無責任賛歌
日記の表紙へ昨日の日記明日の日記




ホームページプロフィール掲示板「トーキング・ヘッド」メール
藤原敬之(ふじわら・けいし)

↑エンピツ投票ボタン(押すとコメントが変わります)
My追加


2001年12月05日(水) おばさんのタイホ/『おさんぽ大王』2巻(須藤真澄)ほか

 実は先日から仕事の形態がムチャクチャ変化してしまったのだが、これがもう、実に生活のリズムを崩してくれてるのである。
 職業がバレると困るんで、具体的には書けないのだが、これがもうまんま「朝三暮四」で、全然仕事が楽になってないのだ。
 しかもなあ、なんだかなあ、年末も正月も仕事がありそうな感じなんだよなあ。
 年末のスケジュールを考えただけでちょっと眩暈がしてくるんである。

 数少ない読者のみなさんへご報告ですが、体調も最近よくなったようなまた沈滞気味のような微妙な状態が続いているので、ちょっと日記の方、短めに書いていきます。更新も一週間分遅れてますし(これ書いてるの、もう11日なのよ)。
 短いと面白くないや、と言われるとツライけど、短くなったおかげで読みやすくなったと言われるのもちょっとサビシイかな。
 いや、ゼイタクな悩みで。

 朝方、カラダの自由が利かずに遅刻。
 仕事サボりたいわけじゃないんだが、起きられないときゃ起きられない。
 同僚の顔が笑っていながら引きつってるのを見て恐縮。

 一日ダルくても溜まった仕事は片付けにゃならぬ。
 何の因果か会議の司会なんてものもやらにゃならなくって、最悪の体調で臨む。案の定、長引く長引く。
 結局しげを1時間待たせる。

 しげ、ここしばらく、時間通りに迎えに来てくれなかったのに、今日は鬼の首でも取ったようにヨロコブ。
 「結局、意味ないやん。二人はすれ違い夫婦」
 怒りながら、こっちを責める口実ができたとばかりに笑ってんじゃないよう。(ToT)。

 保険の配当金が○万円出たので(伏字にしたってしげの日記でバレバレなんだが)、それでロドリゲス(何度も言うがしげが買った車)の代金を一括で払っちゃおうと言うのだ。
 基本的に私もしげもローンは嫌いなので、払える時に全部始末をつけておきたいのである。
 あるカネはいつ消えるかわかんないからパッと使っちゃえって人間でもあるのだが。おかげでローンもないが貯金もない(^_^;)。

 車中での夫婦の会話。
 「食事はどうする?」
 「うーん、『ポナペティ』で惣菜買って帰ろうかなあって……」
 「……今、通りすぎたじゃん」
 「悩んでるうちに曲がりそこなうんだよ!」
 「じゃ、どうする? スーパーかコンビニに寄るか?」
 「いいけどぉ」
 「……って、なにまた通りすぎてんだよ!」
 「ここは車通り多いから一度入ったら出られないんだよ!」
 「じゃ、どうすんだよ、メシは!」
 「あんた、帰ったらなんかあるんやろ?」
 「……レトルトカレーが」
 「じゃ、いいじゃん、それで」
 「……お前、生き方自体が間違ってるよ!」

 で、実際その通りの食事(T△T)。
 レトルト暖めてる間、『テニプリ』見損ねる。


 アニメ『ヒカルの碁』第九局「目ざわりな奴!!」。
 伊藤・小島・奥村の三人が塔矢アキラを「目隠し碁」で苦しめるエピソード。
 この「目隠し碁」って言葉、本当にあるのかなあ、と日本国語大辞典を見たけれど載ってない。まあ、専門用語まではカバーしきれないのも仕方ないだろうけど。
 ……いや、もしかしたら昔は「めくら碁」って言ってたんじゃないかと思ってね。どうも最近、この手の言葉の言い替えに敏感になっちゃってるもので。
 アキラの窮地を救う日高先輩、原作では某アニメの綾○レイソックリなんだけれど、微妙に髪が頬にかかりすぎないように気をつけて、印象がダブらないようにしてあるのが芸コマ(^^)。
 このキャラも好きだったんだけどねえ、当たり前の話ながら、海王中編にしか登場しなかった。
 葉瀬中囲碁部を後に背負って立つことになる金子さんも初登場。
 思うに意外と隠れファンが多いんじゃないかな。アニメ版は原作よりもちょっと細めに、かわいらしく描かれてるのであかりがちょっと嫉妬するのも何となく納得。
 声は「ゆきじ」さん? 誰かと思って検索してみたら、『ゲンシくん』の声の人だった。……あのアニメ、何回かしか見てないからあまり印象に残ってないなあ。でもちょっとハスキーで声優向きな声でなかなか好ましい。
 新谷真弓さんもそうだが、私はちょっとダミ声系の女優さんに惹かれるところがあるのだ。今後の演技次第ではゆきじさんもごヒイキになるかもな。


