無責任賛歌
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2002年03月08日(金) |
○○○○が長いのね♪/『笑うクスリ指』(唐沢俊一)/『ぶたぶたの休日』(矢崎在美)ほか …“NEW”! |
タイトルに「新」とつけとかなきゃ、あとから更新されたヤツだってわかんないよな。 そのあたり、あとから読む読者の方にはピンと来ないだろうけど、ご容赦。
今日で職場を辞める同僚の女性に、花束をみんなで贈る。 勤務時間も間際だったので、10分ほどしげを駐車場で待たせた。 遅れた理由を話すと、しげ、「その花束って、『やめてくれてありがとう』って意味?」と聞いてくる。 ああ、またアホまるだしの発言。 これが皮肉とか僻みとかだったら、相当な根性曲がりだし、本気だったら知能レベルは幼稚園児並だ。 しげの場合、どうも後者に近い。 ただの「反射」と言ってもいいかもしれない。自分の知ってる「コトバ」自分が喋ってることの意味すら考えてない。 どうせ三十秒後には忘れちまう言葉になんか、いちいち反応してやるだけ時間の無駄なんだが、無視すると僻むのである。 で、僻んだ理由を忘れて、ただ無意味に僻み続けるのである。 ……神様なんていないよな。 少なくとも全知全能でないことだけは確かだと思う。
マルキョウで買い物をしたあと、近所のベスト電器で冷蔵庫を見る。 実は先日、沸かしたお茶を冷やそうとペットボトルに入れて冷蔵庫にぶちこんでおいたら、熱が充分に引いてなかったせいか、どうやら冷蔵機能に過負荷がかかってしまったようで、全くモノが冷やせなくなってしまったのだ。 冷凍庫はかろうじて動いているものの、これも製氷機能はオシャカ。 ううむ、この冷蔵庫を買った知り合いの電器屋さんに頼んで、修理を頼むべきかどうか、と考えてはみたものの、実はコトはそう簡単にはいかないのである。 実はこの電器屋さん、決して裕福とは言えないヒトで、たとえ知り合いであろうと安いものを高く売り付けちゃう人なのである。 それが好景気の時であっても(-_-;)。 ましてや今の不況である。こりゃ、どんな暴利を貪りとられるかわかりゃしない。修繕頼むくらいならチト高かろうが、冷蔵庫を新しく買ったほうがいい、と思って、しげとブツを下見に来たのである。
さて、ここでちょっとしたカルチャーショック。 なんと殆どの冷蔵庫の冷凍室、これが一番下についていたのであった。 ……いや、いつ頃からそうなってたのかわかんないけどさ、少なくとも、冷蔵庫に冷凍室がついて発売されて以来、私ゃ「冷凍室は上」とインプリンディングされていたのだ。 冷気は下に溜まるからそっちの方が便利なのかもしれないが、違和感ばかりが先に立つ。 今日はとりあえず下見だけである。
アニメ『クレヨンしんちゃん』「優ちゃんのオーディションだゾ1&2」。 30分一本だと、やっぱり見応えがある。 原作は短いから、間を取ったり別のエピソード付け加えたりするのだけれど、それがウマイのだ。……東映アニメーションは、シンエイ動画を少しは見習え。
その『しんちゃん』に、「ぞ〜うさん、ぞ〜うさん」というお下品ギャグがある。 あの、アソコんとこに象さんのラクガキをして、腰振るやつね。 アレを自分でもやってみたい、とお考えのオトナのヒトもいるであろう(いるのか?)。 しかし、アレは子供だからこそ許されるギャグだ。 たとえアナタが彼女を喜ばせようと、アレを実行したとしても、残念ながら「きゃー、すけべえっち、へんたい!」と言われて、警察の御世話になるのがオチだ(たまに喜ぶ彼女もいるかもしれんが)。 いくらギャグだと言い張ろうと、あなたの純情は田代まさしの寒いギャグ並に、決して理解してはもらえないだろう。 しかーし! ここに福音が! えっちでなく、アナタの願望を実現してくれる魅力のアイテムがついに! そう! 「象さんパンツ」!
