内部を電子レンジ状態にして爆死させる。なんでそんなハデな殺し方をせにゃならんのか。証拠のマグネトロンも天井に残したままだし。
 『湖はんペンション殺人事件』、「湖畔」ってちゃんと両方漢字で書けよな。
 えー、もうツッコミどころ満載で、どうしたらいいやらっつて出来。
 双子の姉妹が一人の男を好きになり、先に男と結婚した方を、もう一人が殺して入れ代わろうとする。殺された方にはソバカスがあるので、ファンデーションでごまかそうとするって……バレまんがな、そんなん(-_-;)。で、男のほうも女に「一緒になってくれなければ死ぬ」って脅されて協力してやんの。その男さあ、蘭からも尊敬されてる先生なんだよ。そんな人格者なら、犯人を説得して自首させろよ。
 ほかの短編はめんどくさいのでツッコミ省略。いいよなあ、こんなテキトーなお話で原稿料貰えるんだからさあ。


 西原理恵子『できるかな』(角川文庫・650円)。
 単行本持ってるけど、描き下ろしマンガが付いてたので購入。それにしてもカラーページが多くて紙質がいいせいなんだろうけれど、このウスさ(140ページ)でこの値段というのは高い。それに描き下ろしっても巻末に3ページだけだったしなあ。
 もはや若い人にはNHK教育で『できるかな』という番組があったことを知らない人もいるかもなあ。「でっきるっかな、でっきるっかな♪」って音楽に乗って、身近な材料でちょっとした工作を作ってみせるってだけの他愛ない番組だったけれど、結構な長寿番組で、「終わる」ってことが信じられないのに終わっちゃったって感じの番組であった。基本的に全てマイムで演じられるので、最終回で出演者のノッポさん(高見映)が喋ったということで反響を呼んだりした。
 こういうNHKの良心みたいな番組をタイトルにして、ガイガーカウンター作って放射能漏れ直後の「もんじゅ」んとこで試し計測するなんてことするから、西原さんの性根はマックロクロスケなのである。これではマンガで一発アテて左団扇とは行くまいて(^o^)。
 前に読んだ時も思ったが、このレポートマンガ(と言っていいのかどうか)中の最高傑作は「バンコク編」である。
 どこまで真実なんだかわかんないが、「テレビで『本日の死体』という番組をやってる(結構転がってるものらしい)」とか、「玉(もちろんあのタマです)マッサージの店がある」とか「普通の銭湯のイスがなぜか全てスケベイスで湯舟からインド人のタマが丸見え」とか、「マンション買ったら、工事に来たタイ人の家族がそのまま住みついてた」とか、「車で人撥ねたけど10ドルで警察が手を打たせた」とか、イヤハヤ、外国には行きたくないものである。
 で、これをのんきにマンガに描けるんだから、やはりサイバラ女史はスバラシイ。土佐の女のイメージって私ゃ西原さんと鬼龍院花子と『海がきこえる』の三つでできあがっちゃってんだけど、これは正しいんですか、土佐の人。
 くらたまさんは百年経ってもサイバラさんには追い付けまいなあ。追いついたら人生ちょっと大変なとこに言っちゃうんだけど。(2003.2.21)

2002年01月31日(木) 血管をタテに切る女/アニメ『七人のナナ』第4話/『ガウガウわー太』2巻(梅川和実)ほか
2001年01月31日(水) そうか、最近匂いに敏感になったのはそのせいか/『鉄甲軍団』(横山光輝)



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