 さて、世間は「サッチー」逮捕で揺れている。
 脱税ったって、そりゃやってるだろう、あの人ならって感じで私にはあまりにも当たり前過ぎてインパクトがない。
 でもマスコミはホントに喜んでるよなあ。
 いかにも悪役然としたキャラクターが、いかにもな犯罪を、世界情勢が混沌としているさなかに、実に卑近な例としていかにもなタイミングで起こしてくれたのだ。
 これを喜ばない手はないよねえ。
 国税局もとうの昔に脱税に気付いてたのを、金額がデカくなるまで取っといたんじゃないか。経歴詐称だの、契約不履行だの、その程度のコツブな犯罪でこれだけのキャラクターを逮捕しちゃ申し訳ないって理由でさ。

 でも、ホントにそんなに大層な人か? 「サッチー」って。
 もともとスキャンダラスな人だったのかもしれないけれど、所詮は市井のオバチャンでしょ? あのヒト。
 「有名人」ってことにいつの間にかなっちゃったけど、あの人、実はタレントでもなんでもない、ただの「野村克也夫人」じゃないの?

 確かに本人が「有名人っぽく」、ノって振る舞ってたってこともあるんだろう。でも、どうしても驚嘆しちゃうのは、よくもまあ、これだけ「悪役」然としたキャラクターを作り上げることができたよなあ、ということだ。
 ある意味スゴイか? マスコミも。
 まさに筒井康隆の『俺に関する噂』。
 三浦和義事件以来、現実に「ただのヒト」にニュースバリューを付与して「事件」をデッチ上げる手段をメディアは学んでしまったのだ。「でもあの事件は本当にやってんじゃないの?」と思われてる方、私が言いたいのは事件そのものじゃないのよ、事件の周辺まで「事件に仕立て上げられていく」ことを言いたいわけ。……だって、あの時は三浦和義を悪役にし立てるために「過去のスワッピング」の事実まで報道してたぞ。そんなん事件に関係ないやん。
 でも、これならいくらでも「ニュース」が作れる。実に効率的な方法なのだ。そして、「なんの関係もない周辺の事実」が、じわりじわりと三浦和義の「悪役」像を作り上げていった。今度の「サッチー」騒動と似てないかな?

 果たして、我々一般人がマスコミの「洗脳」にうかうかと乗っちゃっててもいいものなのか。
 既に彼女を「サッチー」なんて呼んでること自体、マスコミに心理的に誘導されてしまってる証拠だ。これ、池田小学校乱入事件の宅間守を「タクマ君」と呼ぶ心理と共通してないか。
 だからあの人、ただの「野村佐知代」って普通の人なんだってば。
 普通の人だから、普通の人の感覚で脱税をし、当たり前の結果として逮捕されちゃったのだ。
 新聞にまでデカデカと載っけなきゃならんようなニュースじゃないよ。
 でも、どうせまた「ミッチー」も出てくるんだろうね。
 マスコミに躍らされて。

 ……ま、みんな踊りたいなら踊れば?


 マンガ、須藤真澄『おさんぽ大王』2巻(アスペクト・893円)。
 しげがいきなり、「ねえ、こうたろうさんの家って、『千社札博物館』?」と聞いてくる。
 まだ『おさんぽ大王』の2巻を読んでなかった私は思わず「なんやそれ」と言ってしまったが、目にしてみて、なるほどそうか、と納得。以前、こうたろうくんが「『おさんぽ大王』にうちのことが載ってる」、と言ってたが、確かに絵で見るかぎり、家の間取り、中の様子がそっくりだ。
 須藤さんが地元墨田区の「小さな博物館運動」を探訪するってものだが、このマンガ、基本的に「旅にロマンはない」というつげ義春の『リアリズムの宿』路線で書かれてるものだから、常に須藤さんの「来て見てみりゃあ、こんなもんかい」という、「挫折」が描かれている。
 でも、せっかく取材してもらっても、描かれる内容が「挫折」じゃあ、取材されるほうにしてみれば多少イヤーンな感じになっちゃうところがあるのだ。
 けど、読むほうにしてみれば、だからこそ「そういうところに行ってみたい」と思うものであって、どんなに「コペンハーゲンの人魚姫像ってつまんないよ」と言われてもやっぱり実物を見てみたくなる。
 なんか私もこうたろうくんちを隅々まで見たくなっちゃったぞ。悪趣味なのは承知してるが(^_^;)。

2000年12月05日(火) NOT THAT IT MATTERS/アニメ『鉄腕アトム・ミドロが沼の巻』



↑エンピツ投票ボタン
日記の表紙へ昨日の日記明日の日記

☆劇団メンバー日記リンク☆


藤原敬之(ふじわら・けいし)