無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2002年12月01日(日) もう今年は風邪なんか引かないと思ってたのに/『バンパイヤ トッペイの巻』(手塚治虫)

 ドリームワークス製作の『ザ・リング』、公開1ヶ月で1億ドル突破の大ヒットになったことで、パート2の製作が決定。相変わらず売れるとなると即決だねアメちゃんは。
 問題はその中身で、『らせん』『リング2』とも全く無関係の完全オリジナルストーリーになる予定だとか。ドリームワークス製作部門の重役ウォルター・F・パークス氏によれば、「日本版の前日談(『リング0 バースデイ』)と後日談(『リング2』)は日本的な要素が強くなりすぎている。過剰に抽象的でややこしい」んだとさ。猿相手の商売だとどうしてもそうなるか。
 『リング0』のほうは未見なので何とも判断できないが、『リング2』は確かに失敗作だとは思うけれど、それが「抽象的(英語のニュアンスから考えれば単に「わかりにくい」って意味だろう)」なせいだとは思わないがなあ。『2』がつまんないのはどの描写も全部二番煎じになっちゃってるからでしょ。ヒロインだってありゃあくまで松島菜々子で行くべきだったんで、本来脇役だった中谷美紀を主役に据えたせいで映画の印象が甘くなっちゃったからね。わざわざ『らせん』を無視してパート2作ったんだから、ちゃんと「続編」にしないとねえ。もっともあれからどうストレートな続編を作れるのかって疑問はあったんだけど。
 米版のほうは次もナオミ・ワッツ主演だし、サマラもちゃんと登場するそうである(大きくなってなきゃいいがなあ)。その点、パート2の作り方のセオリーを「わかって」はいるのだろうが、日本版とは別の意味でウス味になりそうな気はするなあ。だいたい今回の第一作だって、「猿を怖がらせるにはこの程度で充分」と判断されたってことなんで、そのために日本映画が利用されたってことになると、あまり嬉しいこっちゃない。
 一応完成したら見に行くかもしれないけれど、あまり期待はしないほうが無難だろうねえ。
 
 さて、でホラー映画にゃつきものの「心霊現象」ネタだけれど、やっぱりありましたねー、『ザ・リング』でも。
 エンディング近く、ナオミ・ワッツらがロッジに子供を引き取りに行く場面で、2人の間とその奥の窓際に不気味な「影」が動いてたんだって。インターネットのやりとりでそういうウワサが広がってるらしい。まあ「影が見えた」って言うんなら見えたんでしょ。でもそんなの『ザ・リング』に限らず、『ハリー・ポッター』だろうが『ゴジラ』だろうが発見できると思うがな。『千と千尋』が赤かったのはマルクスの呪いか(^o^)。
 配給元のアスミック・エースは、「徹底したモニターチェックを行っている大作で、マイクやスタッフの写りこみは考えにくい。霊的な存在かどうかは分からないが、不気味だ」と、宣伝第一のコメントを発表。商売人だねえ。どうせなら、「主役の男の子の目の下のクマはメイクではなく呪いです」とでも言やあよかったのに。


 リメイクと言えば、無謀なリメイクが二つ。
 やっぱりドリームワークスが計画中だそうだけど、黒澤明の『生きる』をハリウッドで再映画化だって。黒澤プロじゃまだ製作オッケーの正式な返事はしてないそうだけど、とっつぁまの遺産を汚したくないなら断れよな、黒澤久雄(-_-;)。
 もう一本は小津安二郎の『秋刀魚の味』。フジテレビが40年ぶりにリメイクして、来年1月3日に放送する予定だって。笠智衆が演じた父親役は宇津井健、岩下志麻が演じた娘役に財前直見。ほかのキャストは植木等、泉ピン子って……橋田壽賀子ドラマ? 期待はしないけど、まあ『晩春』をリメイクって考えなかっただけリコウなのかな。


 昨日からの風邪悪化。
 外に出るのがキツイので、食事は冷蔵庫の中の買い置きを食べて済ます。
 と言っても冷凍ラーメンくらいしかない。
 練習に出かけるしげに、「帰りに風邪薬と栄養剤買って来て」と頼むが、この世のものとは思えないくらいイヤーなイヤーな顔をされる。私が病気になっても、気遣ってやろうなんて気持ちはカケラもないのだこの女は。
 日記だけはつけようと、五日分くらいを一気に書き上げたら、途端に発熱(当たり前だって)。そのままくたばる。と言うわけで今日はこれ以上書くことがない。
 エンドレスでDVD『オトナ帝国』をかけながら寝る。
 ラストシーンが繰り返されるたびに泣いてんだから、全く病気である。いや、病気なんだけどね。


 マンガ、手塚治虫『バンパイヤ トッペイの巻』(秋田書店/秋田トップコミックス・300円)。
 コンビにの安売りマンガで買うつもりはなかつたんだけど、巻末に「単行本未収録のバンパイヤたち」が収録されてたので購入。と言っても手塚さんのお遊び企画なんだけどね。
 一般的には「吸血鬼」を意味する「バンパイヤ」という言葉を手塚さんがどうして「狼人間」(ないしは変身人間)を表す言葉として使ったのかは未だに謎なんだけど、手塚さんのことだから多分深い意味はないのだ(^o^)。語呂がよかったからタイトルに使ったけど、中身は連載が始まるまではまるで考えてなかったって可能性もあるしな。特に手塚治虫自身が準主役的なキャラとしてマンガ内に登場する場合はその可能性がより高い。特撮番組のコミカライズである『サンダーマスク』の場合もそうだし。
 『バンパイヤ』のDVDBOXがもうすぐ出るけど、これ、結構原作の設定に則ってるので、ちゃんと手塚治虫も登場するのである。しかも熱海教授役は戸浦六宏さんだしなあ。それを考えると欲しいんだけど、CSでそのうち流れそうな気もするしな。ちょっと悩みどころである。

2001年12月01日(土) ご生誕。/DVD『ラ・ハッスルきのこショー』
2000年12月01日(金) エクソシスト=悪魔じゃないよ/映画『エクソシスト ディレクターズカット版』



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