無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2001年10月24日(水) こぉのー、むねのとぉきーめきぃー/『彼氏彼女の事情』12巻(津田雅美)ほか

 オタアミ当日まであと31日! 31日しかないのだ!

 久しぶりに残業せずに帰宅。
 なんだかえらく長いロードを抜けてきた印象だが、これは小休止みたいなもので、明日以降も早く帰れるとは限らない。
 昨日の日記にも書いたが、「勤務時間外まで働くのが当然」という考え方を企業内に浸透させるのは別に社会主義者でなくても反対しておかなくてはならないことなんだが、嬉々として残業する人間が多いってことは、それだけ「仕事」にアイデンティティを依存している証拠なのである。
 退職して「オレの人生なんだったんだろう」と自殺する60代は完璧にこのパターン。結局「肩書き」でしか自分を語れない人間が多過ぎるってことなんだよな、きっと。


 しばらく見ていなかったアニメ『シャーマンキング』第十七廻「ベストプレイス二人旅」。
 シャーマンという設定自体は私の好みなのにイマイチ乗り切れないのは、やっぱりドラマがありきたりだからだろうなあ。……別にシャーマンって設定で語らなきゃならないような話でも何でもないんだよね。
 前回見てないけれど、葉は、敵との戦いに敗れたらしい。そして急に親友のまん太に対して冷たい態度になって、「おまえのせいで負けたんだ!」とかなんとか言って絶交宣言をする。
 ……で、まん太は泣きながら病室を出て行っちゃうんだが、こんなありふれた展開、いったい今までどれだけ見せられたことか。いわゆる『泣いたあかおに』パターンの変形、ワルモノぶってて実は相手を心配してるんだって話だけどさ、もう『巨人の星』や『あしたのジョー』の昔から、いや、戦前の佐藤紅緑やら佐々木邦の少年読みものにも繰り返し出て来たパターン、ルーツがいったいなんなのかおよそ辿れぬほど昔から語られてきた古色蒼然っていうかカビの生えたような話だぜ。
 イマドキまだやるかい。少しは工夫しろよ。
 こんなのは作者がバカか読者、視聴者をバカにしてるかのどっちかだ。どっちにしろ、このマンガのファンがいるってんなら、客はもっと怒らなきゃな。
 絵柄は好きなんだがなあ。
 キャラにこうも深みがないと、やっぱり原作の単行本買おうってとこまでにはいかないのだ。


 『テニスの王子様』第3回「登場! 青学レギュラー』。
 3回続けて話の構造が全く同じ、リョーマの実力を知らないヤツが舐めた態度でリョーマに挑戦、あえなく敗れるというもの。
 芸がない、というより確信犯でやってるのか?
 1回目、2回目を見逃したひとのために、何度もキャラクター紹介するためにこういうことやってるんだとしたら、毎回見ているこちらにしてみればくどいなあ、とは思うけれど、それはそれで作品を浸透させる戦略としてはまあ悪くはないとは言える。
 連続もののネックは前の回を見ていないと話の筋がよくわからなくなる、ということだけれども、ジャンプマンガが人気を獲得していく一つの特徴となった「対決モノ」、前の回を見てなくても内容が理解できるってことも大きいんだよね。
 もちろん、趣向は微妙に変えてあって、リョーマは先輩たちのイヤガラセでゆるゆるのガットのラケットで戦わせられちゃうんだけど、それでもやっぱり勝っちゃう。「逆境にあって、余裕で勝つ」ってところが人気のヒミツなのかな。スポーツものの中では汗臭さをあまり感じないアニメだし(ジャンプのスポーツものって、他誌に比べて汗臭くないもの多いよな。女性ファン狙いであることがミエミエ)。
 でもなあ、「仏の顔も三度まで」っていうけど、次回もやっぱり「リョーマを侮る敵、ハンデを負ったリョーマの勝利」って展開だったら、本気でバカにするぞ。


 『ヒカルの碁』第3局「牙をむくアキラ」。
 中味と違っちゃいないけど、このサブタイトルのセンスのなさはなんなんだろうね。でも調べてみたら原作のサブタイトルも同じだった……(^_^;)。
 作画監督、本橋秀之さん自身がやってるわりには今一つ安定していない。ヒカルもアキラも、どうも顔の下半分が原作に比べて重いのだ。アニメの場合、その方が口パクだけでも自然に見えるって利点は解るんだけれど、されじゃあ小畑さんの絵とは似ても似つかなくなる。まだ『あやつり左近』の方が小畑さんの線に近かったぞ。
 先週の予告編にもあったアキラと塔矢名人の見詰め合いはなかなか妖しげなムードで可笑しかったが、全体的にキャラはほとんど線が崩れない。ちょっとした生き抜きのギャグ顔もなくなっているので、どうも堅苦しくてドラマとしての緩急や余裕がない。
 声優もやっぱり三週経ってもヒカルの川上とも子さん、ヘタなままだ。
 いかにもアニメアニメした上ずった芝居してるから、ヒカルが「ちょこちょこっとタイトル取ってお金稼ぐのもいいかな」とか、「すげえよ塔矢」とかってセリフを言ったら、ホントにバカに聞こえてしまうのである。ここはまだ子供らしいバカってレベルで押さえとかないといけないんだがなあ。
 シリアスでいくなら、もう少し声優の演技もリアルに抑えてほしいんだけれど、あれでいいとみんな思ってるのかなあ。どうも川上とも子さんのタメを利かせるセリフ回し、私には耳障りがしてしようがないんだが。


 しげがいきなリ、「アンタの藤原敬之ってペンネーム、『藤原啓治』から取ったの?」と聞く。
 しげがバカなのはこういうところで、しげはちゃんと私のペンネームの由来を知っていて、藤原啓治さんとはなんの関係もないこともわかっているのだ。
 わかりきっていることでも、思いついたことはともかく言わなきゃ気がすまないので、周囲を「?」の渦に巻き込んでしまうこともしばしばだ。これも一種の不安神経症なので、なんとか治してほしいんだけどなあ。
 「どうして知ってることを聞くのか?」って、人から思われたいのか?


