無責任賛歌
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2001年10月09日(火) |
探偵小説ネタ多し。ついて来れる方、求む/『死神探偵と憂鬱温泉』(斎藤岬)ほか |
オタアミ当日まであと46日! 46日しかないのだ!
少しずつだけれど、この日記への毎日のアクセス数が増えてきている。 けれど『オタクアミーゴス』チケットの購入申し込みはまだない。 頑張って頑張って、「オタアミ」の宣伝してるつもりなんだけどなあ。いや、別に私のところからチケットを買わなくても、福家書店やエロさんところで買ってくださってかまわないのである。 あの、ただのお笑いなトークショーなんかとは質が違いますよ。オタクじゃないと意味が解らないなんてことはありません。過激で毒があってブラックなギャグが好きな方なら確実に笑えます。 なんたって、こないだのきらら博じゃあ、起きたばっかりのあの事件をもうネタにしてたんだから。
夕べからの雨が今日は酷い土砂降り。 今週末には第三舞台の休眠公演があるというのに、タクシー代がまたかかっちゃうじゃないの。 職場には山越えで通勤しているのだけれど、こっちの山にはダムがあるわけでもなし、雨は降るだけ無駄なのだ。 もっと南の方で降ってくれないかなあ。
『キネマ旬報』10月下旬号。 巻頭特集は『GO!』だったり『たーん』だったり『ショコキ!』だったり。 「ショコキ」って何のことかと思ったら「昇降機」、つまりエレベーターのことだったのだね。ジョビジョバ、やっぱり言語センスがヘンだ。そこが客の好き嫌いが分かれるところじゃないかな。
東京国際映画祭のラインナップ、コンペ部門に、『羊のうた』『化粧師 ―KEWAISHI』と、二本もコミック原作のものが並んでいる。 つーか、この二本が日本映画の代表。審査委員長のノーマン・ジュイソン、別に原作がマンガだってことに拘りゃしないだろうから(知りもしなかろうが)、 ドラマ性だけに注目した評価をしてくれるんじゃないかな。 もちろん、私はジュイソン監督が加藤夏季の美しさに打たれて、『羊のうた』がグランプリを取るものと信じて疑わぬものである。
あっ、『砂の器』や『事件』のサントラが出てたのか。これは探して買わねば。けれど、今まで出してた『鬼畜』や『八つ墓村』なんかもカバージャケットを統一して再発売。その辺のは既に買ってあるのだけれど、シリーズでカバーが統一されてないってのも迷惑な話だよなあ。もう一度買いなおせっちゅーのか。
少しだけ残業、おかげで今日も『オコジョさん』を見損なう。 7時半から『FF:U ファイナルファンタジー:アンリミテッド』第2話「黒き風の男」。 「ファイナルファンタジー」全く門外漢の私が2回目もアニメを見ているので、しげが驚く。 RPG嫌いで、ゲームのほうは今まで一度もやったことがないのだが、正直な話、チラチラ画面を見るかぎりでは、どうしてそんなに人気があるのか見当もつかないのである。 映画見たときも、なんだあのジェニファー・コネリーと原田知世を足して2で割ったようなヒロインは、とか思っちゃったし。CGで架空のキャラ作るんなら何でもっと「萌え」るようなキャラにしないのか。CGの使い方を知らないな、とか思っちゃったのである。 「映像じゃなくてゲームのシステム自体が受けてるんだよ」としげは説明するが、やってみなければ判らないゲーム自体より、まず映像イメージのほうが客の目につくものなのではないのだろうか。 アニメのほうはどうやら『FF』っぽくないようだが、キャラクターはいくつかゲームと共通しているらしい。 悪役が生意気なチビガキってのは『サイバーシックス』を思い出すなあ。もう一つ高次元の悪の親玉がいて、結局ガキンチョは道具に使われてただけだ、という話になると思う人。……はーい。ヽ(^。^)丿 来週も続けて録画するかどうかは迷っているが、チョコボの声が矢島晶子さんなので、今、迷ってるとこなのである。
しげ、今日は仕事がないので、「ゆっくり一緒にいられるね!」とか言ってやがったが、夜8時にもならぬうちにグーと寝入ってしまった。 寝る前に作ってやったカレーの肉がヘン、とか言ってたから、狂牛病に当たっちゃったのかも知れない(^_^;)。
西南大学に「アナタノガッコ、キリスト教、教エテマスネ。90分後ニ爆弾シカケマス」とイタズラ電話があったとか。 カタコトの日本語、ということだが、このコトバの壊れ方が実にウマイ。 「爆弾を仕掛けました。90分後に爆発します」じゃなくて、「90分後にしかけます」だもんなあ。 捕まっちゃうって、それじゃあ。\(^▽^@)ノ 恐らく犯人は本当に日本語に不自由している外人さんなのであろう。たとえ日本人であっても外人であるに違いない。
