無責任賛歌
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2001年10月19日(金) |
逆探知されました(^_^;)。/『コータローまかりとおる!L』1巻(蛭田達也)ほか |
オタアミ当日まであと36日! 36日しかないのだ!
風邪、全然よくならない。 そりゃあ、病院にも行かず、安静にもしておらず、仕事して動きまわってるんだから、当たり前ではあるのだが、若いころに比べてホントにカラダなにガタが来てるのだと、淋しい気持ちに。 昔は一日じっと寝てればたいてい治ってたものなのに、今は一度風邪をひくと1週間から2週間は、引きっぱなしだ。早く帰って寝たいのだけれど、今日も今日とて残業。 しかも、昨日なくした自転車の鍵、実はまだ見つかっていないのだ。 今朝は、「わあ、これじゃ出勤できんじゃないか」と、仕方なくしげが寝ている間に、しげの自転車の鍵を盗み出してきたのだ。 多分しげは自転車に乗らないだろうから、迷惑はかからんだろうとの判断だが、勝手な決めつけかもしれない(実際そうなんだけど)。 ああ、でも頭フラフラな状態で行き帰りの山越えはキツイなんてもんじゃなかった。 ……コラ、そこの前行く、親子連れ、なんで道一杯に広がって歩いてるんだ。アタマ悪そうなガキ、三人もこさえてやがって。 ホラ、ベルを鳴らしてやってるだろ、どけよ、どけったら。 ああ、もう! どうしてベルの方にみんな一斉に寄ろうとするのだ。 撥ねられたいのか、貴様ら。 そうなのか? そうなんだな? そうかそうか、撥ねられたいのだな。ようし、撥ねてやる、撥ねてやるとも。 へ(゜∇、°)へ ウケケケケ……。
ああ、でも百万人を殺してるやつらは今、英雄と称えられつつあります……。
帰りはもう8時近く。 道すがら、ふと、道端に米の自販機があるのに気付いて、早めに買って置けば今月食料が尽きることもないなと、自転車を停め、何の気なしに万札を入れる。 ところが、その途端に自販機がいきなり、ガタッと、音を立てて、販売中止の表示が出た。 万冊は食われたまんまだ。 いったい、どういうことよ、と、返却ボタンをガチャガチャ押してみるが、ウンともスンとも言わないし、動かない。 よくよく自販機を見ると「一万円は使わないで下さい」の張り紙が。 鳥目なので気がつかなかったのだ。 張り紙には自販機を置いた店の電話番号も書いてあったので、慌てずに携帯で電話番号を掛け間違わないように押す。
「この電話番号は、ただいま使われておりません。うふ♪」
いや、「うふ♪」なんて言っちゃいないが。 どういうことだよ、オイ、と、もう一度、番号を確かめて押すが、やっぱりつながらない。 呆然として5分43秒ほど立ち尽くし、ハッと我に返った。 このまま、諦めて帰るわけにはいかない。 コトは十円百円の話ではない。 「いちまんえん」なのだ。 いちまんえんあれば、30年前ならチロルチョコが1000個買える値段なのだ(今はサイズが小さくなって1個20円なんだっけ?)。 こうなっては非常手段に出るほかない。
私はためらわず、110番をプッシュした。 「あ、あの、すみません、こんなことで電話していいものか迷ったんですが」 「はい、なんでしょう」 「実はこれこれしかじかで一万円取られてしまいまして。いったいどこへ尋ねたらいいものやら迷った末に、お電話差し上げた次第で」 「ハアハア、で、そこはどこです?」 「……どこでしょう?」 「……自分のいる場所、わかんないんですか?」 「○○○から○○に向かう道だってことはわかるんですが……。鳥目で、あたりの様子が暗くて見えないんですよ」 「近くに目立つ建物は?」 「道が広くて、向かいの建物も見えません。……ちょっと渡って見てきます」
きー、きききい! どてぽきぐしゃ。
いや、ここでクルマに撥ねられてたら、こんな風に日記書けてないって(^_^;)。 「あ、向かいの建物、わかりました。……もしもし? もしもし?」 き、切れてる。走った拍子にうっかりボタンを押してしまったらしい。 しかし間髪を入れずに、着メロが。
ちゃっちゃらっちゃーん、ちゃーららー、 ちゃっちゃらっちゃーん、ちゃっちゃらっちゃー、 ちゃっちゃらっちゃーん、ちゃーら、ちゃーらー、 ちゃーらっちゃー、ちゃーららー♪
これだけでもわかるヒトには何の曲かおわかりだろう。しげが私のために入れてくれたのである。道端で鳴るとかなり恥ずかしいが。 それはそれとして、慌てて電話に出ると、さっきのおまわりさんの声が。
「いきなり切ったらいけませんよ!」
ぎゃ、逆探知! 逆探知されたのだ。 いやあ、警察が逆探知するシーン、ドラマなんかでよく見るが、まさか自分が犯人の立場に立とうとは。警察にイタズラはできんのだなあ、と感心したが、いや、感慨に浸っているわけにはいかない。 「すみません、うっかり切っちゃって。あの、えと、向かいには○○○○って建物があります。その隣には○○○○が」 「わかりました。20分くらいでそちらに行きます」 「……20分ですか?」 「待てませんか?」 「いえ、待ちます待ちます」
