無責任賛歌
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2002年04月26日(金) |
アッパレ再び/『学園戦記ムリョウ』7巻(完結/佐藤竜雄・滝沢ひろゆき)ほか……“NEW”! |
仕事を1時間早引け。 と言うのも、しげと一緒にもう一度『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ! 戦国大合戦』を見るためだ。 前売券はしげの分がまだ残っているし、今日あたりに行っておかないと、もう時間がない。……3週間くらいしかやらないんだものなあ、『クレしん』。 下手に用事を言いつけられるとヤバイので、時間になるやいなや、慌ててしげの車に飛び乗る。 しげの顔を見ると、また目の下にくっきりとクマが。 「また寝てないのかよ!?」 「……鴉丸と今日、携帯買いに行ってたから」 と言って、見せられたオレンジ色の物体、表面にサングラスをかけたダン・エイクロイドの写真が印刷されている。 普通なら「へええ、好きな写真をカバーにできるんだ」と感心するところだろうが、言っちゃなんだが、人相の悪いヤクザが映ってるようにしか見えない。 「『ブルース・ブラザース』の写真だと、『ブルブラ』だけのファンって思われちゃうから、ダンの写真にしたの」 そんな心配する必要があるのか? 誰かに見せる機会があるのかよ。 「……寝てないほうがカラダ壊すだろう。今日、映画見るとわかってて、なんで昼間、出かけるかね」 「だって鴉丸が携帯買い換えるって言うんだもん」 別にそんなのに付き合う義理はないと思うんだけどなあ。鴉丸さんも鴉丸さんで、もちっとしげの様子を見て察してほしいものだが。まあ無理か。 「映画の最中、寝ないか?」 「おもしろけりゃ寝ないよ」 まあなあ、確かに「面白い!」と太鼓判は押せるけど、何しろしげはヒネクレた映画が好きだからなあ。マットウ過ぎるくらいマットウなこの映画、楽しめるかどうか。
二度目だけれど、初日は指定席なのに結構後ろの席に回されたので、今日は前の席に行く。 前回は気づかなかった、画面のすみの細かい演出にまで気づいて、再び涙。 人体の80%は水だってことだけど、こんなに流してたらホントに脱水症状起こすんじゃないか、ってくらい泣く。馬鹿だよなあ。 映画が終わるなり、しげ、スッと指を伸ばして、私の眼の下に当てる。 泣いてるかどうか確かめてるのだな。残念でした。今回の涙は全部鼻に流して飲みこみました(キタネエな)。 でも、また泣いちゃったことは事実である。 なんだか胸のうちを見透かされたような気になって、しげに愚痴る。 「……オマエは泣かなかったのかよ」 しげ、のんきな表情で「泣かないよ」と答える。「一人だと泣いたかもね。でも、映画館では泣かないよ。ほかに人がいるから」。 映画は大画面で見てほしいけど、人がいると感情も殺しちゃうってのはイマイチ映画を楽しんでないよなあ。もう少し気楽に見てくれればいいのに。
さあ、いよいよ明日から東京行きだ……ってのに、まだ準備ができていない。 ビデオカメラを用意するが、操作の仕方が解らない。 しげに「これ、どうやって使うの?」と聞くが、寝不足のしげ、イライラしていてケンもホロロ。 「前に教えたろ!?」 「しばらく使ってないから忘れたよ」 「私に寝るなってこと?」 「使い方教えてくれってのは、随分前から何度も言ってたじゃんか。いつまで経っても無視してるからギリギリになったんじゃん」 しげ、ブリブリ言いながら充電の仕方などを教えてくれるが、本心では「この田舎者が、旅行にビデオカメラなんか持って行こうとしやがって」と思っている様子は一発でわかる。 しげは、私が「オヤジ」っぽい行動を取ることを何かと嫌うところがある。 結婚当初、私がテレビでプロレス中継見ようとした時には「アンタって、プロレス見る人だったの!? 裏切られた!!」とまで言われたし。 でも私は骨の髄までオヤジである。これは否定のしようもない事実だ。 しげは私に「カッコイイ夫」でいてほしいのだろうか。……あの、だから幻想や夢を見るのが許されてるのは10代までなんだってば。
できるだけ荷物を少なくするために、下着や衣類はしげと同じバッグに詰めて入れる。 しげがヤフーのオークションで手に入れた「だん・えいくろいど」と平仮名ロゴの入った黒いバッグを使用。……どう考えてもパチモンで、こんなのなら自分で作ったほうが安上がりなんじゃないかと思うんだが、「ダン」と書いてあったら何でもいいんだろうな。 ……ダン・エイクロイド印の○○ド○○とかあったら買うかな、しげは。(^w^)ウププ。
マンガ、佐藤竜雄原作・滝沢ひろゆき漫画『学園戦記ムリョウ』7巻(完結/NHK出版・500円)。 おお、これはスゴイ。 地球人類が進化の次のステップを踏むようになる、という結末は妥当ではあるが、まあいかにもNHKのアニメらしいありきたりなハッピーエンドではある。 スゴイのは、ついに最後まで、「ムリョウ」の正体を明かさなかったことだ。 6巻から7巻にかけて、それまで「謎」とされてきた人物たちの目的、行動が次々と明かされていった。 ジルトーシュと瀬津名の関わりも、「シングウ」の力とは何だったのかも。 けれど、まるで全ての「観察者」であり「牽引者」であるかのように振る舞っていたムリョウが、結局「何者」なのか解らないまま終わる。 ……彼の微笑みだけを残して。 しかし不思議と、そのことに対する不満は生まれてこない。 彼が何者であろうと、地球のために、天網の町の人々のために、那由他と村田君、二人の主人公のために、その持てる力を注いできたことはもう読者にはわかっているのだから。 ……解説するだけが能じゃないんだよなあ。
2001年04月26日(木) イシャはどこだ!/映画『黒蜥蜴』(1962年・大映)ほか
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藤原敬之(ふじわら・けいし)
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