2003年07月23日(水)
【十二国記】を読破しました。今まで何度も本屋で目にし、名前は耳にしていた【十二国記】。
なんとなく難しそうな雰囲気だなと思い、手を出さずにいました。
数ヶ月前ほどから地元でも【十二国記】のアニメがようやく放映され始め、どんなものかと2話か3話あたりを見てみたのだけれど、1話から見ていなかったためか話もよくわからなかった。
仕事から帰ってくる時間にちょうどアニメの放送時間が終わるといったことで、偶然一話だけ見れたに過ぎず、それ以降もアニメを見れないままだった。
ところが先日、ダイジェスト版を父が録画しておいたらしく、見せてもらったらなんとなく面白かったので、さっそく原作を買ってみた。
そして本日、ようやく既刊の最後の一冊【華胥の幽夢】を読了。
私は、国内紛争や政などを書いたものをあまり読みません。
ましてや異国ファンタジーもの、となるとますます手が出ませんでした。
でも読んでみてよかった。
人が置かれる様々な立場や状況で、人が考えること。
見える世界の違うこと。
様々な感情の動きや視点、考えに触れて、私もいろいろ考える。
政治だとか国内紛争だとか…そういう事柄ではなくて、もっと人間のごく身近にある感情の動きや思いや考えについて、読みながら自分の考えを言葉にしてみたりした。
そういう「考える」という契機として、読んでみてよかったとも思うし、単純に世界観の確立したこの物語を読むのは楽しかった。
世界観がきっちりと確立しているので、大まかにでも理解してしまえば、すんなりと読めるのだけれど、いまだに自分は特に官吏組織やその職務、国の細かい仕組みを理解し切れていない。
もともと政治関連の組織図を覚えるのが苦手だということもあり。
どこの国の王が誰で…ということも名前とキャラクターがうまく結びついて理解していない部分もある。
慶、戴、雁あたりはメインになるので割と理解も深まりやすいのだけれど、他の国となると、王と麒麟の組み合わせでの記憶はあってもそれがどの国だったか思い出せなかったり、キャラクター性と他の誰かとの関係図は覚えがあっても名前も国も思い出せなかったりする。
先が気になって足早に読み進めてしまったから、今度最初からゆっくりと理解しながらまた読もうと思う。
ところで誰が好きかと問われたならば、楽俊だと答えると思う。
でもここ数時間のうちに、浩瀚や桓魋も好きになってきた。虎嘯も。
王や麒麟よりもそれに近しい官吏が気になるところ。
がっちりした人やら中年が好きな私らしいかもしれない(笑)
どの話が好きかと問われたならば、【風の万里 黎明の空 下巻】と、【華胥の幽夢】と答えると思うけれど、実はどれも捨てがたい。
【華胥の幽夢】はどの短編も好きで、特に「乗月」が好きかもしれない。
楽俊が好きなら「書簡」かとも思うが、「乗月」は見えなかった視点から今まで見えなかったものを見ることが出来たから。
「華胥」は、読みながらいろいろ考えていて、考えはふわふわと色々なものに流れて思わぬものにたどり着き、思わず眦から涙が溢れてしまった。
【風の万里 黎明の空 下巻】が好きなのは、実は単純に気分がスカッとするからだったり(笑)特に最後の方が。
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