で、寒空で待つこと20分。ようやく到着したパトカーから、若いのと中年のおまわりさんが二人。やっぱり警官ってこんな些細なコトでも必ず二人一組で行動するんだなあ。 事情を説明したあと、実際に自販機を見てもらうが、別におまわりさんに来てもらったからって、自販機が観念して万札を返してはくれないのだ(当たり前だ)。 石地蔵を縛って引っ立てるのとはわけが違うし、途方に暮れるのはおまわりさんとて同じ。 「電話は通じなかったんですね?」 「ええ、何度かけても」 「じゃあ、念のため、もう一度かけてみてください」 「あ、はい。ぴぽぱぽぴぽ」
「この電話番号は、ただいま使われておりません。てへ♪」
「ほら、かかりません」 「……あの」 「なんでしょう」 「市外局番を押してませんよ」 「……は?」 「携帯は、市外局番を押さないとつながらないんですよ」 「そうなんですか?!」 そう言えば遥か昔にしげがそんなこと言ってた気が。こっちから電話かけることなんて殆どないので、すっかり忘れていたのだ。
改めておまわりさんが米屋に電話をかけてくれる。 「20分くらいで来るそうです。待ちますか?」 「……待ちます(ーー;)」 私がおまわりさんにふかぶかと頭を下げたのは言うまでもない。 しかし、更にそのあと20分。 背中を走る悪寒と、ひっきりなしに出る咳に耐えながら、ようやく米は手に入れたものの、ますます風邪は悪化していくのであった。 せめて栄養をつけようと、ポプラでカレー、スパゲティ、ネギ塩焼きそば、ハンバーグ、カツ弁を買って帰る。もちろん大半はしげが食うのである。
しげ、『ナジカ』の第1話を見ていないと言うので、改めて一緒に見る。 よっぽどパンモロが気に入ったらしい(^∇^)。 しげは生のポルノとかは全然アウトなのだが、アニメのエロは全く平気なのである。 「だって、人間同士って気持ち悪くて」 これがよくわからない。 結局は本人の想像力の問題だと思うんだがな、実写だろうとアニメだろうと。 西原理恵子さんが、最近ホームページの『鳥頭の城』から田亀源五郎さんのサイトにリンクを張ったのだが、私はもう、表紙イラストを見ただけでゲンナリなのだが、しげは全く平気である。 「だって、イラストじゃん」 だからよう、私は別に他人がゲ○だって別に構わないけどよう、こっちに絡んでくること考えたらもうダメなんだよう。
マンガ、天樹征丸原作、さとうふみや作画『探偵学園Q』2巻(講談社・440円)。 先月1巻が出たのに、もう2巻が出たってことは、作者も、トリックがバレバレでくだんないと言うことを知った上での確信犯なのであろう。 いちいち文句をつけるのも腹が立つのだが、この作家たちにはミステリに関する良心がない。あるいはとてつもないバカなのかも。 堂々と盗作しておきながら、その盗作の元ネタを作中で披露する神経というのはいったい何なんだろうねえ。 ヒトコト言っとけば、目の前に死体があるのに、それを検死しない時点で、ミステリとして卑怯なのである。
マンガ、蛭田達也『コータローまかりとおる!L』1巻(講談社・410円)。 ついに『コータロー』シリーズも最終シリーズか。 長かったなあ。空手、柔道と来て、ラスト・シリーズは「忍者」モノだよ。 しかし、連載開始後、18年、やっと「新堂功太郎」の元ネタが、伊賀忍者「新堂小太郎」であることが披露された(←実在)。 っつーことは蛭田さん、忍者編で締めることを、もう十年以上も腹案にしてたわけだ。よく根気が続いたなあ。 でもそれだけ寝かしてただけあって、今シリーズはこれまでの全てのキャラが総登場しそうな気配。舞台はなつかしのDブロック! 天光寺も20数巻ぶりの登場、相変わらずハ○ネタで真由美とやりあってくれるし、ヨシミちゃんもやっぱり血を際限なく流し続けてるし、狂死郎も例の宴会チ○芸を見せてくれるし、ルーティーンギャグが懐かしいったら。 っつーか、ここまで読み続けてたやつがどれだけいるのか(^_^;)。ましてや、JACの黒崎輝主演で映画化されたことなど誰が覚えていようか。 ……行きましたよ、劇場まで。今思い返すと、この映画に出てたことをプロフィールから隠したい人もいそうな気がする。佐土谷峻兵役の伊原剛志とかね(^^)。 それはそれとして、もう少し引いてから登場させるかと思ってたコータローの母ちゃんもいきなり登場だし、相当気合いが入ってる感じだ。 さて、今度は何十巻続くのだろう(^_^;)。 タイトルの「L」は、LOVEとかLOOKだとか異説があるようだが、LIBERTYじゃないかな、一番コータローのテーマに合ってると思うし。
2000年10月19日(木) 異端審問と放火魔タマキと消えたメールと
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藤原敬之(ふじわら・けいし)
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