無責任賛歌
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2001年10月10日(水) |
新番レポート復活!/アニメ『テニスの王子様』&『ヒカルの碁』第1話 |
オタアミ当日まであと45日! 45日しかないのだ!
残業が段々増えてきたけれど、まあ、今が1年で一番忙しい時期なので仕方ないかな。 おかげで本がじぇんじぇん読めないのはツライが。 ちゃっちゃか仕事片付けて慌てて帰宅したけれど、『スクライド』も『シャーマンキング』も『X』も見逃した。 ……どうしてビデオを仕掛けて置かなかったのかって? それがねえ、昼間やってた、古谷一行版『病院坂の首縊りの家』の再放送を仕掛けてたのよ。駄作だって知っちゃいるんだけどさ。
『テニスの王子様』第1話「王子様現る」。 うわあ、すげえタイトル(^^*)。 思わず『新機動戦記ガンダムW』の第1話を思い出してしまったが(あれっスね、「ヒイロは……星の王子様?」っていうリリーナ様のぶち切れてるセリフのことです)。 本編中、ホントに「あれはテニスの王子様さ」のセリフがあってのけぞる。原作は読んでないのだけれど、多分元からあるセリフだろう。……まず間違いなく『ガンダムW』見てるな、原作者。 これで制作がサンライズだったら笑えるんだけれど、トランスアーツってとこらしい。うーむ、今まで余り聞いたことない。何作ってたのかなあ。 作画はまあこんなもんかってレベルで、テレビアニメとしてはごく普通。 でもテニスボールが時折はっきりデジタルって判っちゃうのはマイナス要因。ボールのスピード感や空気を切る感じが全く表現できていないぞ。 『キャプテン翼』も予告編見たかぎりじゃサッカーボールをデジタルで動かしてたけど、なんでもかんでもCGだのデジタルにすりゃいいもんじゃないって、いい加減気付けよなあ。 「効果」のない技術はただの手抜きだ。
ストーリーは良くも悪くもジャンプアニメ。 主人公の越前リョーマ(すごいネーミングセンスだねえ、こりゃ)にバカでヤンキーな高校生が絡んできて、そいつをテニスでコテンパンにするって展開も定番と言えば定番。 けれど、「テニスマンガ」といえば誰もが真っ先に思い出すであろう『エースをねらえ!』、あの存在が余りに大きすぎて、少女マンガはおろか少年マンガでも、「これは面白い!」と言えるテニスマンガがなかなか生まれてこなかったことを考えると(『テニスボーイ』なんか、全部読んでるはずなんだが、筋ほとんど忘れてるくらい印象が希薄)、真っ向勝負の本作はなかなか勇気あるアニメ化と言えるんじゃないか。 だいたい『エースをねらえ!』って本質的にはテニスマンガじゃないし。 エアチェックまではしないけど、キッチリ「テニスアニメ」している本作は意外な拾いモノになるかも。
『ヒカルの碁』第1話「永遠のライバル」。 原作の小畑健さんの絵の魅力をどう伝えたらいいだろうか。 『ヒカ碁』を読んでる人に対しては言わずもがな、全く読んでいない人や、このアニメで初めて『ヒカ碁』を知った、という人に対して、「原作はあんなもんじゃないよ」と言ったって、さて、原作ファンのヒステリーと思われかねないのがツライ。 でも、ホントに「あんなものではない」のだけどね。 原作は、静止画でありながら、その一枚絵から登場人物の息遣いさえ聞こえてきそうなリズムというか、「間」を感じさせてくれる絶品。 作られた「間」で成り立っているアニメじゃあ、あの「空気」はとても伝えきれない。 ……そうだなあ、覚悟してたことではあるけれど、やっぱり、「空気」が希薄なんだよ。アニメには「物語」はあっても「空気」がない。
1話にまとめるためだろう、原作と違って、ヒカルの爺ちゃんの登場はなし。 Aパートで佐為との出会いが慌しく描かれ、Bパートではもう塔矢アキラとの最初の勝負だ。 30分番組としてドラマを構成するための改変だろうけれど、そのせいで、ヒカルと佐為の出会いがアッサリしすぎてしまったキライがある。 ……幽霊に取り憑かれちまったってのに、もう少し葛藤があったっていいんじゃねーか? でもこのへんは実は瑕瑾だ。
一番の問題点は、やっぱりというか、「囲碁のシーンが盛りあがらない」点にある。 専門用語の解説を省いて、勢いを殺がなかったのはいいが、肝心の作画がただのネット碁だ(-_-;)。碁石の重みがまるでないのな。おかげで「音」が全く聞こえてこない。 声優について言えば、ヒカルの川上とも子はありきたりで個性に欠ける。そのせいでドラマを作り損ねてる部分が結構大きい。 所々、声が上ずるような演技は、まるっきり「ウテナ」のときと同じだし、作画されてるヒカルの演技にも全く合っていない。 「ミト」のときには一瞬、これが川上とも子? と思うくらい、ウテナの時とキャラを変えることができていたのに、今度のヒカルは明らかに「流した」芝居をしているのだ。 ……なあ川上さん、アンタまだベテランって言うには、キャリアが全然浅いだろう? 流した演技するのはちと早すぎるんじゃないかい? もっと自分の演じてるキャラがなんなのか、考えて演技プラン立てろよ。 佐為の千葉進歩は悪くはないって感じで、アキラの小林沙苗、意外に押さえた演技が光ってる。 碁会所の市河さんは、また雪乃五月だ。 なんだか最近、ヒロインときたら雪乃さんが使われてるが、ポスト林原めぐみを狙ってたりしてるのか?