マンガ、斎藤岬『死神探偵と憂鬱温泉』(ソニーマガジンズ・546円)。 ミステリマンガ専門の『Bstreet』連載の初単行本化。本格ミステリを描くのは初めて、というわりにはそう悪い出来ではない。 だいたい、「どこかに旅行するたびになぜか殺人事件に巻き込まれるおかげで『死神探偵』と仇名がついた」って主人公、鹿神孝(ししがみこう)の設定自体、人を食ってて面白い(「何で俺ばっかりこんな目に」って、そりゃ作者がサドだからだろう)。 まずはこの「死神探偵」の称号、浅見光彦に捧げるべきではないかと思うがどうか(^^)。 お堅いミステリファンなら(あるいは浅見さんや金田一さんの熱狂的なファンなら)激怒しちゃうかもしれないけれど、こういうパロディックな設定、私は全然キライじゃない。 少なくとも、これは「探偵が事件に巻き込まれるのは『運命』であって、事件に関与しているわけではありませんよ」という読者への記号として機能しているのだ。けだし、作者はフェアプレーの精神の持ち主というべきではないか。 開巻10ページほどでもう、温泉旅館で首吊り死体の発見、ドラマのテンポは実にいい。トリックはたいしたことはないが、目くじらを立てるほどでもない。 難を言えば、現地の警官がミステリの定番で全くの無能、小学生でも気がつくような自殺体と他殺体の違いを見逃すというミスがあるが(それに、自殺体だって不審死は全て解剖に回されるのだから、自殺に見せかけた他殺だってことくらい、すぐにバレる)、それは短編なので余りワキのキャラにまで気を回せなかったのだろう。
マンガ、細野不二彦『ギャラリーフェイク』23巻(小学館・530円)。 23巻も続いた(しかも不定期連載)ということは、もう7、8年にはなるはずだ。ということはフジタもサラも結構なトシになってるんじゃないかと思うが、一向に二人の仲は進展しない。その辺、まだまだ少年マンガの尻尾を引きずってるよなあ、細野さん。 別にサラとフジタが深い仲になっても、マンガは続けていけると思うんだけどねえ。
今巻では「アイボ」をネタにした猫型ロボット「タマエモン」(ちょっとこのネーミングはどうかと思うぞ)をフジタが「フェイク」と否定するあたりが逆説的で面白い。贋作を扱っているくせに矛盾しているんじゃないか、という批判もあろうが、フジタのポリシーは、贋作でも真作以上の「美」がそこにあるのなら、それは真作と同じものである、という点にあるのだ。 伊丹万作の『国士無双』なわけだね、つまりは(譬えが古いか)。 私も、アイボをほしがる人間の心理っちゅーのがよく解らんので(同じく、『ファイナルファンタジー』もよく解らない。CGキャラでブス作ってどうするんだ)、フジタ……っつーか細野さんの意見には全面的に賛成。 マンションじゃ犬猫が飼えないから、ってのは口実だろう。ホンネは、「シモの世話をしたくないからロボットペットを」って発想じゃね〜のか。でないなら、「ウンコをする」ペットでも開発してみろよ。それでも飼うヤツがいたら立派だと誉めてやってもいいけどな。 全部のエピソードは紹介しきれないので、もう一つだけ。 神田神保町の古書店街を舞台にした話があるのだが、ここで細野さんが、相当なミステリマニアであることがわかる。 話の中心になってるのが、「山田休太郎の『聖女淫楽』探し」ってのが、思わず「おお」と膝を叩いちゃいたくなるのだが、もちろんこれは「山田風太郎の『虚像淫楽』」のパロディ。 ほかにもチラチラと、角田喜久雄の『高木家の惨劇』、岡田鯱彦の『噴火口上の殺人』、南條範夫の『被虐の系譜 武士道残酷物語』、島田一男の『古墳殺人事件』といった、マニアックな本がコマの端々に描きこまれている。 私も一応ミステリファンのつもりではあるが、さすがにここまでの本は持ってはいない。……初版では。 いったい、どれだけ古本屋を回ったんだろうなあ。学生の頃はこんな本、買いたくても買えなかったものなあ。 今なら、東都書房の『日本推理小説大系』(全16巻)、一冊、5000円以下なら絶対買うんだが。正宗白鳥の『人を殺したが』や佐藤春夫の『女誡扇綺譚』なんか、この全集くらいでないと載ってないんじゃないか。 あの、バラでもいいです。どなたか古本屋で見かけましたら、ご一報下さい。
2000年10月09日(月) 女って癒してもらう対象ではないよな/『鉄槌!』(いしかわじゅん)ほか
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藤原敬之(ふじわら・けいし)
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