 女と愛とミステリー『西村京太郎サスペンス 脅迫者』見る。
 原作は短編かなにかかな。
 トリックといえるほどのトリックもなく、事件の真相も脅迫者の真の意図ものっけからバレバレ。この程度の中味でドラマが作れると考えてるあたり、西村京太郎ってやっぱりレベル低いよなあ。
 もともとその創作姿勢自体に問題があるコトは推理作家仲間でも問題視されてたヒトだ。曰く、他人の作った探偵キャラを勝手に使う(『名探偵』シリーズでは、明智小五郎、メグレ警部、エラリー・クイーン、エルキュール・ポアロを著作権者に断りなく競演させていた)、トリックのパクリ……。
 今回も、メイントリックは、アガサ・クリスティーの『検察側の証人』のものと同一。ビリー・ワイルダー監督によって映画化もされた(邦題は『情婦』。……最悪である)から、知ってる人も多いかな。
 でもね、あれはさ、演じてたのがマレーネ・ディートリッヒだったからこそ生きたトリックなんだってば。だって、あんな大女優があんなコトするなんて、……なんて誰も思わないもの。だからテレビ版の『検察側の証人』でダイアナ・リグが同じことしてみせても効果は全くない。
 まして、今回のドラマ、佐藤B作だよ?
 客をバカにするのもほどがある。
 ……いや、そんなら最初から見なきゃいいじゃん、って言われそうだけどさ、石野真子が出てたんでつい見入っちゃったんだよう(T_T)。いいじゃんかよう、石野真子のファンでもよう。

 もう40歳かなあ、けどギリギリ30歳くらいにしか見えないし、アイドルのころよりずっときれいになったよなあ、石野真子。
 アイドル当時は江口寿史が『すすめ!パイレーツ』にそっくりキャラをしょっちゅう描いてたくらい人気があったけど、今はこんな益体もないドラマにしか出なくなっちゃってるんだよなあ。
 ノーランズのカバー曲だったけど、彼女の歌った『恋のハッピー・デート(Gotta Pull Myself Together)』は名曲だったと断言しよう。贔屓目だと言うヒトがいるであろうが、その通りだ。なんか文句があるか。少なくともそれまでの『狼なんか怖くない』以下の曲がイメージ先行で石野真子にイマイチ合ってなかったのに対し、この曲には等身大の彼女が見えていたのだ。
 「あのね、私、そのね、あなた、好きよ、大好きよ♪」なんてフレーズ、当時だってストレート過ぎてこっぱずかしくって聞いてられなかったんだが、それが青春というものだ。
 久しぶりに歌詞を見たくなって、ネットで検索してみたが、歌詞までは載っていない。やっぱりただ乗っけるだけじゃ著作権に引っかかるのかな、きちんと批評するんじゃない限り。
 いやまあ、全部ソラで歌えるからいいんだけどさ。もちろん『狼』以降、殆どの曲を今でも歌える。それくらい、当時はハマったのだ。なにしろ初めて手に入れたビデオデッキで最初に録画したのが紅白初出場のときに歌った『ジュリーがライバル』。……ハイ、今回の日記タイトル、この曲の中からのワンフレーズでした。このサビのところの甘える感じがいいのよ(=^_^=)。
 このことを書き始めると、また日記が20枚を軽くオーバーするんでこれ以上はあえて書かないが(^^)、そのうち『石野真子論』を原稿用紙三百枚くらい使って書いてやりたいと思っていたりするのだ(←マジ)。 
 それと、私の前で「ナガブチ」の話題は禁物ですので、知り合いの方々、どうかそのことをご前提によろしくお願いいたします(^o^)。
 

 マンガ、津田雅美『彼氏彼女の事情』12巻(白泉社・410円)。
 もともと作者はキャラクターの描き分けがあまりうまくないひとだったが、その傾向が最近は顕著。
 髪型取っかえたら、下手すりゃ雪野とつばさまで区別がつかなくなるぞ。
 アニメの1話がおもしろかったんで、原作も読み始めたのだが、どんなに深刻な話題を扱っても、学園ドラマの域は出てないので、感動するというほどではない。最初ギャグっぽい雰囲気で始まって徐々に深刻になるってのは三原順の『はみだしっ子』なんかもそうだった。けれど『カレカノ』はあそこまでテツガクすることはなさそうだ。
 まあ、ある程度受けてるってのも思春期の感傷に訴えかけただけって面は大きいので、あまり話を長く続けすぎてもつまんなくなるだけって気はしている。
 脇道に入るのはもういいからはやく有馬と雪野編、再開してくれ。


 11時に横になったら、ちょっと寝るつもりが朝まで熟睡。
 おかげで日記の更新ができず。
 ああ、溜まっていくばかりだなあ。

2000年10月24日(火) 年取ったシワをCGで消すってのは無理?/ドラマ『ウルトラセブン・地球より永遠に』ほか



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