しげ、具合悪し。 どうも風邪らしくノドが痛い、熱がある、気分が悪いとウルサイ。 「んじゃ、明日病院に行けよ」と言うが、「自動車学校があるから行けない」と言う。 またそんなウソを平気でつきやがる(`´メ)。 自動車学校が朝から晩までやってるはずがなかろうが。 合間に医者に行って、注射の一本でも打ってもらえる時間くらい、ないってことはなかろう。 しげのバカタレは、本当は医者に行って、注射されるのが怖いだけなのだ。 キサマは小学生か。 そんなんで風邪を長引かせて、あまつさえ私にまで風邪を移すようなことをしでかされたらと思うと(実際、今まで何度もそんな目にあった)、それ以上同情する気になれない。 医者に行かないなら勝手にしろ。その代わり看病はせん。 自分で自分の首を絞めてるようなアホウに付き合ってなんかいられんわい。
米が切れているので買い物に行く。 生ビデオテープも残り少ないので買っておきたいのだが、連日帰宅が遅くなってるので、もう近所のベスト電器もヤマダ電器も閉まっている。 仕方がないなあ、今まで録画したテープの中から、もう消してもいいものを選んでいくしかないなあ。 ……で、それが選べるんなら苦労はないんだってば。 牛肉が以前にも増して安くなっている。 昨日の品が今日も売れず、一日に百円単位で値下がりしていっている。 150gの国産牛ステーキが、一昨日600円だったのが今日はなんと400円。 アメリカ産のカルビが400gで780円だから、それよりは高いが、今までボッてると言われてもいいくらいの高値だったことを考えると、すごい安値になってることは間違いない。「この肉は安全です」の張り紙もなんの効果もないようだ。 ホルモンが200gで100円。これは絶対大安値。 ギョーザが18個入りで150円。タダみたいなもんだ。 世の中、バカが多いもんで、こんなにお肉が安く買えました。ああ、バカって素敵!
自衛隊を派遣するための法制化が進んでいるが、「現地に行っても自衛隊にすることがあるのか?」なんて言い出すヤツが出る始末だ。 はっはっは、笑っちゃうなあ、最初っから「役に立たないのはわかってるけど、とりあえず送り出しとかないと『国際貢献』したことにならないから」、って外面作るのが目的だったんじゃないのか。今更、内実まで伴わせようってのはゼイタクってもんだろう。 小泉首相、国会答弁で「危険区域でないところに派遣」なんて、ますます「役立たずで何が悪い」に近い開き直り発言。いや、開き直りになってるって自覚すらないよな、ありゃ。 言わずもがなだが、「危険区域」に行かなきゃ、補給も救助もできやしないのである。全く、何しに行かせるつもりなんだか。首相を責める野党だって、「対応が遅い」と文句つけながら、対応し始めたら、今度は足引っ張ってジャマしようというデタラメを繰り返している。 楽しそうだねえ、みんな。
BSNHK『チャップリンの殺人狂時代』。 もう何度見たか分らないくらいだが、見返してみるといろいろ発見がある。 ヴェルドー氏のラストのセリフ、てっきりあの有名な「一人を殺せば犯罪者だが、数万人を殺せば英雄だ」だと思い込んでいたけど、あのあとがあったのだね。 死刑執行を前にして「ラム酒はどうだ?」と看守に薦められて、いったんは断るヴェルドー、ふと思いなおしてグラスを手に取り「いや、頂こう、まだ飲んだことがなかった」。 ……こっちのほうがもしかしたら、「解りやすい」前のセリフより、ずっと「重い」のではないか。
2000年10月10日(火) 失敗合戦と治らないケガと異父兄妹と/『ムーミン谷への旅 トーペ・ヤンソンとムーミンの世界』
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藤原敬之(ふじわら・けいし)
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