あー、買って来ちゃったんスよ、しげが、箱崎の「ドンキホーテ」で(-_-;)。 これね、コトバで説明するのが難しいんだけど、要するに、パンツが象さんの顔になっててだな、ちょうどパンツの穴にあたるところが象さんの長い鼻になってて、あの、男性のナニをだよ、そこに入れられるようになっていると。 で、まあ、ナニが元気になると、象さんも鼻をもたげて「パオーン!」って……。 ばかだねー。 誰が考えたんかね、こんなの(井出らっきょが番組で使ってたらしい)。 で、しげはそれを私に履けと。 抵抗しましたよ。 しましたとも。 なんたって、その鼻の部分、30センチもありやがるし。 いくらナニがナニしたからって、「パオーン」なんてなるわけないじゃん。 だから、抵抗はしたんだってば。 あとは聞かないで……(T∇T)。
「よしひとねえさまも見たがってたよ?」 「見せるかああああああ!」
宮崎駿監督の『千と千尋の神隠し』が第25回の日本アカデミー賞最優秀作品賞に選ばれる。けれど、監督賞、主演男優賞他の主要賞は殆ど『GO』が独占。 ……作品賞を除けば『キネ旬』ベストテンと殆ど同じだね。つーか、アニメ作品に関しては、作品賞以外のノミネート自体がそもそもされないらしいからな、この賞は。 もし、ベルリン映画祭グランプリを取ってなかったら、作品賞も取れてなかったんでないの? 出来レース色の強いこの賞だけど、今回はその批判をかわすために姑息な手を使ったような気がするな。
唐沢俊一『笑うクスリ指』(幻冬舎・1300円)。 『薬局通』の姉妹編みたいだなあ、と思ったら、医薬品卸売会社「秋山愛生舘」ってとこの「愛生会月報」に連載されていた正真正銘のクスリ本なのである。 クスリというものを信頼しない人間は意外と多い。クスリというか病院も行きたくないって御仁だ。 私の母がそうだったし、妻のしげもちょっとそういう傾向がある。 要するに高い金払わされてクスリ飲んでも、必ずしも確実に治るわけでもなく、下手をすると副作用に悩まされる、という結果になることもあるからだ。 漢方薬は副作用がないと一般的には言われるが、その代わり、いったいどの成分がどう効くか判然としない面もあるようである。だいたい雑草食って健康になるなら森の小動物は人間より長生きしてて然るべきって気もするが。 ともかく「クスリ」はどこか胡散臭い。 胡散臭いのに我々は何となく「信じて」しまっている。クスリが効いたように思うのも、半分以上はプラシーボ効果の可能性もありそうだ。 そんな風に余り信じちゃいないのに、我々は風邪を引けば医者に行って解熱剤を貰ったり注射を打ってもらったりする。 これってもう、宗教なんじゃないか。
つまりこの本、宗教の「解説本」として読むと凄く面白い。 人はなぜ宗教にハマるのか。 クスリばなしを読むことで、それが見えてきそうな本なんである。 矢崎在美『ぶたぶたの休日』(徳間デュアル文庫・620円)。 ああ、ぶたぶたはいいなあ、やっぱり。 前作を知らない人のために、ちょっと一言だけ言っとくと、表題の「ぶたぶた」ってぬいぐるみなんである。もちろん、ぶたの。 けど、このぬいぐるみは喋る。喋るだけでなく、どうやら中年であるらしい。しかも妻持ち子持ち。妻と子はれっきとした人間。社会人……社会豚?として働いてもいるようだ。その時々で、占い師だったり定食屋の手伝いだったり刑事だったりするけど。それも全部、同一“豚”物らしい。 どうして? と言いたくなるが、そうなんだから仕方がない。実際、そういうことで世間に受け入れられてるようだし。 初めてぶたぶたに会った人は驚くが。 この小説が面白いのは、各話の主人公が、生きて動いてるぶたのぬいぐるみがいることについて、自分以外の人間が何の疑問も抱いてないことを知って、とまどうところだろう。 自分だけがこの世界から取り残されたんじゃないか。……そういう疎外感が先にあるからこそ、ぶたぶたの存在を認めたあと、主人公たちは一様に世界に受け入れられた安堵感を持つようになるのである。 ……一言で終わってないな(^_^;)。
この第2作(ホントは『刑事ぶたぶた』ってのがあるけど、文庫シリーズではなぜか発行順序が逆転)、前作同様いくつかのエピソードで成り立ってるのだけれど、注目なのは『女優志願』。 ……まさか『ぶたぶた』で本格ミステリやられちゃうとは! いやあ、ひっかかったひっかかった。 冷静に読んでたら多分引っかからなかったとは思うんだけど、だって『ぶたぶた』だし。そもそも本格ミステリだなんて思わずに読んでたんだよ! それが一番のミスディレクションだったなあ。 ここしばらく、ミステリ読んでキレイに騙されるなんて経験なかったから、なんだか久しぶりに新鮮な気分。ミステリファンのみなさん、ここで先にヒントは言ってるんだから、これからこの本読む人はトリックに騙されないようにね。 しかし毛色の変わった名探偵も数あるけれど(中にゃ「三毛猫」なんてのもいたが)、「ぶたのぬいぐるみ」なんて名探偵がいてたまるかい。個性的と言えば、ここまで個性的な名探偵もないだろうな(^_^;)。
2001年03月08日(木) ゴジラ対バラゴン。……地味だ(-_-;)/『Heaven』2巻(佐々木倫子)ほか
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藤原敬之(ふじわら・けいし)
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